詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku

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第10章:それぞれの道と新たなる旅立ち

エピローグ:新たなるドタバタ冒険へ!~

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世界を救う、などという、あまりにも壮大で、あまりにも面倒くさい大仕事を終えてから、季節が一つ、巡った。
あれほど、世界の終わりを告げるかのように、禍々しい紫色の嵐が渦巻いていた空は、今や、嘘のように、その、本来の輝きを取り戻している。

季節は、初夏。
一年で、最も生命が躍動し、世界が、希望という名の光に満ち溢れる季節。
空は、まるで磨き上げられた巨大なラピスラズリのように、どこまでも、どこまでも、深く、そして鮮やかな青色をしていた。冬の間、空を覆っていたあの重苦しい鉛色の雲は、一片たりとも残ってはいない。太陽は、その若々しい黄金色の光を惜しげもなく大地に降り注ぎ、その光を浴びた王都アステリアの港は、きらきらと、無数のダイヤモンドを撒き散らしたかのように、輝いていた。

風が吹くたびに、その風に乗って運ばれてくるのは、もう、世界の終末を告げる焦げ臭い匂いではない。
ひんやりと、しかし、どこか、心を浮き立たせるような、潮の香り。
遠くの岩場で、餌を啄む、カモメたちの、どこか気の抜けた、しかし、平和な鳴き声。
港で働く、屈強な船乗りたちの、「オーエス!オーエス!」という、力強く、そして、活気に満ちた掛け声。
乾いた木材と、船底に塗られたタールが、陽光に温められて放つ、どこか懐かしい匂い。
その、全ての音と、匂いと、光が、この世界に、再び、平和な「日常」が戻ってきたことを、何よりも、雄弁に物語っていた。

そして、その、活気に満ちた港で、ひいきわ、巨大で、ひいきわ、美しく、そして、ひいきわ、騒々しい、一隻の船が、今、まさに、新たなる旅立ちの時を、待っていた。
その船は、アリシア女王陛下(すっかり、その風格が板についてきたらしい)が、俺たちのために、国庫の予算を、たぶん、ちょっとだけ、横領して、用意してくれた、最新鋭の、三本マストの帆船だった。
その、流線形の美しい船体は、磨き上げられた、純白の木材で作られ、船首には、伝説の霊鳥、フェニックスの彫刻が、誇らしげに、その翼を広げている。
そして、その、三本の巨大なマストには、畳み込まれた、真っ白な帆が、今か、今かと、出航の時を待ちわびるように、初夏の、心地よい海風をはらんで、ぱたぱた、と、微かに、音を立てていた。
船の名は、「ワンダラー号」。放浪者、の意。
実に、俺たちらしい、名前だった。

そして。
その、輝かしい、船出を、祝うはずの、ワンダラー号の、広々とした、甲板の上は。
今、この瞬間、この世の終わりかのごとき、混沌の坩堝(るつぼ)と化していた。

「―――待てゴルァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

最初に、その、平和な港の空気を、切り裂いたのは、バルガス(元・天才剣士、現・ただのエロ親父)の、実に、品のない、怒声だった。
彼は、その、鍛え上げられた、しかし、最近、少しだけ、腹が出てきた、上半身を、惜しげもなく晒しながら、船倉へと続く、階段の前で、仁王立ちになっていた。
その、怒りの矛先が、向けられているのは、もちろん、このパーティの、もう一人の、トラブルメーカー。

「何を、言うか、この、エロ爺!この、樽は、俺が、神に祈りを捧げ、正当な対価を支払って、手に入れた、聖なる『食料』だ!貴様のような、煩悩の塊に、一滴たりとも、くれてやるものか!」

脳筋神官、ハガンである。
彼は、その、岩のような両腕で、巨大な、オーク樽を、まるで、恋人のように、大事に、抱きしめていた。その樽には、「ドワーフの秘蔵酒・百年物」と、書かれた、実に、心惹かれる、ラベルが、貼られている。

「ふざけるな、この、筋肉ダルマ!てめえが、持ってる、その樽は、俺が、この旅のために、なけなしの小遣いをはたいて、買い込んだ、俺の、命の、ガソリンなんだよ!一口、飲んでみろ!その、聖なる水(笑)とやらが、ただの、安物の、エールじゃないことが、すぐに、分かるだろうが!」
「む!神の、恵みを、疑うとは、なんという、不敬な!この、樽から、溢れ出る、この、芳醇な香りは、まさしく、天上の、美酒の証!」
「それは、俺の酒の香りだっつってんだろ、この、クソ坊主があああああっ!」

ぎゃいぎゃい、と、実に、低レベルな、所有権争いを、繰り広げる、二人。
その、あまりにも、醜い、言い争いを、その、すぐ隣で、実に、冷たい、紫色の瞳で、見下ろしているのは、もちろん。

「全く。雄(オス)という生き物は、どうして、こう、自分の、所有物を、誇示することでしか、自己の、存在価値を、証明できないのかしら。実に、原始的で、滑稽ですこと」

腹黒転生者皇女、ソフィア、その人であった。
彼女は、そんな、男たちの、愚かな争いを、心の底から、楽しんでいるようだった。その、美しい、しかし、どこまでも、冷たい唇の端が、くすり、と、微かに、吊り上がっている。

そんな、カオスな、男たちの、騒ぎとは、全く、別の場所で。
第二の、戦いの火蓋が、切って落とされようとしていた。

「―――だから!この、古代アトランティス文明に関する、貴重な文献は、今回の、海賊王の秘宝の謎を、解き明かす上で、絶対に、必要不可欠な、資料なの!たったの、三百冊じゃない!これでも、厳選してきた方なんだから!」

天才(だが、少しだけ、常識が欠落している)魔導士、フィオナが、その、小さな体で、山のように、積み上げられた、分厚い、魔導書の、山を、必死に、守りながら、叫んでいた。
その、本の山の高さは、もはや、船のマストに、匹敵するのではないか、というほどだった。
そんな、彼女の、常識外れな、要求に、真っ向から、立ち向かっているのは、この、ワンダラー号の、ベテラン航海士、鬼の、ヘミングウェイ(と、呼ばれているらしい、顔に、大きな傷のある、海の男)だった。

「馬鹿を言え、お嬢ちゃん!こんな、紙の塊を、積み込んだら、船の、バランスが、めちゃくちゃになっちまうだろうが!第一、この船は、図書館じゃねえんだぞ!」
「な、なんですって!この、本の、価値が、分からないなんて、なんて、野蛮な人なの!」
「ふぉっふぉっふぉ、まあまあ、二人とも、落ち着くのじゃ。ヘミングウェイ殿の、言うことにも、一理ある。じゃが、フィオナ殿の、探究心も、また、尊いものじゃ。ここは、一つ、ワシの、顔に免じて」

そこに、割って入ってきたのは、老獪な(そして、大概、事態を、悪化させる)魔法使い、ドルセンだった。
彼が、懐から、取り出したのは、一枚の、古びた羊皮紙。
「この、ワシが、発見した、古代の、『空間圧縮の魔法陣』を使えば、この、三百冊の魔導書も、マッチ箱ほどの、大きさに、収まるはずじゃ。さあ、フィオナ殿、この魔法陣の上に、本を」
「おお!さすが、ドルセン先生!」
「待て、じじい!その、魔法陣、なんか、ところどころ、インクが、滲んで、読めなくなってんじゃねえか!本当に、大丈夫なんだろうな!」
航海士の、その、的確な、ツッコミも、虚しく。
フィオナは、目を輝かせ、その、怪しげな魔法陣の上に、大切な、魔導書を、積み上げ始めた。
その、数秒後。
ぼっ!という、実に、間抜けな音と共に、魔法陣が、暴発し、三百冊の、貴重な魔導書が、全て、綺麗さっぱり、黒焦げの、灰になったのは、言うまでもなかった。
「「あああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」」
フィオナと、ドルセンの、悲痛な絶叫が、港中に、響き渡った。

そして、第三の、戦場。
それは、この船の、心臓部、操舵室で、繰り広げられていた。
女と、女の、プライドを賭けた、静かで、しかし、最も、熾烈な、戦いが。

「―――いいこと、サラ。あんたは、この船じゃ、ただの、客よ。この、ワンダラー号の、舵を、握るのは、船長である、この、あたし。あんたは、あたしの、指示に、黙って、従っていれば、いいの。分かった?」

イチゴパンツの(今日は、さすがに、見えていないが)、元・女盗賊団の頭目、レイラが、腕を組み、ふんぞり返りながら、言った。彼女は、いつの間にか、この船の、「船長」というポジションに、収まっていたらしい。
そんな、彼女の、あまりにも、上から目線な、物言いに、このパーティの、もう一人の、女頭目(リーダー)が、黙っているはずもなかった。

「はあ?船長ですって?笑わせないでよ。あんたみたいな、山賊上がりに、この、最新鋭の船の、操舵が、務まるわけ、ないでしょ」

サラは、その、燃えるような、赤い髪を、かき上げ、にやり、と、挑発的に、笑った。
「それに、あんた、忘れたの?この、パーティの、リーダーは、誰だったかしら?ねえ?」
「それは、陸の上での、話でしょ!海の上じゃあ、海の、ルールってものが、あるのよ!経験と、度胸が、ものを言うの!あんたみたいな、お嬢ちゃんには、十年、早いわ!」
「へえ。その、度胸とやらで、あんたは、ガクに、パンツ、見られちゃったのかしらねえ?」
「なっ!?そ、それは、あの、悪魔のガキの、卑劣な、魔法のせいで!」
「言い訳は、見苦しいわよ、負け犬さん?」
「なんですってえええええええええええええええっ!!!!」

ばち、ばち、ばち、ばち。
二人の、美女の、その、火花散る、視線が、ぶつかり合い、操舵室の、空気が、ビリビリと、震えている。
その、あまりにも、レベルの高い、女の、戦いを、その、すぐ、そばで、オロオロと、なすすべもなく、見守っているのは、もちろん。

「あ、あの、お二人とも、落ち着いて。ね?喧嘩は、いけませんわ」
「そ、そうです!皆で、力を合わせないと!」

アリシアと、セリアと、エリスの、三人だった。
彼女たちの、その、平和を愛する、健気な、仲裁の声も、この、二匹の、雌ライオンの、プライドを賭けた、戦いの前では、あまりにも、無力だった。

俺は、そんな、甲板の、ありとあらゆる場所で、同時多発的に、勃発している、壮大な、ドタバタ劇を、一人、船の、一番、先頭、フェニックスの彫刻が、飾られた、船首の、手すりに、もたれかかりながら、静かに、眺めていた。
呆れて、ものも言えない、とは、まさに、このことだ。
やれやれ、と、首を振りながらも。
俺の、口元には、いつの間にか、自分でも、気づかないうちに、穏やかで、そして、心の底から、楽しそうな、笑みが、浮かんでいた。

(ああ、そうか)

俺は、思った。
目の前の、どこまでも、どこまでも、広がっていく、雄大な、青い、海原を、見つめながら。

(俺が、本当に、欲しかったのは、これだったんだ)

前世での、俺は、何も、持っていなかった。
健康な体も、自由も、そして、未来への、希望も。
病室の、冷たいベッドの上で、俺は、ただ、ひたすらに、渇望していた。
「生きたい」と。
そして、この世界に、転生し、俺は、全てを、手に入れた。
健康な体。
規格外の、魔力。
そして、何よりも、かけがえのない、仲間たちを。
俺たちは、共に、笑い、共に、泣き、共に、戦い、そして、ついに、この世界を、救った。
世界に、平和が、訪れた。
それは、俺が、前世で、死ぬほど、渇望したはずの、穏やかで、何もない、平和な、毎日だった。
だが。
その、完璧な、平和は、俺の心を、満たしては、くれなかった。
むしろ、逆だった。
その、平和は、「退屈」という名の、猛毒となって、俺の心を、緩やかに、蝕んでいったのだ。
俺は、気づいた。
俺が、本当に、求めていたのは、「何もない平和な日々」なんかじゃ、なかったんだ、と。
俺が、本当に、欲しかったのは。
この、どうしようもない、馬鹿で、やかましくて、そして、最高に、愛おしい、仲間たちと、バカをやりながら、笑い合いながら、共に、同じ、目的に向かって、進んでいく、この、騒々しくて、刺激的で、かけがえのない、「日常」そのものだったのだ。
この、喧騒こそが、俺が、生きている、という、証なのだ。

「―――何、黄昏れてんのよ、船長!」

ばしん!と、背中に、平手打ちにも似た、強烈な、衝撃。
俺が、驚いて、振り返ると、そこには、レイラが、腕を組み、呆れた顔で、立っていた。
どうやら、サラとの、不毛な、マウント合戦に、一応の、決着がついたらしい。

「さっさと、出航の合図を、出しなさいよ!日が、暮れちまうでしょ!」
「はあ」
俺は、わざとらしく、今日、一番の、深いため息を、ついてみせた。
「なんで、俺が、船長なんだよ」
「うるさいわね!あんたが、言い出しっぺみたいなもんでしょ!それに、この、どうしようもない、ポンコツどもの、手綱を、握れるのは、あんたしか、いないんだから!観念しなさい!」
その、あまりにも、的を射た、指摘に、俺は、もはや、何も、言い返せなかった。
俺は、やれやれ、と肩をすくめると、甲板の上にいる、かけがえのない、仲間たちの顔を、一人、一人、ゆっくりと、見渡した。
まだ、酒の樽を巡って、唸り合っている、ハガンと、バルガス。
灰になった、魔導書の前で、二人して、めそめそと、泣いている、フィオナと、ドルセン。
まだ、お互いに、ふん、とそっぽを向きながらも、どこか、その実力を、認め合っているような、サラと、レイラ。
そんな、男たち、女たちを、優しく、そして、少しだけ、呆れたような、笑顔で、見守っている、アリシアと、セリアと、エリス。
その、全てのカオスを、最高の、エンターテイメントとして、その、紫色の瞳に、焼き付けている、ソフィア。
そして、その、ソフィアの、すぐ隣で、これから始まる、新たな冒険に、目を、キラキラと輝かせている、ミリアと、ニコ。
ああ、なんて、素晴らしい、光景なのだろう。
俺は、心の底から、そう思った。
俺は、最後に、もう一度、これから、俺たちが、進むべき、どこまでも、どこまでも、広がっていく、雄大な、青い、海原へと、視線を向けた。
その、水平線の、彼方に、何が、待っているのか、俺には、まだ、分からない。
伝説の、海賊王が、遺したという、「世界最大の秘宝」。
それとも、また、別の、とんでもない、世界の危機か。
あるいは、ただの、肩透かしか。
分からない。
分からないが、それでも、いい。
この、最高の、仲間たちと、一緒なら。
どんな、冒険も、きっと、最高に、楽しくなるに、違いないのだから。

「仕方ない」

俺は、呟いた。
その声は、自分でも、驚くほど、喜びに、満ちていた。

「付き合ってやるか!」

俺は、天に、向かって、高らかに、叫んだ。
その声は、甲板中の、全ての、喧騒を、貫いて、仲間たちの、耳に、そして、魂に、確かに、届いた。
仲間たちが、一斉に、俺の方を、振り返る。
その、全ての顔が、最高の、笑顔で、輝いていた。

「全速前進!」
「新たなる、ドタバタ冒険へ、出発だあああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」

俺の、その、高らかな、出航の合図と、共に。
ワンダラー号の、巨大な、三本の帆が、まるで、天に、舞い上がる、フェニックスの、翼のように、一斉に、広げられた。
帆は、初夏の、希望に満ちた、海風を、いっぱいに、その身に受け、大きく、大きく、膨らんでいく。
錨が、上げられ、船は、ゆっくりと、しかし、確実に、その、美しい、船首を、大海原へと、向けて、進み始めた。
港では、俺たちの、友人たちが、手を振って、見送ってくれていた。
レオと、アンナ。
王城の、兵士たち。
そして、なぜか、ドワーフの、バルドール爺さんまで、駆けつけてくれていた。
俺は、そんな彼らに、大きく、手を振り返した。
「「「行ってきまーす!!!!」」」
仲間たちの、元気な声が、青空に、響き渡る。
伝説の海賊王が遺したという、「世界最大の秘宝」を目指して。
あまりにも、個性的で、あまりにも、どうしようもない、しかし、最高に、かけがえのない、仲間たちを乗せた、一隻の船が、新たなる、ドタバタ冒険へと、今、旅立つ。
その、輝かしい、船出を、祝福するかのように。
王都アステリアの、その、どこまでも、青い空に、大きな、大きな、七色の虹が、鮮やかに、かかっていた。

物語は、ここで、一旦、幕を閉じる。
しかし。
俺、ガク・フォン・アルベインと、その、愉快な仲間たちの、冒険は。
これからも、きっと、永遠に、続いていく。
この、広大で、美しくて、そして、少しだけ、ふざけた、この、素晴らしい、世界と、共に。

―――完―――
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