チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー

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五章 探し求める少女

ミーナとの闘い

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 リーツェの街を出た私とミーナは近くの森へとやって来ていた……。
 私は木の剣と木の盾を構えて、素手のミーナを迎え撃つ……。

「カナ、この前負けたボクと同じだと思ったら大間違いだよ?カナに負けてからボクも修行を積んだんだ……!今度は負けないよ……?」

 ミーナは構えを取りながら笑みを浮かべると、残像を残しいつの間にか姿を消していた……!

「な……っ!」

 前よりミーナのスピードが上がっている……っ!?

 私は周囲の気配を探りながらミーナを探す……。
 すると、左からミーナの気配を感じた……!

「たあっ!!」

「く……っ!」

 ミーナの放った正拳突きを木の盾で防ぐ……!

 すると、正拳突きのビリビリとした衝撃が盾越しに腕へと伝わる……!
 ミーナの言う通り確かに以前の彼女よりもスピードも力も増している……っ!?

「流石に一撃で勝てるとは思ってはなかったけど、あっさりと防がれたのは少しショックだね……!でもこれならどうかな……っ!?」

 ミーナは少し離れて距離を取ってきたかと思ったら、一気に距離を詰めてきて今度は私の顔を目掛けハイキックを放つ!

 私はそれをしゃがんで避けると、そのまま木剣を横へと振り払う……!
 しかしそれはミーナが後ろへと飛ぶ退くことで避けられてしまった。

「は……っ!」

 私は立ち上がると同時にミーナへと走って詰め寄ると追撃をするようにミーナへと突きを放つ……!

「やっ!」

 ……が、それはミーナに避けられ代わりに裏拳を受けそうにったが、どうにか盾で防ぐことが出来た……!

「いいねカナ……!カナと闘うのボク楽しいよ……っ!もっとボクと楽しもうよ……っ!!」

 ミーナは笑みを浮かべながら掌底を放つ!

 私もつられて笑みを浮かべていた……!
 私は盾でそれを打ち払いながら木剣を振り下ろすが、剣を握る手をミーナに受け止められてしまう……!

「ならこれで……っ!!」

 今度は盾で殴りかかるも、それもミーナに受け止められてしまった。

「むぎぎぎぎ……っ!」

 両腕に力を込め、剣か盾をミーナへと当てようとするとミーナはニヤリと笑う……!

 ミーナは掴んでいる私の剣を持つ手や盾を左右へと広げると、それにつられ私の両腕も左右に広げられ、ボディが無防備となってしまう。

 しま……っ!?
 そう思ったときにはもう遅い……!

「とあっ!!」

「ぐは……っ!?」

 ミーナの膝蹴りが私の鳩尾へとめり込む……!

 飛びそうになる意識をどうにか繋ぎ止めようとすると、今度は掴んでいた私の手や盾を離したミーナの回し蹴りが襲いかかる……っ!

「く……!あぁ……っ!?」

 それを咄嗟に木剣で防ぐ……が、完全には防ぎきれず吹き飛ばされ地面へと転がる……!

「へぇ~、よく防いだね……。今ので決まったと思ったのに……」

「簡単に倒れたら面白くないでしょ……?」

 私は素早く起き上がり、体制を整えると不敵な笑みを浮かべて見せる……。

「そうだね……。でも、これならどうかな……っ!?」

 ミーナは言い終わると同時に、彼女の姿が消える……!

 実際には消えてはいないと思うのだが、速すぎて私の目では捉えきれないのだ……!

 ならこれで……っ!
 私は目を閉じて周囲の気配を探り、ミーナを探す……。

 ……見つけた!
 剣を握る手に力を込め、ミーナの気配がした所へと剣を振るう……!

「はあっ!!」

「たあ……っ!!」

 それはほぼ同時だった……。

 私の木剣はミーナの首元で止まり、ミーナのハイキックは私の頭のすぐ横で止まっていた……。

「引き分け……だね……」

「そう……だね……」

 私達はどちらからともなく構えを解くと、その場に座り込んだ。

「はあ~……、疲れた……!カナ強いよ……。少し見ない間にまた強くなってるんだもん……!本当ならもう少し早くに決着をつけてカナをギャフンと言わせる予定だったのに……」

 ミーナは笑いながらも口を尖らせ、文句を言ってくる。

「ええ~……、半ば無理やり付き合わされた私のほうが疲れたよ……」

 私は苦笑しながら不満を口にするが、ミーナとの闘いは確かにどこか楽しかった。

 例えるなら、部活で他校との試合を全力で競い合ったかのような充実感のある疲労が私の身体を包む。

「でも、久しぶりにカナと闘えて楽しかったよ。そうだ、約束通りこれを上げるね」

 私はミーナからジャイアントスライ厶の核……のようなものを受け取った。
 そして、暫くこの森で休みながら雑談を交わした後街へと戻ったのだった。
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