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音芽の本心
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音芽は学生時代から、まるで仔リスみたいに愛らしくて、ぶっちゃけ男どもにかなり人気があった。
なのに本人にモテる自覚がないのがまた、天然の無防備さを醸し出していて――。少し押せばいけるんじゃねぇかと男たちに要らん期待をさせたんだ。
俺も奏芽もそんな男たちの魔の手から音芽の純潔を守るのにどれだけ奔走したことか。
その天然誘い受け――しかもほんのりM仕様――みたいな音芽が、だ。ベッドの上で照れたみたいにソワソワしながらかしこまって正座。そのうえ太ももに添えた手をもじもじさせるとか……何これ? 新手の我慢大会かなんかか?
俺がそんなことを考えているなんて、露ほども思っていないんだろう。
「えっと……温和のこと信じられるか否か、だったよね……?」
ここへきて、さっき俺が投げかけた質問に答えようとしてくるとか……。
マジでお前ってやつは。
俺は理性を総動員して、音芽の問いかけに無言でうなずいた。
と、音芽が、ギュッとスカートを握りしめてから、恐る恐るといった感じで口を開くんだ。
「信じる信じないの前に……ひとつだけ聞かせて? 温和、逢地先生のことは……どうするつもり……なの? まさか彼女ともそのままで私とも?」
って、え? 何、どういうこと!?
なんでここで逢地先生?
疑問がそのまま「はぁっ? なんだよ、それ」と自然、頓狂な声になって出てしまっていた。
「ずっと思ってたけど……何でことあるごとに逢地先生が出てくるんだよ?」
音芽は、質問に質問が返ってきたことにひどく驚いた風で。
大きな目をさらに目一杯見開いて俺を見るんだ。
「温和、逢地先生とお付き合いしてるんじゃ……ない、の?」
前に放課後、二人きりでこそこそしてたじゃない?と咎めるように言われて、俺は思わず笑ってしまった。
「そ、それにっ。さっきだって電話……」
俺が何故笑うのか納得がいかないという風に、音芽が一生懸命言いつのろうとする。
俺はその言葉を遮るように、「お前さ、それ、盛大な勘違いだから」って言って不敵な笑みを浮かべてやった。
っていうか嬉しくてにやけもするだろ?
だってこれ、音芽が逢地先生と俺とのことを勘繰ってヤキモチ妬いてたってことだろ?
何だよ、音芽。俺のことすげぇ好きなんじゃん。
俺の答えに拍子抜けしたように、音芽が正座を崩してぺたんこ座りをする。
その様があんまり可愛くて、俺は子供の頃にしたように音芽の頭をポンポンと撫でた。
可愛すぎるぜ、音芽っ!
でも音芽はそれが気に入らなかったみたいだ。
ムッとした顔で俺の手を掴んで睨んでくんの。それさえもたまらなく愛しくて、俺はルンルンだ。
「音芽、もしかしてあの日からずっとそれ、気に病んでたり?」
ぶっちゃけ、音芽が俺のことをずっと考えてヤキモキしてたと思ったら、考えただけで顔が緩んじまう。
何で俺、こんなにこいつに好かれてたの、気づけなかったんだろ。気付いてたらもっと早く手、出してたのに!
音芽は学生時代から、まるで仔リスみたいに愛らしくて、ぶっちゃけ男どもにかなり人気があった。
なのに本人にモテる自覚がないのがまた、天然の無防備さを醸し出していて――。少し押せばいけるんじゃねぇかと男たちに要らん期待をさせたんだ。
俺も奏芽もそんな男たちの魔の手から音芽の純潔を守るのにどれだけ奔走したことか。
その天然誘い受け――しかもほんのりM仕様――みたいな音芽が、だ。ベッドの上で照れたみたいにソワソワしながらかしこまって正座。そのうえ太ももに添えた手をもじもじさせるとか……何これ? 新手の我慢大会かなんかか?
俺がそんなことを考えているなんて、露ほども思っていないんだろう。
「えっと……温和のこと信じられるか否か、だったよね……?」
ここへきて、さっき俺が投げかけた質問に答えようとしてくるとか……。
マジでお前ってやつは。
俺は理性を総動員して、音芽の問いかけに無言でうなずいた。
と、音芽が、ギュッとスカートを握りしめてから、恐る恐るといった感じで口を開くんだ。
「信じる信じないの前に……ひとつだけ聞かせて? 温和、逢地先生のことは……どうするつもり……なの? まさか彼女ともそのままで私とも?」
って、え? 何、どういうこと!?
なんでここで逢地先生?
疑問がそのまま「はぁっ? なんだよ、それ」と自然、頓狂な声になって出てしまっていた。
「ずっと思ってたけど……何でことあるごとに逢地先生が出てくるんだよ?」
音芽は、質問に質問が返ってきたことにひどく驚いた風で。
大きな目をさらに目一杯見開いて俺を見るんだ。
「温和、逢地先生とお付き合いしてるんじゃ……ない、の?」
前に放課後、二人きりでこそこそしてたじゃない?と咎めるように言われて、俺は思わず笑ってしまった。
「そ、それにっ。さっきだって電話……」
俺が何故笑うのか納得がいかないという風に、音芽が一生懸命言いつのろうとする。
俺はその言葉を遮るように、「お前さ、それ、盛大な勘違いだから」って言って不敵な笑みを浮かべてやった。
っていうか嬉しくてにやけもするだろ?
だってこれ、音芽が逢地先生と俺とのことを勘繰ってヤキモチ妬いてたってことだろ?
何だよ、音芽。俺のことすげぇ好きなんじゃん。
俺の答えに拍子抜けしたように、音芽が正座を崩してぺたんこ座りをする。
その様があんまり可愛くて、俺は子供の頃にしたように音芽の頭をポンポンと撫でた。
可愛すぎるぜ、音芽っ!
でも音芽はそれが気に入らなかったみたいだ。
ムッとした顔で俺の手を掴んで睨んでくんの。それさえもたまらなく愛しくて、俺はルンルンだ。
「音芽、もしかしてあの日からずっとそれ、気に病んでたり?」
ぶっちゃけ、音芽が俺のことをずっと考えてヤキモキしてたと思ったら、考えただけで顔が緩んじまう。
何で俺、こんなにこいつに好かれてたの、気づけなかったんだろ。気付いてたらもっと早く手、出してたのに!
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