小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!

竜ヶ崎彰

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第26話 雨の日は・・・。

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6月上旬。
季節はすっかり梅雨を迎えていて通学路は雨が降っていた。
俺を含めて通行人はみんな傘をさしたり雨合羽を着ていた。
ちなみに俺は傘をさして歩いている。
その隣にはいつものメンツである寺島と兵藤、そして当然ルカもいる。

「ええ!?兵藤彼女いたのか!?」

「え~っと、まあその、ただのっていうか・・・」

「はあ~これで1人者は俺だけか・・・」

「ちょっと待て、俺は・・・」

「涼くんには私がいるじゃん!」

「お前何勝手に・・・」

前回色々とあったから、何も言えなかった・・・。





教室にようやく到着した。
まったく、傘持っていた腕が疲れちまったぜ・・・。

朝礼を終えて1時間目の授業に入った・・・。
そしてあっという間に昼休みを迎えた。


「今日は雨だからさすがにいつもの場所は無理だね?」

「そうだな・・・教室で食うか・・・」

いつもなた例の場所でルカ達も交えて昼飯を食べるところだが、今日は生憎の雨。
教室で食べるしかないな・・・。

「ん?ルカからライン・・・あいつ・・・」

『今日は校庭行けなくて寂しいよ~!涼くんに会いたいよ~』

ルカからのメッセだ・・・。

『仕方無えだろ・・・!規則で各校舎に無断で入れねえんだから・・・』

そう、俺のいる高等部とルカのいる中等部は中庭と違って無断で出入りが許されておらず、今日はさすがにルカにとっては終わったような感じであった。


そんな訳で今日の俺の相手は寺島と兵藤だけである。
ルカあいつだって今頃友達と昼めし食っているはずだし・・・。


俺達3人は飯を食いながら他愛もない話を繰り返しては笑い合っていた。

「でよ~この前さ・・・」





昼休みが終わり今度は5時間目になった。

そしてまたもあっという間に6時間目も終わった。

兵藤は委員会がある為校舎に残り、寺島は用があるからと先に帰った。

今日は俺が1人・・・いや、ルカもいるか・・・。

下駄箱で上履きから靴に履き替えた俺は傘をさして校門まで歩くと、そこにはいつものようにルカが待っていた。

しかし、不思議な事に傘をさしていなかった。
雨だってのに・・・。

「ルカ。傘も差さないでどうしたんだ?」

「涼くん!えへ!」

「え?おい!」

俺の指している傘に隣に来るようにルカが来た。

「あのね・・・涼くんと相合傘がしたかったの!」

「そんな事の為にかよ!お前傘が泣くぞ・・・」

文句を言いつつも俺はルカを追い出さずそのまま帰った。

そういや小さい頃もこんな感じで相合傘をしてたよな・・・

懐かしいぜ・・・。

雨もたまには悪くないかもな・・・。
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