131 / 198
俺の初めて
5
しおりを挟む
そのまま玄関内に踏み込むと、
「温和?」
きょとんと見返す音芽の手首を、ギュッと握る。
途端、音芽が両手に抱えていたタオルが足元に落ちたのが見えたけど、知ったこっちゃねぇ。
「――んっ!」
そのまま音芽の華奢な身体を壁に押し付けて、全てを奪い尽くしたいみたいに熱のこもったキスをする。
そんな俺の背後で、まだ閉まり切っていなかったドアがバタン……と思いのほか大きな音を立てて閉じて。
音芽がその音にビクッとして俺が押さえつけている手を一瞬だけギュッと握った。俺はそれを合図にしたみたいに気合を入れて、半ば強引に音芽から唇を離した。
そうしないと、今から仕事なのに歯止めがきかなくなりそうだったから。
キスしただけで何でこんなとろけたような色っぽい顔になるんだよ、バカ音芽。
マジでコイツの色気、半端ねぇんだけど。
こんなの野放しにしといたらあちこちで男を惑わすんじゃないだろうか。
ぶっちゃけ仕事とか全部辞めさせて俺ん家に閉じ込めておきたい。
そんなことをしたら妹を溺愛してる奏芽に殺されかねねぇけど、頭ん中で考えるくらい許されるだろ。
真っ赤な顔をして俺を睨んでくる音芽が憎らしくて、「お前、マジで可愛すぎんだよ……っ」と不機嫌に吐き捨てる。
俺の言葉に一瞬嬉しそうな表情をした音芽だったけれど、すぐにぷぅっとほっぺを膨らませて俺を睨んできた。
なんだ、この可愛い生き物はっ!
「付き合ってんだし、これからはずっと一緒に出勤するだろ? 支度できたら壁ノックな」
余りの愛らしさに、「やべぇ! 抱きてぇ!」と思ってしまった俺は、「いや、さすがにもう時間的に無理だろ」と思って。
気持ちを落ち着けるためにふいっと音芽から視線を外すと、そっぽを向いて有無を言わせず一気にまくし立てた。
「温和、でも……」
そんな俺に、音芽が何か言いた気に「でも」とか言ってくるけど無視だ、無視。
どうせそんな否定的な言葉の後に続くセリフなんてろくなもんじゃねぇしな。
俺はサッサと扉を開けると、一度も振り返らずに音芽の部屋を後にした。
閉じた扉の内側で、音芽がキャーキャー言いながらジタバタしている気配がして、俺は思わず口の端に笑みが浮かぶ。
音芽、マジ可愛いな。
部屋の外に出といて良かったぜ。
こんなデレた顔、音芽に見られたくない。
「温和?」
きょとんと見返す音芽の手首を、ギュッと握る。
途端、音芽が両手に抱えていたタオルが足元に落ちたのが見えたけど、知ったこっちゃねぇ。
「――んっ!」
そのまま音芽の華奢な身体を壁に押し付けて、全てを奪い尽くしたいみたいに熱のこもったキスをする。
そんな俺の背後で、まだ閉まり切っていなかったドアがバタン……と思いのほか大きな音を立てて閉じて。
音芽がその音にビクッとして俺が押さえつけている手を一瞬だけギュッと握った。俺はそれを合図にしたみたいに気合を入れて、半ば強引に音芽から唇を離した。
そうしないと、今から仕事なのに歯止めがきかなくなりそうだったから。
キスしただけで何でこんなとろけたような色っぽい顔になるんだよ、バカ音芽。
マジでコイツの色気、半端ねぇんだけど。
こんなの野放しにしといたらあちこちで男を惑わすんじゃないだろうか。
ぶっちゃけ仕事とか全部辞めさせて俺ん家に閉じ込めておきたい。
そんなことをしたら妹を溺愛してる奏芽に殺されかねねぇけど、頭ん中で考えるくらい許されるだろ。
真っ赤な顔をして俺を睨んでくる音芽が憎らしくて、「お前、マジで可愛すぎんだよ……っ」と不機嫌に吐き捨てる。
俺の言葉に一瞬嬉しそうな表情をした音芽だったけれど、すぐにぷぅっとほっぺを膨らませて俺を睨んできた。
なんだ、この可愛い生き物はっ!
「付き合ってんだし、これからはずっと一緒に出勤するだろ? 支度できたら壁ノックな」
余りの愛らしさに、「やべぇ! 抱きてぇ!」と思ってしまった俺は、「いや、さすがにもう時間的に無理だろ」と思って。
気持ちを落ち着けるためにふいっと音芽から視線を外すと、そっぽを向いて有無を言わせず一気にまくし立てた。
「温和、でも……」
そんな俺に、音芽が何か言いた気に「でも」とか言ってくるけど無視だ、無視。
どうせそんな否定的な言葉の後に続くセリフなんてろくなもんじゃねぇしな。
俺はサッサと扉を開けると、一度も振り返らずに音芽の部屋を後にした。
閉じた扉の内側で、音芽がキャーキャー言いながらジタバタしている気配がして、俺は思わず口の端に笑みが浮かぶ。
音芽、マジ可愛いな。
部屋の外に出といて良かったぜ。
こんなデレた顔、音芽に見られたくない。
0
あなたにおすすめの小説
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる