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クソゲ:修羅求道鬼ヶ島 雨宮啓一郎2
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雨宮啓一郎という存在にとって、このダンジョンという場所は必ずしも苦痛にまみれているという訳ではなかった。殺し合いを楽しめる、転べば厄災となりうる才能を――少なくともそう思い込めるものを、高く持ちえていたこともある。
(割と慣れてきたらどうとでもなる……難易度1番高いって本当なのか?)
そんなことを考えられる程度には、肉体的には余裕といえるものさえ持てるようになっていた。
もちろん、簡単だというわけもない。
啓一郎でなければまず最初の段階で先に進めないものがほとんどだっただろう。
そう、ほとんどのものは無理なのだ、鬼など呼ばれるような超常存在と1対1で殴り合い続けるなどということは。
一撃すれば死ぬ。こちらは、何かしらの強化なりを挟まねばむしろ攻撃した分ダメージを受けてしまう。
人間というものは肉体的に動物の中で優れたる存在ではない。モンスターではない、ただの動物の中でも、道具を持たねば己より小さい存在ですら一方的に弄られすらする。
であるのに、更に超常的な力さえ使うのだ。
そんな状況で、誰がどこまで心折れずに研鑽を積むことができるだろうか?
他のクソゲプレイヤーたちもそうだが、今残っているものは全員、どこかそういう才覚を持ってしまっているものだ。そして、どこかネジが外れているか、外してしまえたものでもあるだろう。
その中でも、啓一郎という存在は己の肉体を使って殺し合うことが特にうまかった。
元からやっていたことだからということも、もちろんある。
合致したからこその現状であった。
ポイントを一つも使わぬ狂気とも無謀とも馬鹿とも呼べる研鑽と、それを続けながら超常の力をプラスしていった。十全に扱えるようになったから、楽になった。そこまで練り上げられたから、楽になったというだけの結果。
(まぁ――外に出るきっかけかもしれないことが早まるのはいいことだ。俺は、帰らなければならない。楽しくないわけじゃあないけど、帰らないのはダメだ)
啓一郎にとって、元の場所に帰るという事はなにより優先すべきことだった。
苦しいから、痛いから、ではない。
どこにいようと、ここがもっと楽しく感じようと、帰らねばならないという意思は変わらなかったであろう。
心が折れぬままでいる芯は、そういう才覚を持っていたというもののほかに、強く意思をもっているからでもあった。
(あれは綺麗好きだ。放って置きすぎたら怒られちまう――寂しがり屋だったしな)
家族の元へ。
弟子の元へ。
啓一郎には帰らねばならぬという強い意志があった。
それは、何を犠牲にしてもなしえねばならぬことだった。
「毎度飽きんな――あぁ、似たような顔だ。今から殺すから――精々、恨めよ」
1対1が終わって、集団対集団が終わって、色仕掛けが終わって。
今階層では、まず角が生えただけの、まるで人間の子供のような顔を潰していた。
そして、発狂状態の今潰した子供の顔が成長したような大人のような鬼が襲い掛かってくるのを、冷静にさばいていく。かつて以上の死の一撃は、今となっては無意識にでもさばける程度でしかない。
憤怒。
それがよくわかる感情だった。
啓一郎はそれを幾度も見たし――己も持ったことがある感情だったからよく理解することできた。
しかし、だからといって、止めるつもりもない。止めることはできない。
そうすることが必要なら、啓一郎はそれを笑顔ででもやってのけることができる。
帰らねばならないのだから。狂った状況で、今なおそれを保つことはできている。
「それでいい。向かってこられる方が、こちらとしても楽だ」
しかしそれは、己の心の負担を無視できることを意味しない。保つことはできている、できてはいるが、それだけとも言えるという事だ。
だから、こうしてためらいもせず潰しながら――早く終われと思ってもいる。祈りはしない。それが届きはしないことを、啓一郎は身をもって知っているから。
簡単だ。
作業だ。
今までの階層に比べても、この階層は格段に死の危険はなかった。1体ずつしか、でてこないから。
ただ、それは、心だけを削り取っていくようだった。
(小さくともインベントリというものを手に入れられたのは僥倖だったな。こういう場所を、何度も通らねばならないのは御免被る)
ポイントで強化しようとも、腹は減る。
体の汚れ等は無視できるが、水は飲まねば身動きさえ取れなくなる。
すでに動きは人の範疇を越えていても、そこは融通がきいていない。
トイレを避けるためのアイテムにポイントを使わねばならないのは業腹であったが、必要経費と思うほかない。
味は最悪だが、一つで一日の栄養素をとれるという歯が削れそうなほど硬いそれをなんとかかんでいく。
餓死等することでやり直しということだけは避けたかった。
1度階層を越えれば、どうやら条件は簡略化されることはわかっているが、できれば通りたくもないものだ。
(簡単だ。他の難易度だろうが、やろうと思えばできるような程度だろう――だが、いつまで続く?)
