どうしてこんな拍手喝采

ソラ

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華やぐ青春の香り

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「面白かった!」

「あの冰澄さん俺見て言うのやめてください…」

「だって!」

「これは珍しいね冰澄さんが興奮状態だ。」

「だってだって!見た目からは想像つかないじゃないですか!」

片桐さんがおばけ嫌いなんて。
お化け屋敷の中にいる時もずっと後ろから悲鳴が聞こえてた。

「冰澄、お前も途中怖がってたじゃねぇか。」

「げ」

政宗さんに事実をバラされて俺は小さく声をこぼした。

そんな俺を片桐さんがじっと見つめてくる。

「冰澄さんも怖かったんじゃないですか!」

「違いますよ!あれはいきなり出てこられたから、びっくりして」

「聞こえてたよ~冰澄さん怯えた声で、政宗さぁんって」

「そんな言い方してません!!」

高梨さんはケタケタ笑い出した。この人は人をいじるのが好きな人だ。

「もー…。とりあえず2-A行きましょう…。」

高梨さんをキッと睨みながらつぶやいた。





「あー冰澄ー!…げっ!」

教室に入った瞬間誓先輩が俺の後ろを見て苦々しい顔をした。その後ろでテーブルにつく楓さんたちはにっこりと笑った。

「お疲れ様ぁー。冰澄くん。」

「お疲れ冰澄」

「こんにちわ。ずっとここにいたんですか?」

「ええ。2時までここでゆっくりするのよ。」

俺はちらりと時計を確認した。もう13時30分だ。
俺と同じく時計を確認した明人先輩がうろうろしていた誓先輩の首根っこをつかんだ。

「誓、冰澄、あと30分だ。どうりで客が少なくなったと思った。いそげ着替えるぞ」

「えー!!あと30分!?マジ鬼畜!」

「すみません政宗さん、もう用意しなきゃ。」

「ああ、行ってこい。」

優しい手が俺の頭を撫でた赤くなった顔を見られないように先輩たちの後を追って更衣室に入った。

「冰澄顔赤い」

「走ったせいですよ。」

「あのヤクザになんか言われたんだー」

「誓先輩!からかわないで着替えてください!」

うさみみやらエプロンやらを大急ぎで脱いで制服に着替える。黒のネクタイを明人先輩から受け取って軽く結んだ。

「誓先輩と明人先輩は先に行っててください。」

「りょうかい!冰澄も急げよー!」

「わかってますよ」

先輩たちと真反対にある教室に駆け込んだ。

「あ、冰澄さん」

「あ、の!俺たち先に体育館裏に回らなきゃいけないので一緒に行けません」

「わかったわ。頑張ってくるのよ!見とくからね!」

「ありがとうございます!」


「冰澄」

「はい……ん」


後頭部を引き寄せられ本日二回目のキスを食らった。悪戯っ子のように口角を上げた政宗さんにはもう何も言う気がなかった。
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