8 / 378
8話 MP切れでございます…
しおりを挟む回復魔法を習得したのはいいんだけど、MPがなくなっちゃった……。
もっと増やしたいなぁ…MP。
結局、ケル君の傷は完全には塞がらなかった。
でも、また何かの拍子で出血するってのはない程度には塞がったかな?
あとは安静にしてたら大丈夫かも。
ケル君は回復魔法の安心感が心地よかったのか、また寝ちゃったみたい。
「ふう……ねえ、アイリスちゃん」
私はロモンちゃんの方を向いて頷いた。
「あれ? MPなくなっちゃった?」
私はコクコクと頷く。
「そっか……じゃあ、ちょっと一方的に話しちゃうことになるけど…いいかな?」
私はコクコクと頷く。
「アイリスちゃん。もう一度お礼をいうね? 本当にありがとう。助けてくれて」
私はコクコクと頷く。
「あの時、アイリスちゃんが助けてくれなかったら私とケルちゃんは……酷い目にあってたと思う」
そうね、あれは明らかに危険だった。
私が居合わせれたのは、本当に運が良かったとしか言いようがない。
「でも、そのおかげでアイリスちゃんに出会えたの。私、強い魔物使いを目指してるのに、未だにおじいちゃんやお母さんから仲魔を借りてたから……。だからね、アイリスちゃんが私にとって初めての仲魔なの……これに関しても、お礼を言わせて…ありがとう」
ぺこりと頭を下げたロモンちゃん。
私はそんなロモンちゃんの頭を撫でる。
「ふふっ…アイリスちゃんったら…本当に、まるで魔物とは思えないね……普通は魔物なんて、人間を助けたりしないのに…実は中身、人間だったりしない?」
私は冗談交じりでコクコクと頷いてみた。
「え? 本当!?」
やばい、本気にされそう。
私は慌てて首を横に振る。
「だよね……もし魔物にされてるんだったらそれは呪いか何かだから…」
あれ?
もしかして私が小石になってたのって、なんらかの呪いだって可能性ない?
いやでも誰から呪いなんて受けるんだろう。
まぁ、いいか、なるようになったし。
「ところでアイリスちゃん。魔物使いって、魔物のステータスを見れるんだよ! まぁ、他人の仲魔は契約主の許可がないと見れなかったり、経験を積まなきゃいけないけど……。アイリスちゃんのステータスも見てみていい?」
私はコクコクと頷いた。
「じゃ、見てみるね」
そう言って、アイリスちゃんは右の手のひらを私に向け、そのまま目を瞑る。
手のひらからはなにやらオレンジ色の靄が見える。
彼女がなぜか首を傾げた。
「読み取ったけど…………アイリスちゃん、もう7レベルだよね? 普通、トゥーンゴーレムって5レベルで進化するらしいんだけど……なんでアイリスちゃんトゥーンゴーレムのまま7レベルなのかな…? それに、Fランクの7レベルとしてはステータス高いし……やっぱり他の子とは違うなぁ…」
Fランク? なんだろ、それは。
確かにそれも気になるけど、5レベル進化なのに今7レベルって…どゆこと?
もしかして進化できない系?
やばくね?
私はいかにも不安を抱いてますって感じで、肩を落とし、首を傾げた。
「あ! あ、落ち込まないでね、多分大丈夫だからね、ね?」
大丈夫ってなんの根拠なしに言われてもなぁ…。
「だってほら、私を襲った冒険者達って、Eランクの人たちなんだよ? なのにFランクのアイリスちゃんは勝てたんだから。だからアイリスちゃんは今のままでも強いよ? 十分。それに回復魔法も使えるんだし!」
だからランクってなによっ。
それがわかんないから、励ましになってないよ!
あぁ、もう、早くMP回復してっ!
