33 / 76
第六話 夏祭りと秋の訪れ
①
しおりを挟む
……喫茶店風の声……
夏休みの最後の日、縁はいつも通り風の声で、いつも通りアイスカフェを飲んでいた。
巧が縁に言った。
「明日から新学期だな……」
「そうだよ……夏休みなんてあっという間だったよ」
少しふて腐れた様子の縁は、片肘をつきながらアイスカフェに刺さったストローをくわえている。
そんな縁に巧は言った。
「それにしても……楽しい夏休みだったろ?」
巧のその言葉は、事件だらけだった夏休みを過ごした縁に対しての、明らかな嫌みだった。
縁は恨めしそうな目をして、巧に言った。
「あんたの方が楽しそうだけど……」
巧はニヤニヤしながら言った。
「わかる?」
「まったく……他人事だと思ってよぉ……」
巧は言った。
「でも明日から学校だろ?今まで通りに先生とは会えないんじゃないの?」
縁は顔を上げた。
「それもそうだな……」
桃子に会う事が少なくなると言う事は……事件に巻き込まれる可能性も少なくなる。
縁は言った。
「でも学校つまんねぇしな」
巧は言った。
「何で?縁、友達いないのか?」
「そんなんじゃないよ……友達はいるよ」
実際縁には複数の友達がいる。夏休みの間は桃子と一緒の時間が多かったので、友達と遊ぶ機会があまりなかっただけで、友達は結構多い。
巧は言った。
「じゃあ何でつまんねぇんだ?」
「授業がつまらん」
巧は納得した。
「なるほど」
巧が納得したように、実際縁の学力は大学を卒業出来る程の学力があった。
と、言うのは……縁は13歳ですでに飛び級でアメリカの大学を卒業している。
帰国して高校に通っているのは、縁の母の意向だ。
そんな縁にしてみれば高校の授業など、つまらない以外の何物でもなかった。
巧は言った。
「やっぱお前に普通は似合わないよ……」
縁は少しムッとして言った。
「たっくんまで何を言ってんだよ」
すると、お約束通り客が1人来店した。こんな時間に来るのは1人しかいない。
「マスター、アイスカフェだ」
桃子だった。
巧は言った。
「いらっしゃい先生……アイスカフェね」
桃子は縁の隣に座り言った。
「明日から新学期だな」
「桃子さんも大学だろ?」
「私は休みが長いからなぁ……」
縁のダレた様子を見て、桃子は怪訝な表情で言った。
「どうした縁?元気がなさそうだが」
縁は言った。
「別に……ただ、もうすぐ秋だと思ってね」
桃子はニヤニヤしながら言った。
「なるほど……お前、私にあまり会えなくなるから寂しいのだな」
縁は呆れて言った。
「何でそうなるんだ?」
桃子は気にせず言った。
「今日……百合根神社で祭りがあるぞ」
「そうなの?」
「縁は帰国してそんなに年月が経っていないからな……知らなくても仕方がない」
「そんなものがあったのか……」
桃子は言った。
「今晩行くぞ」
縁は言った。
「何を勝手に決めてる」
すると、桃子のアイスカフェを持ってきた巧が言った。
「行ってこいよ縁……年に一度の地元祭りだ。夜店も沢山出て結構楽しいぜ」
縁は少し考えて呟いた。
「祭りか……高校生らしくていいかもな」
桃子は笑顔で言った。
「決まりだっ!」
縁は呟いた。
「まぁ、いい思いで作りになるか……」
こうして今晩、縁と桃子は夏祭りに行く事になった。
夏休みの最後の日、縁はいつも通り風の声で、いつも通りアイスカフェを飲んでいた。
巧が縁に言った。
「明日から新学期だな……」
「そうだよ……夏休みなんてあっという間だったよ」
少しふて腐れた様子の縁は、片肘をつきながらアイスカフェに刺さったストローをくわえている。
そんな縁に巧は言った。
「それにしても……楽しい夏休みだったろ?」
巧のその言葉は、事件だらけだった夏休みを過ごした縁に対しての、明らかな嫌みだった。
縁は恨めしそうな目をして、巧に言った。
「あんたの方が楽しそうだけど……」
巧はニヤニヤしながら言った。
「わかる?」
「まったく……他人事だと思ってよぉ……」
巧は言った。
「でも明日から学校だろ?今まで通りに先生とは会えないんじゃないの?」
縁は顔を上げた。
「それもそうだな……」
桃子に会う事が少なくなると言う事は……事件に巻き込まれる可能性も少なくなる。
縁は言った。
「でも学校つまんねぇしな」
巧は言った。
「何で?縁、友達いないのか?」
「そんなんじゃないよ……友達はいるよ」
実際縁には複数の友達がいる。夏休みの間は桃子と一緒の時間が多かったので、友達と遊ぶ機会があまりなかっただけで、友達は結構多い。
巧は言った。
「じゃあ何でつまんねぇんだ?」
「授業がつまらん」
巧は納得した。
「なるほど」
巧が納得したように、実際縁の学力は大学を卒業出来る程の学力があった。
と、言うのは……縁は13歳ですでに飛び級でアメリカの大学を卒業している。
帰国して高校に通っているのは、縁の母の意向だ。
そんな縁にしてみれば高校の授業など、つまらない以外の何物でもなかった。
巧は言った。
「やっぱお前に普通は似合わないよ……」
縁は少しムッとして言った。
「たっくんまで何を言ってんだよ」
すると、お約束通り客が1人来店した。こんな時間に来るのは1人しかいない。
「マスター、アイスカフェだ」
桃子だった。
巧は言った。
「いらっしゃい先生……アイスカフェね」
桃子は縁の隣に座り言った。
「明日から新学期だな」
「桃子さんも大学だろ?」
「私は休みが長いからなぁ……」
縁のダレた様子を見て、桃子は怪訝な表情で言った。
「どうした縁?元気がなさそうだが」
縁は言った。
「別に……ただ、もうすぐ秋だと思ってね」
桃子はニヤニヤしながら言った。
「なるほど……お前、私にあまり会えなくなるから寂しいのだな」
縁は呆れて言った。
「何でそうなるんだ?」
桃子は気にせず言った。
「今日……百合根神社で祭りがあるぞ」
「そうなの?」
「縁は帰国してそんなに年月が経っていないからな……知らなくても仕方がない」
「そんなものがあったのか……」
桃子は言った。
「今晩行くぞ」
縁は言った。
「何を勝手に決めてる」
すると、桃子のアイスカフェを持ってきた巧が言った。
「行ってこいよ縁……年に一度の地元祭りだ。夜店も沢山出て結構楽しいぜ」
縁は少し考えて呟いた。
「祭りか……高校生らしくていいかもな」
桃子は笑顔で言った。
「決まりだっ!」
縁は呟いた。
「まぁ、いい思いで作りになるか……」
こうして今晩、縁と桃子は夏祭りに行く事になった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママはヤンママ女子高生! ラン&ジュリー!!
オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》
キャラ文芸
神崎ランの父親の再婚相手は幼馴染みで女子高生の高原ジュリーだった。
ジュリーは金髪美少女だが、地元では『ワイルドビーナス』の異名を取る有名なヤンキーだった。
学校ではジュリーは、ランを使いっ走りにしていた。
当然のようにアゴで使われたが、ジュリーは十八歳になったら結婚する事を告白した。
同級生のジュリーが結婚するなんて信じられない。
ランは密かにジュリーの事を憧れていたので、失恋した気分だ。
そう言えば、昨夜、ランの父親も再婚すると言っていた。
まさかとは思ったが、ランはジュリーに結婚相手を聞くと、ランの父親だと判明した。
その夜、改めて父親とジュリーのふたりは結婚すると報告された。
こうしてジュリーとの同居が決まった。
しかもジュリーの母親、エリカも現われ、ランの家は賑やかになった。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる