私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~

Ss侍

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18話 格上との戦いでございます!

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 私たちはその大量のゴブリンが現れたという現場に行ってみた。
 念のため、私はゴブリン棍棒二本を持っていく。

 その現場はまさに村の出入り口。
 そこから数十メートル先に、ぱっと見40匹近くのゴブリンの団体がいた。


「どうするべ……どうするべ……」
「くそっ……冒険者なんか呼んでる暇ねぇ!」

 
 集まっていた村人の皆さんはみんな、かなり戸惑っている様子でいた。
 かくいう、おじいさんもそうであった。
 それの理由はゴブリンが大量にいるからではなく……。


「ボスゴブリン亜種だと……」


 そう、ゴブリン達の中で一番偉そうに踏ん反り帰っている灰色のゴブリンを見てそういったのだ。
 なるほど、あれがボスなのか。
 じゃああれを叩けばいい。


【彼奴を倒せばいいんですよね? じゃ、私が行ってきます】


 そう言いつつ、その団体に突撃しようとした時、おじいさんに止められた。


「ボスゴブリンは元々Dの下の魔物。しかし、亜種によってDの中並みとなっている。いくらアイリスちゃんが強いからといって、おいそれ倒せるような敵じゃない。ランクの壁は厚いのじゃよ。」


 まったく、それがどうしたと言うんだろう?
 

【……ですが、彼奴らをほっておいたら村はかなり危ないのですよね?】
「まぁ……確かにそうじゃが……」
【すいません、私は、自分の命より、愛する仲間がいるこの村の方を優先させます】


 そう言いながら、私は全身と武器に魔流の気を纏う。


「………どうしても、闘うの?」


 ロモンちゃんが、私の手をとっさに掴んでそう言った。

 
【ハイそのつもりです。もしそちらに行ったゴブリンが居たら、ロモン様、リンネ様、処理をお願いします】
「う、うん……でも…」


 何をぐじぐじしてるのだろうか?
 村の危機だよ?
 私の命の一つや二つ、消費したとしてもこの村を守りきらないと。

 私はこの村には命をかける価値があると思うから。


【でもも何もありません、お願いできますよね?】
「うん……ーっ……そっちこそ無理しないで」


 今にも詰まりそうな声でそう言われた。


【当たり前です。それとロモン様、私とリンネ様に『魔人合精』以外の補助魔法を』
「うん……」


 ロモンちゃんは私達に補助魔法を目一杯かけた。
 私は優しい光に包まれる。


【止めても無駄ですからね?。では行ってまいります】


 私は全速力で赤い集団に突っ込みながら『魔爆斬』と『双斬乱風』を掛け合わせて放っていく。

 いきなりの攻撃に戸惑ったようで、ろくな対応ができず、この時点でゴブリンのおおよそ半数は消滅させ流ことができた。

 レディゴブリンは、なにやらボスゴブリンと話し込み、逃げていくように5匹のボブゴブリンと15匹弱のゴブリンを連れて村の方へと向かっていく。

 私はそれを逃すまいとその一個群に向かって魔爆斬を放とうとしたが、周りをよく見ていなかった。

 ボスゴブリンが、普通のゴブリンでは考えられないようなスピードで私に詰め寄り、後ろから棍棒でぶん殴ってきたのだ。
 不意に殴られた衝撃で私は姿勢を崩してしまい、相手の追撃を許した。

 ボスゴブリンは私に向かって棍棒を下からスイングする。
 
 クリーンヒットしたら不味かったが、私はなんとかとっさに後ろに転がり、威力を和らげることに成功した。

 ふと、向こうはうまくやってるか見てみると、丁度リンネちゃんが、普段から腰につけてる創建を引き抜き、うまくボブゴブリン2匹を倒したところを見れた。
 私も頑張らなければ。

 
【……オマエ、コロス】


 いきなり、向こうが殺意を込めて念を送ってきた。
 そこそこの個体は念をおくれるんだっけ?
 まぁ、ボスゴブリンだし。

 それにしても、なぜ、私が殺意いだかれなけれはならないのだろうか?
 ゴブリンたくさん殺したから?
 だとしたらごめんなさいね? 


【ナシ、ヒトリジメスル。オレノワイフ、ヤケドサセタ。オマエ、コロス】


 ワイフ……?

 あー! なるほど、私が梨を独り占めしていると勘違いしてる上に、おそらくあのレディゴブリンは前のレディゴブリンと同じ個体で、あのレディゴブリンにあった爆風がヤケドさせたから、それを怒ってるのか。

 ……いや、最初に攻めてきたのそっちじゃん。

 私は念をこう、送り返した。


【いえ、先に攻めてきたのはそちらですよね? 私はただ、この村の梨園に侵入してきたゴブリンを滅しただけですが?】


 しかし、ゴブリンは頭が悪いのか、その答えに対しこう返してきた。


【ナニイッテル? ニンゲンカトウシュゾク。オレヨリヨワカッタ、カンタンニシヌ。ダカラナニサレテモモンクイエナイ】


 なんという自己中心的屁理屈なんだろう。
 私はさらにこの返答に対してこう返した。


【お言葉ですが…貴方の言う通りならば貴方の奥様も私より弱かったということ。ならば、私になにされても言うことはないんじゃないんですか】
【チガウ、アレ、オレノワイフ。ワイフマモル。ワイフニヤケドサセタ、オマエシネ】


 まぁ、確かに中々の愛妻家だけど…。
 このまますこし、言葉でいじめてみようかな?
 魔物のなかでも頭がいい私の特権、言葉責め。


【ならこちらこそ私の知り合いが損害を受けているのですが? 奥様には死んでいただけるのでしょうか?】
【ウガァァァァ!? オマエ、ウザイ。モウイイシネ!】


 そう言いつつ、そいつは棍棒を力任せに振り下ろしてきた。ありや、言葉責め失敗。

 ま、それはともかく、実は会話してる間に態勢は立て直し終わっていて、その振り下ろしてきた棍棒を持っている手首を咄嗟につかみ、腕がきつめな方向へと捻じ曲げ、それと同時に棍棒を叩き落とす。

 棍棒を取られたことに驚いたのか、はたまた私がこんな動きしたことに驚いたのか、そいつの動きが一瞬止まった。

 その隙を逃さず、私は魔爆砲をボスゴブリンのミゾオチに打ち込む。
 もちろん、クリーンヒットし、すこしボブゴブリンを弾き飛ばせた。

 その隙にチラリとロモンちゃんとリンネちゃんの方を見ると、丁度リンネちゃんがレディゴブリンを倒し、ロモンちゃんがゴブリン3匹に向かって魔流砲を打って、倒してるところだった。


【オレノワイフガ! アノガキメ!】


 ボスゴブリンも今の光景を見ていたのか、倒れていたところを起き上がるや否や、指先に魔方陣が貼られる。
 この世界、攻撃魔法をするときは必ず魔法陣が出るらしいのだけど…,。

 こいつ、魔法をリンネちゃんに打つつもりなの?
 
 こいつと私の身長差は約2倍。
 リンネちゃんへの攻撃を防ごうにも……いや、できないことはない。

 私は魔流波をボスゴブリンの伸ばしてる腕に連続で打ち込み、魔法をキャンセルさせる。


【クソ! ジャマヲスルナ!】


 そう言いつつ、ボスゴブリンが私に蹴りを入れようと片足をあげたそのタイミングで私はもう一方の足にまた、魔流波砲を連続で打ち込む。


【オワッ!】


 今度はボスゴブリンが大勢を崩し、前に倒れこむ。
 私はすかさず短い足でバックステップをして倒れてくるボスゴブリンを回避し、魔流の気と魔集爆を纏った拳をボスゴブリンに突きつけてこう言った。


【貴方の負けです。最後に述べる言葉くらいはゆるましょう?】


 すると、諦めたかのようにボスゴブリンはスッと目を閉じ、こう言った。


【オマエ、トゥーンゴーレムナノニツヨカッタ。オレノカンパイダ。……アァ、アイシテタヨ、オレノワイフ……】


 私は言い終わったことを確認すると、ボスゴブリンの頭にめがけて、魔流波付き爆流状の正拳突きを振るう。

 ボスゴブリンの頭と私の腕は爆散した。
 魔流波を纏ってたのに、手がなくなってしまった……。
 まあいいか、生えるし。

 私はロモンちゃん達の元へとえっちらおっちらと戻っていった。
 向こうも殲滅し終えたようだ。


【ボスゴブリン達を倒した! 経験値合計554取得】
【行動大ボーナス! レベルアップでのステータスがとても上がりやすくなった】
【レベルが4上がって、20になった。これ以上上がらない!】
【進化条件を満たした!】
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