まぁどうやって回復するかはわかんないけどね。
私は首を傾けてみせた。
「え? え? どうしたの? うーん、やっぱり喋ってくれないと不便……。アイリスちゃん、少し精神をリラックスさせてみてみて? 多分MPが回復すると思うから」
あ、回復方法教えてもらった。
私は首をコクコクと頷き、意識を軽くシャットダウンしてみた。
いわゆる瞑想。
数分後、さっきまで何かが自分に足りなかった感じがしてたんだけど、それがなくなった。
私のステータスを確認してみたところ、MPが満タンになってた。
これでまたお話できるね。
【ロモン様、MPが全回復いたしました。ご教授いただき、まことにありがとうございます】
「え!? もう全回復したの? 早い、いったいどうゆうリラックス方法をしたの?」
早いの…つまりこの世界に瞑想はないのかな?
これは誰にとっても有用な情報なはず。
私は惜しみなく彼女に教えることにした。
【なにも、考えなかったのでございます。言わば、考えるのをやめた…と、いったところでしょうか】
「え、なにそれ、すごい。私は大好きなお菓子のこと考えてリラックスするのに……」
それじゃあ雑念が入ってるから、完全にはリラックスできないんじゃないかな?
それにしても、ロモンちゃんの好物がわかったね。
お菓子だって、可愛い、
【そうですか…まぁ、人それぞれやり方がありますからね】
「うん、そだね。でも本当に全回復はすごいよ?
ところで、さっきまで首を傾げてたけど、何を聞きたかったの?」
【はい、私、ランクというものがわからないのです。そのランクというのはなんなのでしょうか?】
そう、聞いてみた。
ロモンちゃんはホッとした顔をしたよ。
何か私が変なこと考えてるとでも思ったのかな……。
「なんだ、そんなことか……。ランクっていうのはね? 主に魔物と冒険者……それ以外にも目安として使われてるんだけどね、この世にはF~SSのランクがあるの。魔物のランクは主に経験値で決められるよ。ランクのなかにも上中下があるけどね。ちなみにトゥーンゴーレムはFの下…スライムと同じだよ、冒険者のランクは、冒険者の説明しながら話すね」
【ありがとうございます】
そうか、私は弱い魔物に取り憑いてしまったわけか。
でも、人型に近かったのが助かった。
これがスライムとかだったらどうしょうもなかったかもしれない。
まぁ、いいや、過去のことは置いていて、とりあえず冒険者のことを聞こう。
「冒険者っていうのは…主に体を張って魔物を倒したり、危険な場所にある物をとってきたり、雑用をこなしたりする仕事だよ! 誰にでもできるんだよ! それで、冒険者のランクは、その人の強さと活動と信頼を表してるの。ランクが高ければ高いほど、いい仕事をもらえるんだよ!」
【ほう、そうなのですか】
これはなんか聞いたことあるような感じがする。
主にファンタジックな話でよく聞くかも。
この世界はその仕事が現実にあるんだね。
つまり、物騒な世の中だってことだね。
じゃあ、あのクズ男たちがこの村に来てた理由ってなんだろう?
なんかの仕事で来てたんだよね?
【では、あの私が殴り飛ばした男共はなんの仕事でこちらに?】
「それはね、最近、ゴブリンが畑にいたずらするから、4匹ぐらい倒してもらおうかなって。それと私の仲魔になる魔物を探すのを手伝って貰いに」
ゴブリン4匹だって?
私が倒したゴブリンの数じゃん、なんたる偶然。
【ゴブリン4匹ですか? 私、ロモン様に出会う前に丁度の数、倒してしまいましたよ! …それに私が仲魔になったではないですか!】
「え! そうなの? すごい! アイリスちゃんやっぱりすごいよ! これって運命?」
【褒められると照れますよ。もっと褒めてください】
「すごいよ、偉いよ、賢いよ!」
【ありがとうございます】
褒められるのはいい気分になるね。
11
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。
シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。
シルヴィの将来や如何に?
毎週木曜日午後10時に投稿予定です。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる