12 / 378
12話 亜種進化…でございますか?
しおりを挟む【亜種進化ってなんですか……?】
私はウォルクおじいさんにその不可解な単語の意味を聞いてみる。
「亜種進化というのはな……いや、まずは亜種から説明するか」
【お願いいたします】
「うむ、亜種というのは、本来のその該当する魔物よりも強い個体を表す。例えば、おなじゴブリンでも、ゴブリン(亜種)の方が強いんじゃよ。ランクは変わらぬが、本来のランクよりも実力は上だし、見た目もパッと見ではわからん程度じゃが、変わるんじゃよ。特殊な特技も習得できるそうだしのぉ」
なるほど、亜種ってのがいるのか。
今後会うかもしれないね。
強敵なのは間違いないかも。
でも、私がそれになる可能性があるってことだよね? いいことなんだよね。
「で、亜種進化ってのが、普通に進化する上に亜種になる進化なんじゃよ。一度亜種になれば、その後の進化は全て亜種以上になるぞ」
まじで? ラッキー!
これで私の傀儡生勝ち組じゃない?
【なるほど、そうなのですか、私は幸運です。このような早い段階から亜種になれるなんて】
「そうじゃの。進化に必要なレベルが増えるがな。アイリスちゃんは10レベルになれば進化するぞ。ここいらの森に現れる魔物で十分な経験値は稼げるはずじゃ」
そこはみんなが寝てる間に森に潜ってレベリングすればいいね。
ゴブリンあたりを殴ればいいかな?
【ありがとうございます。では私、今日から皆様が寝ている間に森の中で魔物を倒して回ろうと思います】
「あぁ、そうするといい。わしらも魔物の被害が減るしな。あ、それと魔物の各部位はず持ち帰ってくるのじゃぞ? 採取する部位は教えるし、入れ物とランプは貸すからな」
魔物の部位? そんなの集めて何になるんだろう?
【なぜ、魔物の各部位をあつめるのです?】
「金になるからな」
【なるほど]
そうか、金になるのか。
ならば取ってこよう、ゴブリンの耳でも鼻でもとってきてやろうじゃないの。
お金は大切。
「あと、それと一つ」
【なんでしょう?】
「魔物使いであるロモンにも、もしその場にいなかったとしても、お主の倒した魔物の三分の一のの経験値が入るからな」
【覚えておきます】
ロモンちゃんにも経験値が入るんだね。
よし、わかった。どしどし魔物をたおすよ!
聞きたい事は聞けたし、そろそろ"リペア"の練習しようかな。
【では私、そろそろリペアの練習をロモン様と一緒にしますね】
「ああ、しておいで」
私はロモンちゃんのところに駆け寄り、一緒にリペアの練習をする旨を伝えた。
それで、二人で一緒に練習はしたのはいいんだけど、この日は私達はリペアを残念ながら覚えられなかった。
そのかわり補助魔法の『オフェ』という攻撃力が上がる魔法と『デフェ』という防御力が上がる魔法をとりあえずは覚えることができ、魔力とMPも上がりやすくなったらしい。
ロモンちゃんは私に天才だの普通は簡単には覚えられないだの言ってた。
それに、魔力の流れの仕組みもなんとなくだけど掴むことができた。いわば第二の血液みたいなものだという感覚なんだよね。
それも自分で自由に操って形作れるような。
それで、今夜する予定のレベリングで、その魔力の流れの仕組みと形成を応用して試してみたいことがある。
もしかしたら、つよい技が習得できかもしれないよ。
「みんな! ごはんだよ」
いつの間にやら帰ってきていて、台所に立っていたリンネちゃんが夕飯ができたからと、ロモンちゃんやおじいさんを呼んだ。
「はーい! じゃあ行こっか。今日はここまでね」
【はい】
夕飯の間も私は瞑想をする。もはや瞑想が私のご飯だ。
今回もステータスが上がりやすくなったらしい。
瞑想をする度に上がりやすくなってる気がするんだけど、なんでだろ?
心を無にするって効果ある修行だったのかな?
もしかして。
「「ごちそうさま!」」
「早い…」
確かに早い。
二人が食べ終わったようだから、私も瞑想を止める。
リンネちゃんが私のところに寄ってきてよそよそしくこう言った。
「ね、ねぇ、アイリスちゃん、今日は私と一緒に入らない? お風呂」
うーん、せっかくの美少女からの頼みだけど、私は今日はやりたいことがあるからパスさせてもらおう。
【ごめんなさい、今日はやりたいことがあるので……。明日の朝まで帰ってきません】
「ええぇ!? むーー、一緒にお風呂入って一緒に寝ようと思ったのにー! 明日、明日はいい?」
ほっぺた膨らませて悔しがるの可愛い。
リンネちゃんも私と寝たかったの?
こんな土塊と…? ロモンちゃんは私の、いわゆるご主人みたいなものだからまだわかるけど、リンネちゃんはなんでだろ?
【ええ、いいですが……何故に私と?】
「ん? それはねアイリスちゃんが可愛いからだよ!」
あー、確かに見た目は"ゴーレムの赤ちゃん"って感じで可愛いかもしれないわ私。
しょうがない、そういうことならば明日は添い寝してやろう。
【承知しました。明日は一緒に寝ましょう】
「約束ね」
【約束ですね】
そう言って、彼女はお風呂場へと消えていった。
さて、おじいさんから道具を借りてレベル上げをしなければ。
【ウォルク様、道具をお貸しください】
「おお、もう準備しておるよ、そこじゃ」
おじいさんが指さした先には、緑色の袋と、キャンプ用のランプみたいなの、それと魔物の狩るべき部位が書かれた紙、時計があった。
それと私は、自分のナイフとゴブリン棍棒を持って行く準備は万端となった。
実は、念話を使って魔物をおびき出す方法も、もうおじいさんから教えてもらってるんだよね。
「行ってらっしゃい」
「むりしないでね!」
【ええ、行ってまいります】
私は家から外に出た。
この一家のお世話になってから早2日、初めての単独行動だ。
頑張って金儲け……じゃなかった、レベル上げと魔法の練習と鍛錬を兼ねた冒険を始めよう。
だいたい、朝の6時くらいに帰ってこればいいかな?
そう考えつつ、私は森の中に入っていく。
◆◆◆
「キシャァァァァ!」
歩き始めて10分、まず最初に出会ったのがムカデ。
私はこのムカデで試したいことを一通り試そうと思っている。
一回殴って…
「キシャァァ! …………」
半殺しにして、ペアをかける。
「キシャァ?」
そしてもう一回殴って半殺しにする。
「キシャァッ! ……」
そしてもう一回ペアをかけて回復、そしてまた殴って半殺しにする。
それをMPが尽きるまで計5回繰り返した。
実践を積めば、魔法の習得を早くできると思ったから、この残虐な行為をしたんだ。
反省はしてない。
【セントピーを倒した! 経験7を取得】
【行動ボーナス! 魔力が上がりやすくなった】
ふむ、これをあと10匹くらいにくり返そう。
その前に瞑想して回復しなきゃ。
私は念話で近くの魔物を挑発しつつ、おびき出し、それをなぶり殺しにする。
その行為を10回、目標通りに繰り返した。
レベルも8に上がった。
==============
アイリス (トゥーンゴーレム)
Lv.8
HP: 50/50
MP: 23/23
攻撃:70
魔力:21
防御:62
器用:36
素早:38
特技: [念話]
魔法: [ペア][オフェ][デフェ]
==============
MPと魔力が大幅に上がってる。
瞑想とリンネちゃんとの鍛錬が恐ろしいほどの効果を生んだみたい。
これは進化もかなり期待できそうだね。
さて、そろそろレベルの考察はここまでにして、あとはもういくつの試したかったことを試そう。
1
あなたにおすすめの小説
神様 なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか
佐藤醤油
ファンタジー
主人公を神様が転生させたが上手くいかない。
最初は生まれる前に死亡。次は生まれた直後に親に捨てられ死亡。ネズミにかじられ死亡。毒キノコを食べて死亡。何度も何度も転生を繰り返すのだが成功しない。
「神様、もう少し暮らしぶりの良いところに転生できないのですか」
そうして転生を続け、ようやく王家に生まれる事ができた。
さあ、この転生は成功するのか?
注:ギャグ小説ではありません。
最後まで投稿して公開設定もしたので、完結にしたら公開前に完結になった。
なんで?
坊、投稿サイトは公開まで完結にならないのに。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由
瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。
神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。
シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。
シルヴィの将来や如何に?
毎週木曜日午後10時に投稿予定です。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる