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いわゆるデートとか言うやつ
飲み会は……まぁ好きにすればいい
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おかしい。
さっきまで絶対俺が主導権を握ってたはずなのに……なんか押されてねぇか?
そうして目の前の音芽も、どうやら自分の優勢を察したらしい。
畳み掛けるみたいに「私、週末、佳乃花たちとお出かけしても、いい?」って上目遣いで俺を見つめてきて。
(ヤベェーな。可愛い過ぎて絆されちまいそうだわ)
俺はグッと奥歯を噛み締めて音芽の顔からふいっと視線を反らせて気持ちを切り替えると、「飲み会は……まぁ好きにすればいい」と吐き捨てた。
その言葉に「ありがとう!」って音芽が嬉しそうにするけど……バーカ。お前、ホント詰めが甘いよな。
俺の詭弁に、言われてすぐに気付けねートコ、チョロくてめちゃくちゃ好きだわ。
そんなことを思って心の中でククッと笑った俺だったけれど。
少し間をおいて、やっと俺が発した言葉に含みがあると気が付いたらしい音芽が、不安そうに俺をじっと見上げてくるんだ。
(お? 音芽にしては気付くの早えーじゃん)
そう思いながら、俺はグイッと、音芽の小さな身体を腕の中に引き寄せて彼女の耳元――。
「……けど――夜遅くに出かけるのは、認めない」
わざと低い声でそう言ってやった。
なぁ音芽、お前に今言った、俺の言葉の真意が分かるか?
***
夜――。
いざ寝るぞって段になったら、初体験のアレコレを思い出しでもしたんだろう。
やたら緊張している様子の音芽が可哀想で、俺は心裏腹。
「今日は俺、お前を抱くつもりねぇから」(安心して寝め)と言外に含ませて小さなベッドで身を寄せ合うようにして添い寝を決め込んだ。
当然と言うべきか。ほぼ一睡も出来ないままに朝が来てしまったんだけど――。
薄暗がりの中、一晩かけて暗闇に順応した目で音芽の寝顔を恨めしげに見つめていたら、彼女のまぶたがふるふると震えて……。
俺は慌てて目を閉じた。
それと同時、音芽が小さく身じろいで、「ふぁ」と言う可愛らしいあくびとともに目覚めた気配がする。
どうやら起きるなりすぐそばにいる俺の顔――きっと音芽は寝顔だと思っているだろう――をじっと見つめているらしい彼女の様子に、俺は逆にそんな音芽のことを観察したくなって――。
敢えて狸寝入りを決め込んだ。
音芽のやつ、声こそ出さないよう気を付けているようだが、間近ではぁ……と、大きく落とされる熱のこもったため息に、否が応でも『ひょっとして俺、今めちゃくちゃ好意的にガン見されてませんかね?』と思わずにはいられない。
それが何だか段々くすぐったくなってきて、俺は音芽の気配がグッと近付いたタイミングを見計らってわざと目を開けた。
さっきまで絶対俺が主導権を握ってたはずなのに……なんか押されてねぇか?
そうして目の前の音芽も、どうやら自分の優勢を察したらしい。
畳み掛けるみたいに「私、週末、佳乃花たちとお出かけしても、いい?」って上目遣いで俺を見つめてきて。
(ヤベェーな。可愛い過ぎて絆されちまいそうだわ)
俺はグッと奥歯を噛み締めて音芽の顔からふいっと視線を反らせて気持ちを切り替えると、「飲み会は……まぁ好きにすればいい」と吐き捨てた。
その言葉に「ありがとう!」って音芽が嬉しそうにするけど……バーカ。お前、ホント詰めが甘いよな。
俺の詭弁に、言われてすぐに気付けねートコ、チョロくてめちゃくちゃ好きだわ。
そんなことを思って心の中でククッと笑った俺だったけれど。
少し間をおいて、やっと俺が発した言葉に含みがあると気が付いたらしい音芽が、不安そうに俺をじっと見上げてくるんだ。
(お? 音芽にしては気付くの早えーじゃん)
そう思いながら、俺はグイッと、音芽の小さな身体を腕の中に引き寄せて彼女の耳元――。
「……けど――夜遅くに出かけるのは、認めない」
わざと低い声でそう言ってやった。
なぁ音芽、お前に今言った、俺の言葉の真意が分かるか?
***
夜――。
いざ寝るぞって段になったら、初体験のアレコレを思い出しでもしたんだろう。
やたら緊張している様子の音芽が可哀想で、俺は心裏腹。
「今日は俺、お前を抱くつもりねぇから」(安心して寝め)と言外に含ませて小さなベッドで身を寄せ合うようにして添い寝を決め込んだ。
当然と言うべきか。ほぼ一睡も出来ないままに朝が来てしまったんだけど――。
薄暗がりの中、一晩かけて暗闇に順応した目で音芽の寝顔を恨めしげに見つめていたら、彼女のまぶたがふるふると震えて……。
俺は慌てて目を閉じた。
それと同時、音芽が小さく身じろいで、「ふぁ」と言う可愛らしいあくびとともに目覚めた気配がする。
どうやら起きるなりすぐそばにいる俺の顔――きっと音芽は寝顔だと思っているだろう――をじっと見つめているらしい彼女の様子に、俺は逆にそんな音芽のことを観察したくなって――。
敢えて狸寝入りを決め込んだ。
音芽のやつ、声こそ出さないよう気を付けているようだが、間近ではぁ……と、大きく落とされる熱のこもったため息に、否が応でも『ひょっとして俺、今めちゃくちゃ好意的にガン見されてませんかね?』と思わずにはいられない。
それが何だか段々くすぐったくなってきて、俺は音芽の気配がグッと近付いたタイミングを見計らってわざと目を開けた。
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