【R18】温和はオトメをもっと上手に愛したい

鷹槻れん

文字の大きさ
97 / 198
音芽の本心

9

しおりを挟む
***

 音芽おとめは学生時代から、まるで仔リスみたいに愛らしくて、ぶっちゃけ男どもにかなり人気があった。
 なのに本人にモテる自覚がないのがまた、天然の無防備さを醸し出していて――。少し押せばいけるんじゃねぇかと男たちに要らん期待をさせたんだ。

 俺も奏芽かなめもそんな男たちの魔の手から音芽の純潔を守るのにどれだけ奔走したことか。

 その天然誘い受け――しかもほんのりM仕様――みたいな音芽が、だ。ベッドの上で照れたみたいにソワソワしながらかしこまって正座。そのうえ太ももに添えた手をもじもじさせるとか……何これ? 新手の我慢大会かなんかか?

 俺がそんなことを考えているなんて、露ほども思っていないんだろう。

「えっと……温和はるまさのこと信じられるか否か、だったよね……?」

 ここへきて、さっき俺が投げかけた質問に答えようとしてくるとか……。
 マジでお前ってやつは。

 俺は理性を総動員して、音芽の問いかけに無言でうなずいた。

 と、音芽が、ギュッとスカートを握りしめてから、恐る恐るといった感じで口を開くんだ。

「信じる信じないの前に……ひとつだけ聞かせて? 温和はるまさ逢地おおち先生のことは……どうするつもり……なの? まさか彼女ともそのままで私とも?」

 って、え? 何、どういうこと!?
 なんでここで逢地おおち先生?

 疑問がそのまま「はぁっ? なんだよ、それ」と自然、頓狂な声になって出てしまっていた。

「ずっと思ってたけど……何でことあるごとに逢地おおち先生が出てくるんだよ?」

 音芽は、質問に質問が返ってきたことにひどく驚いた風で。
 大きな目をさらに目一杯見開いて俺を見るんだ。

温和はるまさ逢地おおち先生とお付き合いしてるんじゃ……ない、の?」

 前に放課後、二人きりでこそこそしてたじゃない?ととがめるように言われて、俺は思わず笑ってしまった。

「そ、それにっ。さっきだって電話……」

 俺が何故笑うのか納得がいかないという風に、音芽が一生懸命言いつのろうとする。
 俺はその言葉をさえぎるように、「お前さ、それ、盛大な勘違いだから」って言って不敵な笑みを浮かべてやった。

 っていうか嬉しくてにやけもするだろ?
 だってこれ、音芽が逢地おおち先生と俺とのことを勘繰ってヤキモチ妬いてたってことだろ?
 何だよ、音芽。俺のことすげぇ好きなんじゃん。

 俺の答えに拍子抜けしたように、音芽が正座を崩してぺたんこ座りをする。
 その様があんまり可愛くて、俺は子供の頃にしたように音芽の頭をポンポンと撫でた。
 可愛すぎるぜ、音芽っ!

 でも音芽はそれが気に入らなかったみたいだ。
 ムッとした顔で俺の手を掴んで睨んでくんの。それさえもたまらなく愛しくて、俺はルンルンだ。

音芽おとめ、もしかしてあの日からずっとそれ、気に病んでたり?」

 ぶっちゃけ、音芽が俺のことをずっと考えてヤキモキしてたと思ったら、考えただけで顔が緩んじまう。
 何で俺、こんなにこいつに好かれてたの、気づけなかったんだろ。気付いてたらもっと早く手、出してたのに!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。 カレンと晴人はその後、どうなる?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

処理中です...