62 / 214
三章 旅立つ少女
リーツェの宿屋
しおりを挟む
リーツェの冒険者ギルドで食事を済ませたあと、私とバッシュさんは宿屋へと向かっていた。
リーツェの冒険者ギルドにもラウルの冒険者ギルド同様幾つか貸し出している部屋があるみたいだが、全て埋まっているようで、ミーナは「そんなのもったいないからボクの家においでよっ!」とお泊りをかなりおすすめされたが、そこはやはりいきなり押しかけては迷惑になるからということで、丁重に遠慮させていただいた。
宿屋の場所もミシェルさんやミーナから聞いているので問題はない。
問題はないのだが……。
「あははぁ~……!夜風が気持ちいいなぁ~、カナ~……っ!」
「ちょっと……!バッシュさん、飲み過ぎですよ……!ちゃんと歩いてくださいよ……っ!」
「俺は酔ってない……!酔ってないぞぉ~……っ!そんなことよりカナ!今日もヤろうぜぇ~……っ!」
「しませんよ……っ!!」
バッシュさんは完全に酔っ払い、私はそんなバッシュさんに肩を貸して歩いている。
バッシュさんは男性で、私よりも身長があり、筋肉質な体をしているためかなり重い……。
リーツェの冒険者ギルドの料理は港街というだけあり、魚料理が多く、私が注文した白身魚のバター焼きというのはとても美味しかった。
バッシュさんも、魚料理が美味しかったらしく、酒が進むといいかなり飲んでいた。
僧侶がこんなに飲んだくれていいのかと聞くと、「僧侶が酒を飲んではいけないって法はねえだろ。」と言い、かなり飲んでいた。
「なあ、カナぁ……!チュ~、チュ~しようぜぇ……っ!リリアとニルスみたいによぉ~……っ!」
「ちょっと……!やめてくださいよ……っ!!」
バッシュさんは顔を近づけキスを迫って来る。
それをどうにかあしらいながらどうにか宿屋へと到着した。
しかし……。
「え……ええ……っ!?一部屋しか空いていないんですか……っ!?」
「はい……、今日はラウルからの馬車が来ましたからね……。その為部屋が空いていないんですよ……」
宿屋へと辿り着き、受付で空き部屋を聞くと一部屋しか空いていなかった……。しかも、相部屋……。
私のような年頃の女性が、男と同じ部屋に泊まるというのはかなり抵抗がある……。
「他の宿もほぼ満室かと思われますが……、いかがなさいますか……?」
宿屋の主人が申し訳なさそうに尋ねてくる。
宿屋は部屋を冒険者が月極めで契約していることも多い為、いくら数があっても足りないと言えば足りない……。
しかも、ラウルからの馬車が来たため、宿泊客もいる……。
ほかを探している間にこの宿も満室になるかもしれない……。
「わ……分かりました……。それでお願いします……」
背に腹は替えられない……。
私は受付に記帳をすると、鍵を受け取り、二階にあるという部屋へと向かった。
こんな事ならミーナの家に行けば良かった……っ!
◆◆◆
部屋に入ると、狭い部屋にテーブル席が一つとベッドが2つ横に並んで置かれている。
一応お互いのベッドは少し間が空いてはいるが、部屋が狭いからか割と近い。
「バッシュさん……っ!宿屋に着きましたよ……っ!ベッドで寝てくだ……っ!きゃあ……っ!?」
「カナぁ~……、一緒に寝ようよぉ~……!」
バッシュさんをベッドへと寝かせると、逆に押し倒されてしまった。
「ちょっと……!バッシュさん……お酒臭いです……!やだ……!離してください……っ!」
「ヤダぁ~!カナとヤるのぉ~っ!」
「ちょっと……!止めてください……!やだ……!どこ触って……っ!?」
いつの間にかバッシュさんの身体に覆い被さられ、私の身体を弄ってくる。
「いい加減に……!やめて……っ!!」
「ぎゃいん……っ!!」
頭にきた私は全力でバッシュの股間を膝で蹴り上げると、そのままバッシュさんは気を失うように眠りへと落ちた……。
私はその隙にバッシュさんをベッドの下へと落とすと、なんとか脱出することが出来た……。
全く……、これだから酔っ払いは……。
この後、私は宿屋のお風呂を借りて汗を流すことにした。
◆◆◆
お風呂を出て部屋に戻ると、バッシュさんは何事も無かったかのようにベッドへと戻り、布団を被ってイビキをかいて寝ていた……。
一度起きたのかな……?
まあいいか……。
私も疲れたからベッドに入って寝ることにしよう……。
寝ることに……。
寝る……。
「ね……、眠れないーーー……っ!!」
バッシュさんのイビキがうるさいーー……っ!!
