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いわゆるデートとか言うやつ
そういう意味じゃなくてっ
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そんなこんなで翌朝――。
せっかく早めに眠ったのに、俺は音芽の無自覚な色気に当てられて、思いっきり寝不足。
ゴリゴリと体力を削られて、かなり憔悴してしまっていた。
全然疲れが取れてないとか……マジで社会人失格だ。
「ね、温和。やっぱりベッドが狭くて……眠れなかったんでしょ?」
なのにバカ音芽のやつが俺の気も知らないで頓珍漢なことを言って、一人で納得したようにうなずくんだからたまらない。
本当、俺が告げた「余裕あるな」と言う言葉の意味も、丸っと物理的にベッドにゆとりがあると思い込んでいるんだから腹が立つ。
俺が言いたかったのは心の問題の方なんだよ!
少しは察しろよ、この鈍感娘が!
俺の心中を慮る気なんて微塵もないこの天然無自覚娘は、ふと思い立ったようにパン!と両手のひらを軽く打ち合わせて俺に追い打ちを掛けてきた。
「次にうちに来るときは枕持参していいからね?」
俺の頬にそっと触れながらそう言ってくる音芽を軽く睨んで、「鈍感って結構殺傷力高いんだな」ってしみじみつぶやいたのも致し方ないよな?
真意はイマイチ伝わらなかったみたいだが、悪口だと言うのは通じたらしい。
プッと頬を膨らませた音芽が、だが次の瞬間何かに思い至ったようにハッとしたのが分かった。
やっと分かってくれましたかね、音芽さん。
そう思ったのも束の間――。
「わ、私っ、寝相、悪かったのね!?」
キャーッと顔を覆ってイヤイヤする音芽に、俺は(は? 何言ってんだこいつ)と思わずにはいられない。
違うわ、バカ!
何でそうなる!
そう突っ込みたくなったのと同時、(いや、これが音芽だったよな)と思い至って……引きつった笑い声が漏れた。
なのに音芽は俺のその笑いを否定ではなく、肯定だと受け止めたらしい。
「ごっ、ごめんなさいっ。あのっ。次からあれ……一緒に寝る時は暴れないように手足縛ってくれていいから……」
って、バカなのか⁉︎
んなことしたら俺、お前のこと犯し放題になっちまうだろーが!
もっと自分を大切にしてくれ、と思ったら、愚かなことを言う愛しい女に、俺は半ば無意識。
ペチン!と軽いデコピンをしてしまっていた。
「痛いっ」
「バカ音芽。そんなんしたら俺の歯止めが利かなくなるだろーが」
真正面からじっと見据えて怒ったら、うるるっとした大きな瞳と視線がかち合って、(やべぇ、可愛過ぎんだろ!)と思ってやたらと照れてしまう。
それと同時、こんな可愛い音芽を縛って自由に出来たなら、そりゃあもう天国だろうよ、とかいう悪い考えまで浮かんでしまう自分が恥ずかしくなった。
俺の態度にやっと……。自分が言ったセリフの危うさに気がついたんだろう。
音芽がにわかに頬を赤く染めて――。
「ち、違っ。そういう意味じゃなくてっ」
しどろもどろになりながらも必死に取り繕う音芽に、俺は「お前がそんなだから俺、寝不足になるんだよ」と、本音を漏らさずにはいられない。
ここまできたらついでだ、とばかりに「いくら襲わないって言われたからって、俺にしがみついて安心し切って寝るやつがあるかよ」と付け加えるように吐き捨てたら、音芽がキョトンとして俺を見返してくるんだ。
バカ。こんなん告白するとか……中坊のガキみたいで照れくさいだろ。――見んな!
せっかく早めに眠ったのに、俺は音芽の無自覚な色気に当てられて、思いっきり寝不足。
ゴリゴリと体力を削られて、かなり憔悴してしまっていた。
全然疲れが取れてないとか……マジで社会人失格だ。
「ね、温和。やっぱりベッドが狭くて……眠れなかったんでしょ?」
なのにバカ音芽のやつが俺の気も知らないで頓珍漢なことを言って、一人で納得したようにうなずくんだからたまらない。
本当、俺が告げた「余裕あるな」と言う言葉の意味も、丸っと物理的にベッドにゆとりがあると思い込んでいるんだから腹が立つ。
俺が言いたかったのは心の問題の方なんだよ!
少しは察しろよ、この鈍感娘が!
俺の心中を慮る気なんて微塵もないこの天然無自覚娘は、ふと思い立ったようにパン!と両手のひらを軽く打ち合わせて俺に追い打ちを掛けてきた。
「次にうちに来るときは枕持参していいからね?」
俺の頬にそっと触れながらそう言ってくる音芽を軽く睨んで、「鈍感って結構殺傷力高いんだな」ってしみじみつぶやいたのも致し方ないよな?
真意はイマイチ伝わらなかったみたいだが、悪口だと言うのは通じたらしい。
プッと頬を膨らませた音芽が、だが次の瞬間何かに思い至ったようにハッとしたのが分かった。
やっと分かってくれましたかね、音芽さん。
そう思ったのも束の間――。
「わ、私っ、寝相、悪かったのね!?」
キャーッと顔を覆ってイヤイヤする音芽に、俺は(は? 何言ってんだこいつ)と思わずにはいられない。
違うわ、バカ!
何でそうなる!
そう突っ込みたくなったのと同時、(いや、これが音芽だったよな)と思い至って……引きつった笑い声が漏れた。
なのに音芽は俺のその笑いを否定ではなく、肯定だと受け止めたらしい。
「ごっ、ごめんなさいっ。あのっ。次からあれ……一緒に寝る時は暴れないように手足縛ってくれていいから……」
って、バカなのか⁉︎
んなことしたら俺、お前のこと犯し放題になっちまうだろーが!
もっと自分を大切にしてくれ、と思ったら、愚かなことを言う愛しい女に、俺は半ば無意識。
ペチン!と軽いデコピンをしてしまっていた。
「痛いっ」
「バカ音芽。そんなんしたら俺の歯止めが利かなくなるだろーが」
真正面からじっと見据えて怒ったら、うるるっとした大きな瞳と視線がかち合って、(やべぇ、可愛過ぎんだろ!)と思ってやたらと照れてしまう。
それと同時、こんな可愛い音芽を縛って自由に出来たなら、そりゃあもう天国だろうよ、とかいう悪い考えまで浮かんでしまう自分が恥ずかしくなった。
俺の態度にやっと……。自分が言ったセリフの危うさに気がついたんだろう。
音芽がにわかに頬を赤く染めて――。
「ち、違っ。そういう意味じゃなくてっ」
しどろもどろになりながらも必死に取り繕う音芽に、俺は「お前がそんなだから俺、寝不足になるんだよ」と、本音を漏らさずにはいられない。
ここまできたらついでだ、とばかりに「いくら襲わないって言われたからって、俺にしがみついて安心し切って寝るやつがあるかよ」と付け加えるように吐き捨てたら、音芽がキョトンとして俺を見返してくるんだ。
バカ。こんなん告白するとか……中坊のガキみたいで照れくさいだろ。――見んな!
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