詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku

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第10章:それぞれの道と新たなる旅立ち

第94話:皇女の野望

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アリシアとの、あの、夜明け前の庭園での、切なくも、どこか温かい別れから、数日が過ぎた。
俺たちの、この、長すぎた凱旋の旅も、いよいよ、終着点を迎えようとしていた。
季節は、すっかり冬へと逆戻りしていた。
帝都アイゼンガルドの空は、まるで、巨大な、灰色の鉄板を、どこまでも、どこまでも、広げたかのように、低く、重く、垂れ込めている。太陽は、その、分厚い雲の向こう側で、その存在を、かろうじて示しているだけで、その光は、地上に、ほとんど届かない。
空気は、研ぎ澄まされた、ガラスの刃のように、冷たく、そして鋭い。大きく息を吸い込むと、肺が、きゅっ、と凍てつくような感覚に陥る。道行く人々の吐く息は、皆、真っ白になり、その、規則正しい足取りに合わせて、白い塊となっては、冷たい空気の中に、儚く消えていく。
街全体が、静寂に、支配されていた。
王都アステリアの、あの、生命力に満ち溢れた、春の喧騒が、嘘のようだ。聞こえてくるのは、石畳の上を、寸分の狂いもなく、行進する、帝国兵たちの、ブーツの音と、城壁の上で、凍てつく風に、はためく、帝国の、黒い鷲の紋章が刻まれた、旗の音だけ。
この、鉄と、規律と、そして、絶対的な、秩序だけで、構成された、巨大な、灰色の都市。
その、中心に位置する、巨大な、転移門の前で、俺たちという、実に、場違いで、実に、騒がしい一団は、最後の、別れの時を、迎えようとしていた。

アリシアとの、あの、二人きりの、静かな別れとは、対照的に。
皇女ソフィアの、帰還は、実に、公的で、実に、物々しい、雰囲気に、包まれていた。
転移門の前には、宰相ヴァルハルトを筆頭に、帝国の、主要な文官たちが、ずらりと、整列している。その後ろには、寸分の隙もない、完璧な陣形で、黒光りする鎧に身を包んだ、近衛騎士団が、壁のように、控えている。
彼らは、皆、その顔に、緊張と、そして、畏怖の色を、浮かべていた。
その視線が、注がれているのは、もちろん、彼らが、これから、新たな主君として、仕えることになるであろう、皇女ソフィア、ただ一人。
いや、正確には、その、ソフィアの、すぐ隣で、あくびを噛み殺しながら、実に、面倒くさそうに、立っている、俺、ガク・フォン・アルベインに対して、だったかもしれないが。

「ちっ。最後まで、堅苦しいったら、ありゃしないわね、この国は」
サラが、真っ白な息を吐きながら、悪態をついた。彼女は、寒さが、よほど、苦手らしい。その、美しい顔は、少しだけ、不機嫌そうに、歪んでいた。
「うむ。ワシも、この、重苦しい空気は、どうも、性に合わんのう。早く、暖かい酒場で、一杯、やりたいもんじゃわい」
ドルセンが、その、豊かな白髭を、さすりながら、同意する。
「腹が、減ったぞ、皆!見送りは、いいから、早く、飯にしないか!」
ハガンは、相変わらずだった。その、脳天気な一言に、帝国の、文官たちの、眉が、ぴくり、と動いたのを、俺は、見逃さなかった。
そんな、いつも通りの、仲間たちの、やり取りを、俺は、少し離れた場所から、眺めていた。
胸の中に、ぽっかりと、穴が、空いたような、寂しさ。
アリシアが、いなくなってから、この、数日間、ずっと、この、奇妙な、喪失感が、俺の心を、支配していた。
(分かってる。あいつは、女王になるために、帰ったんだ。俺も、応援するって、決めたじゃないか)
だが、頭で、分かっていても、心が、追いつかない。
あの、夜明けの庭園で、交わした、約束。
彼女の、あの、涙に濡れた、決意の、笑顔。
それが、まるで、昨日のことのように、鮮やかに、蘇ってくる。
俺が、そんな、感傷に、浸っていた、その時だった。

「―――感傷的な、お別れは、あの、脳内お花畑プリンセスとの間で、もう、済ませたのかしら?」

氷のように、冷たく、そして、どこまでも、透き通った声が、俺の、思考を、一刀両断した。
俺が、はっ、として、顔を上げると、そこに、立っていたのは、この、物々しい、見送りの、主役、皇女ソフィア、その人だった。
彼女は、いつもの、冒険者風の、黒い旅装束ではなく、帝国の、皇族だけが、着ることを許された、紫紺の、豪奢な、しかし、一切の、無駄な装飾を、排した、機能的な、ドレスに、その、美しい体を、包んでいた。
その、腰まで届く、漆黒の髪は、冬の、冷たい光を、反射して、濡れたように、輝いている。
彼女は、腕を組み、その、冷たい、紫色の瞳で、俺のことを、じっと、見つめていた。
「私は、ああいう、湿っぽいのは、趣味じゃないの。時間の無駄だわ」
その、あまりにも、ソフィアらしい、憎まれ口に、俺は、思わず、苦笑いを浮かべた。
胸の中に、巣食っていた、あの、寂しさが、不思議と、少しだけ、軽くなっていくのを、感じていた。
こいつと、話していると、感傷に浸っている暇すら、なくなる。
「違いない」
俺が、そう言って、肩をすくめると、ソフィアは、ふん、と、実に、可愛げなく、鼻を鳴らした。
だが、その、紫色の瞳は、いつもの、人を小馬鹿にしたような、光ではなく、どこまでも、真剣で、そして、鋭い、鋼のような、光を、宿していた。
彼女は、ゆっくりと、その、視線を、自分を、見送るために、集まった、文官たち、そして、この、巨大な、帝都全体へと、向けた。
そして、静かに、しかし、その場の、全ての人間を、支配する、絶対的な、カリスマを、その声に、込めて、言ったのだ。
「私は、あの、腐りきった帝国を、一度、完全に、解体する」
その、あまりにも、過激な、宣言に、後ろに控えていた、宰相ヴァルハルトの、顔が、ひきつった。
「そして、私の手で、内側から、完全に、作り変える」
ソフィアの、その、小さな、体から、放たれる、プレッシャーは、もはや、ただの、皇女の、それではない。
この、巨大な帝国を、その、たった一人の、意思の元に、支配しようとする、「女帝」の、覇気、そのものだった。
「二度と、あの、マッドサイエンティストのような、愚者に、この世界を、玩具にさせないためにね」
その、言葉には、彼女が、この旅で、見てきた、全ての、悲劇に対する、静かで、しかし、燃えるような、怒りが、込められていた。
彼女もまた、この旅で、変わったのだ。
ただの、「退屈しのぎ」で、世界を、眺めていた、傍観者では、なくなった。
この、不条理な世界を、自分自身の、手で、変えようとする、当事者として。
俺は、そんな、彼女の、その、気高い、決意に、胸の奥が、少しだけ、熱くなるのを、感じていた。
そして。
彼女は、一歩、俺に、近づいてきた。
その、動きは、猫のように、しなやかで、音もなかった。
そして、周りの、文官や、騎士たちには、決して、聞こえない、ごく、ごく、小さな声で。
俺の、耳元に、その、冷たい、しかし、どこか、熱を帯びた、唇を、寄せて、悪戯っぽく、囁いたのだ。
その、吐息は、冬の、空気とは、真逆の、甘い、香りがした。

「―――覚えておきなさい、ガク」

その、囁き声は、俺の、背筋を、ぞくり、と震わせた。

「私が、この世界を、完全に、手に入れたら」
「その時は、オマケで、アンタも、手に入れてあげるわ」

俺が、驚いて、彼女の顔を、見ると、ソフィアは、その、完璧な、人形のような顔に、実に、悪女らしい、蠱惑的な、笑みを、浮かべていた。
そして、追い打ちをかけるように、続けたのだ。
その、囁きは、もはや、呪いにも、似ていた。

「私の、『所有物』として、ね」
「退屈しない、人生を、保証してあげる。だから、せいぜい、楽しみにしていることね。私の、可愛い、勇者様?」

その、あまりにも、挑発的で、あまりにも、ソフィアらしい、別れの言葉。
恋愛でも、ない。
友情でも、ない。
もっと、歪で、もっと、刺激的で、そして、どこまでも、深い、俺と、彼女だけの、絆の形。
俺は、思わず、腹の底から、笑いが、こみ上げてくるのを、抑えきれなかった。
「ぷっ。ははははは!」
俺の、突然の、笑い声に、周りにいた、仲間たちも、帝国の、文官たちも、きょとん、として、俺の顔を、見ている。
俺は、涙を、浮かべながら、笑い続けた。
そして、最後に、息を整えると、目の前の、この、とんでもない、腹黒皇女に、言ってやったのだ。
「そりゃ、楽しみだ」
俺は、にやり、と、悪戯っぽく、笑い返した。
「世界征服、せいぜい、頑張れよ」
「―――未来の、女帝陛下」
俺の、その、軽口での、しかし、心の底からの、エール。
ソフィアは、一瞬だけ、その、紫色の瞳を、驚きに、見開いた。
だが、すぐに、いつもの、不敵な笑みを、取り戻すと、満足そうに、頷いた。
「ええ。見てなさい」
彼女は、そう、一言だけ、言い残すと、俺に、背を向けた。
そして、一度も、振り返ることなく、その、小さな、しかし、気高い、背筋を、ぴんと伸ばし、毅然とした、足取りで、巨大な、転移門の、その、まばゆい光の中へと、消えていった。
門が、閉じる、その、直前。
彼女が、ほんの少しだけ、口元を、緩めていたのを、俺は、見逃さなかった。
後に残されたのは、絶対的な、静寂と、そして、呆然と、立ち尽くす、俺たちだけ。
やがて、サラが、俺の、脇腹を、肘で、ぐりぐり、と突きながら、ニヤニヤと、言った。
「あんた、あの、腹黒女に、何、言われたのよ。随分と、楽しそうじゃないの」
「さあな。企業秘密だ」
俺が、そう言って、はぐらかすと、サラは、ちぇっ、と、つまらなそうに、唇を、尖らせた。
俺は、ソフィアが、消えていった、転移門を、しばらく、見つめていた。
そして、最後に、どこまでも、高く、そして、どこまでも、冷たい、帝都の、冬の空を、見上げた。
(やれやれ)
俺は、心の中で、呟いた。
(とんでもない、約束を、しちまったもんだ)
だが、不思議と、嫌な気は、しなかった。
むしろ、その、逆だった。
胸の奥で、燻っていた、あの、寂しさが、完全に、消え去り、代わりに、新たな、冒険への、期待感が、むくむくと、湧き上がってくるのを、感じていた。
世界征服、か。
面白いじゃないか。
あんたが、この世界を、手に入れるのが、先か。
俺が、この世界の、全ての、謎を、解き明かすのが、先か。
競争だ、ソフィア。
俺は、心の中で、まだ、見ぬ、未来の、ライバルに、宣戦布告をした。
俺たちの、物語は、まだ、終わらない。
いや、むしろ、ここからが、本当の、始まりなのかもしれない。
そんな、予感に、胸を、躍らせながら。
俺は、残った、仲間たちを、振り返り、にっ、と笑った。
「さて、と。俺たちも、そろそろ、行きますか!」
俺の、その、声は、冬の、冷たい空気を、吹き飛ばさんばかりの、明るさと、力強さに、満ちていた。
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