どう耳を塞いでもバッシュさんのイビキが聞こえてくる……っ!
私は今晩眠れるのだろうか……?
リーツェの冒険者ギルドにもラウルの冒険者ギルド同様幾つか貸し出している部屋があるみたいだが、全て埋まっているようで、ミーナは「そんなのもったいないからボクの家においでよっ!」とお泊りをかなりおすすめされたが、そこはやはりいきなり押しかけては迷惑になるからということで、丁重に遠慮させていただいた。
宿屋の場所もミシェルさんやミーナから聞いているので問題はない。
問題はないのだが……。
「あははぁ~……!夜風が気持ちいいなぁ~、カナ~……っ!」
「ちょっと……!バッシュさん、飲み過ぎですよ……!ちゃんと歩いてくださいよ……っ!」
「俺は酔ってない……!酔ってないぞぉ~……っ!そんなことよりカナ!今日もヤろうぜぇ~……っ!」
「しませんよ……っ!!」
バッシュさんは完全に酔っ払い、私はそんなバッシュさんに肩を貸して歩いている。
バッシュさんは男性で、私よりも身長があり、筋肉質な体をしているためかなり重い……。
リーツェの冒険者ギルドの料理は港街というだけあり、魚料理が多く、私が注文した白身魚のバター焼きというのはとても美味しかった。
バッシュさんも、魚料理が美味しかったらしく、酒が進むといいかなり飲んでいた。
僧侶がこんなに飲んだくれていいのかと聞くと、「僧侶が酒を飲んではいけないって法はねえだろ。」と言い、かなり飲んでいた。
「なあ、カナぁ……!チュ~、チュ~しようぜぇ……っ!リリアとニルスみたいによぉ~……っ!」
「ちょっと……!やめてくださいよ……っ!!」
バッシュさんは顔を近づけキスを迫って来る。
それをどうにかあしらいながらどうにか宿屋へと到着した。
しかし……。
「え……ええ……っ!?一部屋しか空いていないんですか……っ!?」
「はい……、今日はラウルからの馬車が来ましたからね……。その為部屋が空いていないんですよ……」
宿屋へと辿り着き、受付で空き部屋を聞くと一部屋しか空いていなかった……。しかも、相部屋……。
私のような年頃の女性が、男と同じ部屋に泊まるというのはかなり抵抗がある……。
「他の宿もほぼ満室かと思われますが……、いかがなさいますか……?」
宿屋の主人が申し訳なさそうに尋ねてくる。
宿屋は部屋を冒険者が月極めで契約していることも多い為、いくら数があっても足りないと言えば足りない……。
しかも、ラウルからの馬車が来たため、宿泊客もいる……。
ほかを探している間にこの宿も満室になるかもしれない……。
「わ……分かりました……。それでお願いします……」
背に腹は替えられない……。
私は受付に記帳をすると、鍵を受け取り、二階にあるという部屋へと向かった。
こんな事ならミーナの家に行けば良かった……っ!
◆◆◆
部屋に入ると、狭い部屋にテーブル席が一つとベッドが2つ横に並んで置かれている。
一応お互いのベッドは少し間が空いてはいるが、部屋が狭いからか割と近い。
「バッシュさん……っ!宿屋に着きましたよ……っ!ベッドで寝てくだ……っ!きゃあ……っ!?」
「カナぁ~……、一緒に寝ようよぉ~……!」
バッシュさんをベッドへと寝かせると、逆に押し倒されてしまった。
「ちょっと……!バッシュさん……お酒臭いです……!やだ……!離してください……っ!」
「ヤダぁ~!カナとヤるのぉ~っ!」
「ちょっと……!止めてください……!やだ……!どこ触って……っ!?」
いつの間にかバッシュさんの身体に覆い被さられ、私の身体を弄ってくる。
「いい加減に……!やめて……っ!!」
「ぎゃいん……っ!!」
頭にきた私は全力でバッシュの股間を膝で蹴り上げると、そのままバッシュさんは気を失うように眠りへと落ちた……。
私はその隙にバッシュさんをベッドの下へと落とすと、なんとか脱出することが出来た……。
全く……、これだから酔っ払いは……。
この後、私は宿屋のお風呂を借りて汗を流すことにした。
◆◆◆
お風呂を出て部屋に戻ると、バッシュさんは何事も無かったかのようにベッドへと戻り、布団を被ってイビキをかいて寝ていた……。
一度起きたのかな……?
まあいいか……。
私も疲れたからベッドに入って寝ることにしよう……。
寝ることに……。
寝る……。
「ね……、眠れないーーー……っ!!」
バッシュさんのイビキがうるさいーー……っ!!
どう耳を塞いでもバッシュさんのイビキが聞こえてくる……っ!
私は今晩眠れるのだろうか……?
116
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる