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第155話 エリーゼとルシア王妹のお茶会
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春の陽光が差し込む王城の中庭は、絹のカーテンのように揺れる風と、色とりどりの花々に包まれていた。
エリーゼは、整えられた花壇の一角に設えられたテーブルの前で、湯気の立つ紅茶の香りを胸いっぱいに吸い込んだ。
「こうして、改めてふたりきりで話すのは初めてね、エリーゼさん」
そう微笑んだのは、ルシア王妹。金糸を編んだ淡青のドレスが陽の光を受けてまばゆい。けれど、その表情にはどこか翳りが見えた。
「お招きありがとうございます、ルシアさま。いえ、“姫様”でいいでしょうか?」
「ふふ、姉様って呼んでくれてもいいのよ?」
冗談めかした言葉に、エリーゼは頬を染めて笑った。義理の姉妹というには、年もそう離れていない。だが、どこか気品と脆さの入り混じる少女だった。
しばらくは他愛のない話が続いた。王宮の花の手入れの話。最近仕入れた珍しい茶葉の話。だが、やがて風が一度強く吹き抜けたとき、ルシアはぽつりと呟いた。
「……エリーゼさん。わたくし、実は――もう、婚約していなかったの」
「え?」
「兄様が王宮に戻られるずっと前。王都が混乱する少し前だったわ。名門貴族との政略結婚だったのだけれど……『あなたにふさわしくない』って言われて、破棄されたの」
エリーゼは、手にしていたティーカップを思わず少しだけ傾けてしまった。だがルシアは、笑っていた。小さく、どこか吹っ切れたように。
「だから、いまは誰にも縛られていないの。……それに、わたし、気になる人がいるの」
「え……」
思わず、問い返しそうになったが、言葉を飲んだ。ルシアの目がどこか遠くを見ているのに気づいたからだ。まるで、その人を思い浮かべているように。
「恋って……どんな感じかしら。エリーゼさんは、恋をして、結婚したのよね? どんなふうに相手のことが好きって気づいたの?」
「それは……そうですね。わたしの場合は、そばにいて、自然と目で追っていて……気づいたときにはもう、手放したくないって思ってた」
エリーゼは、アリスターの顔を思い出しながら、紅茶に映る自分の頬の熱をやや誤魔化した。
「でも、自分から気づくのって、案外難しいですよね。誰かに指摘されて、初めて自分の気持ちを自覚することもあるし……」
「じゃあ、その人のことを考えると、胸が温かくなるのは……好きってことかしら?」
「それは、かなり、そうだと思います」
ルシアは、なぜか恥ずかしそうに頬を染めた。それでも、決意したように一言。
「……ダリルさん、なの」
風が止まった。鳥のさえずりすら、遠くに消えたような錯覚を覚えた。
エリーゼは、ティーカップをそっと置き、まじまじとルシアの横顔を見つめた。
「ダリルさん……ですか?」
「うん。変な人って思ってたけど……優しくて、真っ直ぐで。わたしのこと、対等に見てくれるの。王妹としてじゃなく、ひとりの人間として」
その言葉に、エリーゼの中で一つの記憶が浮かび上がる。数日前、薬の買い出しの帰り道。ダリルが何気なく尋ねた言葉。
『もし……親友の妹を好きになったとしたら、どう思うでござろうか』
あのときは、仲間の話かと思い、軽く受け流してしまった。けれど、今思えば、それは――
「……ダリルさん、あなたのこと……」
「え?」
「ううん、なんでもないの。少し、驚いただけ。正直、意外だったから」
「やっぱり、似合わない、かしら」
ルシアが、下を向いた。まるで否定を恐れているような顔だった。
エリーゼは、そっとその手を取った。
「似合わないなんて、とんでもない。むしろ、すごく……わたし、いいと思う」
胸の奥に、どこかくすぐったいような、そしてほんの少しだけ、苦い感情があった。
ダリルは、誠実で、純粋で、仲間思いの神官だった。エリーゼはその人柄をよく知っている。アリスターが信頼し、マスキュラーが背中を預ける相手。だからこそ、親友の“妹”を想うことに、彼はずっと躊躇していたのだろう。
「ただ……少し、臆病な人なの。だから、姫様のほうから一歩踏み出せば、きっと」
「わたしが?」
「はい。気持ちは、きっと通じます」
そう言いながら、エリーゼは微笑んだ。
ほんの数ヶ月前まで、追放され、すべてを失った者たちがいた。だけど、こうしてまた、新しい関係が築かれようとしている。それは、希望だ。誰にとっても。
「ありがとう、エリーゼさん」
「いえ。……わたし、ちょっと嫉妬しちゃうな。恋の相談、される側になるなんて」
「ふふ、それだけ幸せな結婚だったってことよ。わたしも、そうなれるといいな」
ふたりは、紅茶の温もりと陽射しの中で、静かに笑い合った。
庭の白い薔薇が、風に揺れていた。
【侵入】――神殿の影にて
帝国王都《エクレシア》の中心にそびえるのは、政庁区と呼ばれる厳重な管理区域である。
そこには帝国皇族の政務殿に加え、《聖導会議》が運営する大神殿《ルミナ=インフィニタ》が構えられている。教会と帝政が手を取り合い、民を治める象徴でもあった。
だが、真実は違う。セレスティアが口を開く。
「ルミナ=インフィニタの地下には、“裁定の書庫”と呼ばれる閉ざされた禁書庫があるの。そこには歴代の神託の記録と、粛清された聖女たちの記録が秘匿されている」
「そこに、クラリス殿の冤罪を証明する文書も?」ダリルが問う。
セレスティアはうなずいた。
「神託に背いた聖女は、公式には“消去”される。でも記録自体は残っている。決して表に出せない……帝政と教会が自らの“正統性”を保つために」
「皮肉だね」アリスターが肩をすくめる。「神に仕える者たちが、もっとも神の声を恐れているなんて」
「潜入ルートは二つある」ヴェルトが地図を広げた。
「正面から偽装して入るか、あるいは地下水路を通って大神殿の裏手に出るか。後者ならば見張りは少ないが、臭いは保証しない」
「オレたち、泥臭い方が似合ってるだろ?」マスキュラがにやりと笑った。
こうして、夜陰に紛れてスプレーマムは行動を開始した。
* * *
大神殿裏手に続く地下水路は、帝国の古代遺構を流用したものであった。苔むした石の壁、時折聞こえる水音、そして鼻をつく腐臭。
「はぁぁ、服が臭くなる……」エリーゼが小声で嘆く。
「これでも神聖な遺構なんだよ」アリスターが笑う。「これほど“聖と穢れ”が混在してる場所も珍しい」
「冗談を言ってる場合じゃ……」と呟きながら、ダリルは祈りの印を切って進んだ。
水路を抜けると、行き止まりの壁が現れた。
セレスティアが壁に手を当て、何事かを唱える。すると――壁が静かに左右に開き、隠し扉が現れた。
「……やっぱり、覚えてる。身体が、動きを覚えてるみたい」
その先にあったのは、まるで図書館のような空間だった。だが本棚には金の封蝋が押され、閲覧は禁じられている。
「これが……裁定の書庫」
アリスターが魔導の光を灯し、棚を照らす。
無数の冊子。そこには“忘れられた神託”“異端の記録”“粛清報告書”といった忌まわしい題名が並ぶ。
そして――ひときわ黒ずんだ表紙の一冊が目に入った。
《聖女クラリス・アリア・セイレーン》
「見つけた……!」ダリルが息を呑む。
冊子を開くと、そこには詳細な尋問記録とともに、彼女が“魔族と通じた”とされる虚偽の証言が記されていた。
「ここ……ここにある! 虚偽の証人の署名……! しかも……」
彼は指を震わせて示す。
「署名したのは、現教皇リュシアン・オードレール……!」
エリーゼが目を見開く。
「つまり、あの男がクラリス様を陥れた首謀者……!」
「聖女セレスティア、クラリス、そして拙者……皆、この一人の策謀で……!」
「ちっ……悪い予感はしてたけど、まさか黒幕が本当にトップだとはな」
マスキュラが舌打ちする。
「これ、持ち出せる?」エリーゼが尋ねた。
セレスティアは首を横に振る。
「書庫の外に持ち出すと魔術的に燃える。でも……」
彼女は掌をかざし、記録を光で包んだ。
「“神の記憶”として転写することはできる。わたしが今ここで、読み上げれば――」
その瞬間だった。
神殿に警鐘が鳴り響いた。
――ゴォォン、ゴォォン!
「バレた……!」アリスターが顔をしかめた。
「退路が閉じられる! 一刻も早く抜けるぞ!」
だがその時。
上方の天井から、数体の影が滑り降りてきた。
白い仮面に、黒衣の法衣。聖導会議直属の暗殺修道士――“聖鎌の徒(せいれんのともがら)”。
「セレスティア・アマリエ……神に見捨てられし聖女よ。ここでその歩みを終えよ」
先頭の男が冷たく言い放った。
「誰が……見捨てられたって?」
セレスティアが前へ出た。
「神は、声なき者の側にある。私たちこそ、神の意志を継ぐ者だ!」
彼女の背後に、仲間たちが並ぶ。
「さぁ、スプレーマム! 突破するよ!」
「拙者の負け癖を、今日こそ断ち切ってみせる!」
「ボクの魔術が冴えわたるときだ!」
「オレの剣で、道を拓くぜ!」
「いっけええええええええええっ!!」
地下神殿に、風が巻いた。
希望の名を掲げた戦いが、ついに始まる――。
エリーゼは、整えられた花壇の一角に設えられたテーブルの前で、湯気の立つ紅茶の香りを胸いっぱいに吸い込んだ。
「こうして、改めてふたりきりで話すのは初めてね、エリーゼさん」
そう微笑んだのは、ルシア王妹。金糸を編んだ淡青のドレスが陽の光を受けてまばゆい。けれど、その表情にはどこか翳りが見えた。
「お招きありがとうございます、ルシアさま。いえ、“姫様”でいいでしょうか?」
「ふふ、姉様って呼んでくれてもいいのよ?」
冗談めかした言葉に、エリーゼは頬を染めて笑った。義理の姉妹というには、年もそう離れていない。だが、どこか気品と脆さの入り混じる少女だった。
しばらくは他愛のない話が続いた。王宮の花の手入れの話。最近仕入れた珍しい茶葉の話。だが、やがて風が一度強く吹き抜けたとき、ルシアはぽつりと呟いた。
「……エリーゼさん。わたくし、実は――もう、婚約していなかったの」
「え?」
「兄様が王宮に戻られるずっと前。王都が混乱する少し前だったわ。名門貴族との政略結婚だったのだけれど……『あなたにふさわしくない』って言われて、破棄されたの」
エリーゼは、手にしていたティーカップを思わず少しだけ傾けてしまった。だがルシアは、笑っていた。小さく、どこか吹っ切れたように。
「だから、いまは誰にも縛られていないの。……それに、わたし、気になる人がいるの」
「え……」
思わず、問い返しそうになったが、言葉を飲んだ。ルシアの目がどこか遠くを見ているのに気づいたからだ。まるで、その人を思い浮かべているように。
「恋って……どんな感じかしら。エリーゼさんは、恋をして、結婚したのよね? どんなふうに相手のことが好きって気づいたの?」
「それは……そうですね。わたしの場合は、そばにいて、自然と目で追っていて……気づいたときにはもう、手放したくないって思ってた」
エリーゼは、アリスターの顔を思い出しながら、紅茶に映る自分の頬の熱をやや誤魔化した。
「でも、自分から気づくのって、案外難しいですよね。誰かに指摘されて、初めて自分の気持ちを自覚することもあるし……」
「じゃあ、その人のことを考えると、胸が温かくなるのは……好きってことかしら?」
「それは、かなり、そうだと思います」
ルシアは、なぜか恥ずかしそうに頬を染めた。それでも、決意したように一言。
「……ダリルさん、なの」
風が止まった。鳥のさえずりすら、遠くに消えたような錯覚を覚えた。
エリーゼは、ティーカップをそっと置き、まじまじとルシアの横顔を見つめた。
「ダリルさん……ですか?」
「うん。変な人って思ってたけど……優しくて、真っ直ぐで。わたしのこと、対等に見てくれるの。王妹としてじゃなく、ひとりの人間として」
その言葉に、エリーゼの中で一つの記憶が浮かび上がる。数日前、薬の買い出しの帰り道。ダリルが何気なく尋ねた言葉。
『もし……親友の妹を好きになったとしたら、どう思うでござろうか』
あのときは、仲間の話かと思い、軽く受け流してしまった。けれど、今思えば、それは――
「……ダリルさん、あなたのこと……」
「え?」
「ううん、なんでもないの。少し、驚いただけ。正直、意外だったから」
「やっぱり、似合わない、かしら」
ルシアが、下を向いた。まるで否定を恐れているような顔だった。
エリーゼは、そっとその手を取った。
「似合わないなんて、とんでもない。むしろ、すごく……わたし、いいと思う」
胸の奥に、どこかくすぐったいような、そしてほんの少しだけ、苦い感情があった。
ダリルは、誠実で、純粋で、仲間思いの神官だった。エリーゼはその人柄をよく知っている。アリスターが信頼し、マスキュラーが背中を預ける相手。だからこそ、親友の“妹”を想うことに、彼はずっと躊躇していたのだろう。
「ただ……少し、臆病な人なの。だから、姫様のほうから一歩踏み出せば、きっと」
「わたしが?」
「はい。気持ちは、きっと通じます」
そう言いながら、エリーゼは微笑んだ。
ほんの数ヶ月前まで、追放され、すべてを失った者たちがいた。だけど、こうしてまた、新しい関係が築かれようとしている。それは、希望だ。誰にとっても。
「ありがとう、エリーゼさん」
「いえ。……わたし、ちょっと嫉妬しちゃうな。恋の相談、される側になるなんて」
「ふふ、それだけ幸せな結婚だったってことよ。わたしも、そうなれるといいな」
ふたりは、紅茶の温もりと陽射しの中で、静かに笑い合った。
庭の白い薔薇が、風に揺れていた。
【侵入】――神殿の影にて
帝国王都《エクレシア》の中心にそびえるのは、政庁区と呼ばれる厳重な管理区域である。
そこには帝国皇族の政務殿に加え、《聖導会議》が運営する大神殿《ルミナ=インフィニタ》が構えられている。教会と帝政が手を取り合い、民を治める象徴でもあった。
だが、真実は違う。セレスティアが口を開く。
「ルミナ=インフィニタの地下には、“裁定の書庫”と呼ばれる閉ざされた禁書庫があるの。そこには歴代の神託の記録と、粛清された聖女たちの記録が秘匿されている」
「そこに、クラリス殿の冤罪を証明する文書も?」ダリルが問う。
セレスティアはうなずいた。
「神託に背いた聖女は、公式には“消去”される。でも記録自体は残っている。決して表に出せない……帝政と教会が自らの“正統性”を保つために」
「皮肉だね」アリスターが肩をすくめる。「神に仕える者たちが、もっとも神の声を恐れているなんて」
「潜入ルートは二つある」ヴェルトが地図を広げた。
「正面から偽装して入るか、あるいは地下水路を通って大神殿の裏手に出るか。後者ならば見張りは少ないが、臭いは保証しない」
「オレたち、泥臭い方が似合ってるだろ?」マスキュラがにやりと笑った。
こうして、夜陰に紛れてスプレーマムは行動を開始した。
* * *
大神殿裏手に続く地下水路は、帝国の古代遺構を流用したものであった。苔むした石の壁、時折聞こえる水音、そして鼻をつく腐臭。
「はぁぁ、服が臭くなる……」エリーゼが小声で嘆く。
「これでも神聖な遺構なんだよ」アリスターが笑う。「これほど“聖と穢れ”が混在してる場所も珍しい」
「冗談を言ってる場合じゃ……」と呟きながら、ダリルは祈りの印を切って進んだ。
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セレスティアが壁に手を当て、何事かを唱える。すると――壁が静かに左右に開き、隠し扉が現れた。
「……やっぱり、覚えてる。身体が、動きを覚えてるみたい」
その先にあったのは、まるで図書館のような空間だった。だが本棚には金の封蝋が押され、閲覧は禁じられている。
「これが……裁定の書庫」
アリスターが魔導の光を灯し、棚を照らす。
無数の冊子。そこには“忘れられた神託”“異端の記録”“粛清報告書”といった忌まわしい題名が並ぶ。
そして――ひときわ黒ずんだ表紙の一冊が目に入った。
《聖女クラリス・アリア・セイレーン》
「見つけた……!」ダリルが息を呑む。
冊子を開くと、そこには詳細な尋問記録とともに、彼女が“魔族と通じた”とされる虚偽の証言が記されていた。
「ここ……ここにある! 虚偽の証人の署名……! しかも……」
彼は指を震わせて示す。
「署名したのは、現教皇リュシアン・オードレール……!」
エリーゼが目を見開く。
「つまり、あの男がクラリス様を陥れた首謀者……!」
「聖女セレスティア、クラリス、そして拙者……皆、この一人の策謀で……!」
「ちっ……悪い予感はしてたけど、まさか黒幕が本当にトップだとはな」
マスキュラが舌打ちする。
「これ、持ち出せる?」エリーゼが尋ねた。
セレスティアは首を横に振る。
「書庫の外に持ち出すと魔術的に燃える。でも……」
彼女は掌をかざし、記録を光で包んだ。
「“神の記憶”として転写することはできる。わたしが今ここで、読み上げれば――」
その瞬間だった。
神殿に警鐘が鳴り響いた。
――ゴォォン、ゴォォン!
「バレた……!」アリスターが顔をしかめた。
「退路が閉じられる! 一刻も早く抜けるぞ!」
だがその時。
上方の天井から、数体の影が滑り降りてきた。
白い仮面に、黒衣の法衣。聖導会議直属の暗殺修道士――“聖鎌の徒(せいれんのともがら)”。
「セレスティア・アマリエ……神に見捨てられし聖女よ。ここでその歩みを終えよ」
先頭の男が冷たく言い放った。
「誰が……見捨てられたって?」
セレスティアが前へ出た。
「神は、声なき者の側にある。私たちこそ、神の意志を継ぐ者だ!」
彼女の背後に、仲間たちが並ぶ。
「さぁ、スプレーマム! 突破するよ!」
「拙者の負け癖を、今日こそ断ち切ってみせる!」
「ボクの魔術が冴えわたるときだ!」
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