啓一郎が思い込んでいるだけだとはいえ、どこまで続くかという事は不安に思う。
むしろ、誰でもできるだろうという見当違いの思い込みをしているがゆえに、長く続く状態こそがクソゲたる所以なのかもしれないと思い始めて悩んでいた。
現実逃避でもある。
作業のように出来はしても、人でない生き物にしても子供を手にかけねばならないのは苦痛であるし、トラウマでもあった。
それを繰り返さねばならないのだから、頭だけでも逃避せねばやっていられないのだ。
今いる場所では、通路、部屋、通路、部屋、という一本道。
部屋に入れば出口も入り口も消える。
そして、部屋には必ず子供がいる。
殺さねば、出ることも引くこともできない。
子供を殺すと、親らしきものが出現する。
それも、殺さねばならない。
引くつもりもないし、進むつもりしかないのだから――やることは1つだけ。
『助けて』
『許して』
『どうして』
『なんで』
『お前が』
『絶対に許さない』
『殺してやる』
言葉が通じる。
言葉が通じた。
わかっていたことだ。
最初は話せなかったし身振り手振りくらいでしかわからなかった。
しかし、集団戦の階層では会話というものが必要なキーになった。
だから、得られるようになっていたスキルをポイントで得たのだ。
リセットはできない。
【鬼言語】というスキル。
言葉がわかるというのは、プラスだけをもたらすわけではない。
恐怖の目。
震える体。
恨みの目。
振られる首。
復讐することを誓った目。
血のように流さられる涙。
直接投げかけられる言葉はわかりやすい。それらと合わさることで、ずっと、ずっと。
集団なら、もっと楽だったろうか、なんてことも考える。
(いや……押し付け合いになりかねんな。クソゲ同士なら、案外役割分担できそうではあるな)
くくく、と笑う。
同じではないが、同じく理不尽にさらされているだろう同胞を思って笑う。
人間性が残っていることを再確認して笑う。
また、恨みのこもった目をした鬼がこちらに向かってきている。
(あぁ、できることなら、終わった後にあってみたいものだ。祝杯でもあげたいところだな)
拳を振るう。
肉と、血が、鈍い音と共にクラッカーを鳴らしたように散らばっていった。
(割と慣れてきたらどうとでもなる……難易度1番高いって本当なのか?)
そんなことを考えられる程度には、肉体的には余裕といえるものさえ持てるようになっていた。
もちろん、簡単だというわけもない。
啓一郎でなければまず最初の段階で先に進めないものがほとんどだっただろう。
そう、ほとんどのものは無理なのだ、鬼など呼ばれるような超常存在と1対1で殴り合い続けるなどということは。
一撃すれば死ぬ。こちらは、何かしらの強化なりを挟まねばむしろ攻撃した分ダメージを受けてしまう。
人間というものは肉体的に動物の中で優れたる存在ではない。モンスターではない、ただの動物の中でも、道具を持たねば己より小さい存在ですら一方的に弄られすらする。
であるのに、更に超常的な力さえ使うのだ。
そんな状況で、誰がどこまで心折れずに研鑽を積むことができるだろうか?
