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兄たちの制裁
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「アプリ入れたのは親父だから。一緒に住まないならせめて妹の動向をチェックして報告しろってさ」
「――したのか?」
聞いたら、「まさか!」と首を横に振られた。
「結局お前がアイツと一緒のアパートに住むことになったじゃん? 職場も一緒だし親父も俺に何か聞かなくてもハルが一緒なら大丈夫って思ったんじゃね? 何も催促されてねぇから放置だわ」
と続けてから、「あ、でも今回初めて役に立ちそうだぜ?」とスマホを俺に向けてくる。
画面には市内の地図が表示されていて、赤いピンがゆっくりとこちらに向かって移動しているのが見えた。
「このピンが音芽?」
聞けば「ビンゴ」ってニヤリとされた。
「なぁ奏芽。今度そのアプリ、音芽のスマホから落としても怒らねぇ?」
少し考えてからそう言ったら、奏芽が一瞬キョトンとしてからブハッと吹き出した。
「あー、そりゃー、ハルの好きにすればいい。アイツの動向を一番見守ってるのはお前だし……それにあれよな。俺に監視されてるかもとか思ったら色々やりづらいだろ、お前も」
ニヤニヤされて、「色々ってなんだよ」という言葉をグッと飲み込んだ。
それができたら苦労しねぇし、むしろしてみてぇわ。
俺は奏芽みたいに欲望に忠実に従える方じゃない。
奏芽は気に入った女の子を見つけるとそれこそかなりストレートに攻める方だ。
そりゃーもう、傍目に見ていていっそ清々しいくらいに。
けどまぁ、一人一人に対する対応はまぁ、奏芽なりに結構真摯なんじゃないかとも思うわけで。
「音芽がお前の妹で心底よかったって思うわ」
ポツンとつぶやいたら「なんで」と聞かれた。
「何でかはお前が一番分かってんだろ、奏芽」
お前は自分に似た顔の作りをしている妹の外見を結構気に入ってるし、身内だから手を出さないってだけでアレ、絶対他人だったら何かしてるだろ。
音芽が奏芽の毒牙にかからずに無事なのは妹だからに他ならないのを俺は知っている。
俺の溜め息混じりの言葉に、奏芽がクスクス笑う。
「実際問題さ、俺も思いはするんだぜ? ハルみたいに一人の女に一途になってみたいってな」
ハンドルに寄りかかって遠い目をする奏芽に、俺は少し驚いてしまう。
こいつでもそんなことを思うことがあったのかって。
「いつか現れるんじゃね? お前にも。こいつじゃなきゃって思える相手」
男か女かは分かんねぇけど、と付け加えたらニヤリとされた。
「――したのか?」
聞いたら、「まさか!」と首を横に振られた。
「結局お前がアイツと一緒のアパートに住むことになったじゃん? 職場も一緒だし親父も俺に何か聞かなくてもハルが一緒なら大丈夫って思ったんじゃね? 何も催促されてねぇから放置だわ」
と続けてから、「あ、でも今回初めて役に立ちそうだぜ?」とスマホを俺に向けてくる。
画面には市内の地図が表示されていて、赤いピンがゆっくりとこちらに向かって移動しているのが見えた。
「このピンが音芽?」
聞けば「ビンゴ」ってニヤリとされた。
「なぁ奏芽。今度そのアプリ、音芽のスマホから落としても怒らねぇ?」
少し考えてからそう言ったら、奏芽が一瞬キョトンとしてからブハッと吹き出した。
「あー、そりゃー、ハルの好きにすればいい。アイツの動向を一番見守ってるのはお前だし……それにあれよな。俺に監視されてるかもとか思ったら色々やりづらいだろ、お前も」
ニヤニヤされて、「色々ってなんだよ」という言葉をグッと飲み込んだ。
それができたら苦労しねぇし、むしろしてみてぇわ。
俺は奏芽みたいに欲望に忠実に従える方じゃない。
奏芽は気に入った女の子を見つけるとそれこそかなりストレートに攻める方だ。
そりゃーもう、傍目に見ていていっそ清々しいくらいに。
けどまぁ、一人一人に対する対応はまぁ、奏芽なりに結構真摯なんじゃないかとも思うわけで。
「音芽がお前の妹で心底よかったって思うわ」
ポツンとつぶやいたら「なんで」と聞かれた。
「何でかはお前が一番分かってんだろ、奏芽」
お前は自分に似た顔の作りをしている妹の外見を結構気に入ってるし、身内だから手を出さないってだけでアレ、絶対他人だったら何かしてるだろ。
音芽が奏芽の毒牙にかからずに無事なのは妹だからに他ならないのを俺は知っている。
俺の溜め息混じりの言葉に、奏芽がクスクス笑う。
「実際問題さ、俺も思いはするんだぜ? ハルみたいに一人の女に一途になってみたいってな」
ハンドルに寄りかかって遠い目をする奏芽に、俺は少し驚いてしまう。
こいつでもそんなことを思うことがあったのかって。
「いつか現れるんじゃね? お前にも。こいつじゃなきゃって思える相手」
男か女かは分かんねぇけど、と付け加えたらニヤリとされた。
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