他のクソゲプレイヤーたちもそうだが、今残っているものは全員、どこかそういう才覚を持ってしまっているものだ。そして、どこかネジが外れているか、外してしまえたものでもあるだろう。
その中でも、啓一郎という存在は己の肉体を使って殺し合うことが特にうまかった。
元からやっていたことだからということも、もちろんある。
合致したからこその現状であった。
ポイントを一つも使わぬ狂気とも無謀とも馬鹿とも呼べる研鑽と、それを続けながら超常の力をプラスしていった。十全に扱えるようになったから、楽になった。そこまで練り上げられたから、楽になったというだけの結果。
(まぁ――外に出るきっかけかもしれないことが早まるのはいいことだ。俺は、帰らなければならない。楽しくないわけじゃあないけど、帰らないのはダメだ)
啓一郎にとって、元の場所に帰るという事はなにより優先すべきことだった。
苦しいから、痛いから、ではない。
どこにいようと、ここがもっと楽しく感じようと、帰らねばならないという意思は変わらなかったであろう。
心が折れぬままでいる芯は、そういう才覚を持っていたというもののほかに、強く意思をもっているからでもあった。
(あれは綺麗好きだ。放って置きすぎたら怒られちまう――寂しがり屋だったしな)
家族の元へ。
弟子の元へ。
啓一郎には帰らねばならぬという強い意志があった。
それは、何を犠牲にしてもなしえねばならぬことだった。
「毎度飽きんな――あぁ、似たような顔だ。今から殺すから――精々、恨めよ」
1対1が終わって、集団対集団が終わって、色仕掛けが終わって。
今階層では、まず角が生えただけの、まるで人間の子供のような顔を潰していた。
そして、発狂状態の今潰した子供の顔が成長したような大人のような鬼が襲い掛かってくるのを、冷静にさばいていく。かつて以上の死の一撃は、今となっては無意識にでもさばける程度でしかない。
憤怒。
それがよくわかる感情だった。
啓一郎はそれを幾度も見たし――己も持ったことがある感情だったからよく理解することできた。
しかし、だからといって、止めるつもりもない。止めることはできない。
そうすることが必要なら、啓一郎はそれを笑顔ででもやってのけることができる。
帰らねばならないのだから。狂った状況で、今なおそれを保つことはできている。
「それでいい。向かってこられる方が、こちらとしても楽だ」
しかしそれは、己の心の負担を無視できることを意味しない。保つことはできている、できてはいるが、それだけとも言えるという事だ。
だから、こうしてためらいもせず潰しながら――早く終われと思ってもいる。祈りはしない。それが届きはしないことを、啓一郎は身をもって知っているから。
簡単だ。
作業だ。
今までの階層に比べても、この階層は格段に死の危険はなかった。1体ずつしか、でてこないから。
ただ、それは、心だけを削り取っていくようだった。
(小さくともインベントリというものを手に入れられたのは僥倖だったな。こういう場所を、何度も通らねばならないのは御免被る)
ポイントで強化しようとも、腹は減る。
体の汚れ等は無視できるが、水は飲まねば身動きさえ取れなくなる。
すでに動きは人の範疇を越えていても、そこは融通がきいていない。
トイレを避けるためのアイテムにポイントを使わねばならないのは業腹であったが、必要経費と思うほかない。
味は最悪だが、一つで一日の栄養素をとれるという歯が削れそうなほど硬いそれをなんとかかんでいく。
餓死等することでやり直しということだけは避けたかった。
1度階層を越えれば、どうやら条件は簡略化されることはわかっているが、できれば通りたくもないものだ。
(簡単だ。他の難易度だろうが、やろうと思えばできるような程度だろう――だが、いつまで続く?)
啓一郎が思い込んでいるだけだとはいえ、どこまで続くかという事は不安に思う。
むしろ、誰でもできるだろうという見当違いの思い込みをしているがゆえに、長く続く状態こそがクソゲたる所以なのかもしれないと思い始めて悩んでいた。
現実逃避でもある。
作業のように出来はしても、人でない生き物にしても子供を手にかけねばならないのは苦痛であるし、トラウマでもあった。
それを繰り返さねばならないのだから、頭だけでも逃避せねばやっていられないのだ。
今いる場所では、通路、部屋、通路、部屋、という一本道。
部屋に入れば出口も入り口も消える。
そして、部屋には必ず子供がいる。
殺さねば、出ることも引くこともできない。
子供を殺すと、親らしきものが出現する。
それも、殺さねばならない。
引くつもりもないし、進むつもりしかないのだから――やることは1つだけ。
『助けて』
『許して』
『どうして』
『なんで』
『お前が』
『絶対に許さない』
『殺してやる』
言葉が通じる。
言葉が通じた。
わかっていたことだ。
最初は話せなかったし身振り手振りくらいでしかわからなかった。
しかし、集団戦の階層では会話というものが必要なキーになった。
だから、得られるようになっていたスキルをポイントで得たのだ。
リセットはできない。
【鬼言語】というスキル。
言葉がわかるというのは、プラスだけをもたらすわけではない。
恐怖の目。
震える体。
恨みの目。
振られる首。
復讐することを誓った目。
血のように流さられる涙。
直接投げかけられる言葉はわかりやすい。それらと合わさることで、ずっと、ずっと。
集団なら、もっと楽だったろうか、なんてことも考える。
(いや……押し付け合いになりかねんな。クソゲ同士なら、案外役割分担できそうではあるな)
くくく、と笑う。
同じではないが、同じく理不尽にさらされているだろう同胞を思って笑う。
人間性が残っていることを再確認して笑う。
また、恨みのこもった目をした鬼がこちらに向かってきている。
(あぁ、できることなら、終わった後にあってみたいものだ。祝杯でもあげたいところだな)
拳を振るう。
肉と、血が、鈍い音と共にクラッカーを鳴らしたように散らばっていった。
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