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73 子供
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サバスと正式な婚約発表してから十年の月日が流れた。
その期間に、元気な男の子が生まれたのである。
すくすくと育ち、明日は五歳の誕生日だ。
顔はサバスを完全継承しているようで、美男子です‼︎
溺愛しています‼︎
「おかあさまー、あのね、リーリットへの誕生日プレゼント考えたんだよ」
「うんうん、どんなのを選んだのかなー?」
リーリットとは、オービット様とマーレット様の間に生まれた女の子だ。
彼女も明日で五歳の誕生日で、息子のガイアと生まれた施設も一緒で幼馴染同士である。
どうやら、ガイアはリーリットに初恋したようだ。
「おかあさまに教えてもらったクッキーを僕が焼いて、それをあげるのー!」
「そっかー、じゃあ私は見守っているから頑張って作ってみようか」
何度も言うが、私は息子に溺愛しすぎていて、言われた瞬間に抱きしめたくなってしまった。
だが、我慢だ我慢。
今は息子の初恋成就のために協力してあげなければ。
「手伝ってくれないのー?」
「手伝ってもいいけれど、それだと自分だけであげたとは言えないよ。ガイアなら大丈夫だよ。ちゃんと作り方覚えているし、自信を持ってやってごらん」
「うん……リーリットのために頑張ってみるー」
私は見守るだけだ。
もちろん、火を使うときはそばで見守るが、それ以外は頑張ってもらおう。
「ライアンよ、ガイアがクッキーを焼いていると聞いたのだが」
「これはダメですよ。リーリットちゃんへの誕生日プレゼントにするそうですからね」
「ふむ……」
サバスはとても残念そうな表情をしていた。
あとで私が何か作るか。
いや、ついでだからガイアにご飯を作らせてみようかな。
料理の才能がものすごく高く、味覚も優れている。
溺、いや、やめておこう。
見事な手際で、綺麗なクッキーが出来上がった。
もちろん、ガイアが一人で成し遂げたものである。
「おかあさまー、ちゃんとできたかなぁ」
「味見してごらん?」
「それはやめておくよ」
「どうして?」
「だって、一番最初にリーリットに食べてもらいたいんだよ」
「そっか。じゃあクッキー冷ましたら袋に包まないとね」
「おかあさまやってくれないのー?」
「プレゼントだったら自分で全部やらないとねー」
「うん、わかったー!」
素直で可愛い。
実はガイアが作っている工程で、私はしっかりと分量や火加減をチェックしていた。
どれも見事にやっていたから、きっと美味しいクッキーになっているはずだ。
だから味見はしなくとも概ね問題はない。
「明日が楽しみだよー」
「うん、たくさん美味しいもの用意しておくからね」
マーレット様たちとは家族ぐるみで仲良くさせてもらっている。
子供が生まれた日が一緒だったことは偶然だが、彼女たちとは切っても切れないほどの関係になっているのだろう。
だが、子供たちが結ばれるかどうかは別の話だ。
私たちは幼馴染同士だからと、政略的な婚約はさせないことにしている。
ガイアが自ら好きになった女の子と結ばれて欲しいからだ。
きっとガイアなら大丈夫だ。
サバス様の容姿を完全継承している上、素直で真面目に育ってくれている私たちの宝物なのだから。
♢
「リーリットへ誕生日プレゼントだよ、おめでとう」
「う、うんっありがと‼︎」
リーリットの顔はマーレット様譲りで可愛らしい。
そのリーリットが顔を赤らめながらとても喜んでいるようだった。
「はい、これガイアにあげるんだからね。ちゃんと受け取りなさいよ」
ガイアが受け取ったのは少し網目が雑になっているがしっかりと体温を逃さなさそうなマフラーだった。
早速ガイアは首元に身につけた。
「あったかいー、ありがとう!」
「ふん、全部私が編んだんだから大事に使いなさいよ!」
「うん、一生大事にするよ」
私たちは、子供たちのやりとりに微笑みながら、大人同士で食卓を囲む。
来年も再来年も、いつまでも子供達が仲の良い幼馴染同士でありますように。
---------------
【後書き】
長い間のお付き合いありがとうございます!
結婚してからの二人の動向を追加で書いていくかどうか考え中ですが、書くにしても暫く時間が空きそうなため、一旦は完結とさせていただきます。
尚、矛盾点があった箇所は別サイトで修正&改稿版をひそかに更新中です。
いずれこちらでも修正を加えていきます。
今作では、見ただけで気絶するような容姿ってどんなんだと考えながら執筆していましたが、見当もつきませんでした笑
こういうキャラは今後も別作で書いていきそうです。
最後に新作のお知らせです。
『限界まで力を搾取されてきた聖女は廃棄処分されました~隣国の国王に溺愛された聖女は、どろんこまみれになりながら農作業を毎日楽しんでいます』
今作が楽しめた読者様なら楽しめる作品になっているかと思います。
こちらもぜひよろしくお願いいたします。
今作も最後までありがとうございました。
その期間に、元気な男の子が生まれたのである。
すくすくと育ち、明日は五歳の誕生日だ。
顔はサバスを完全継承しているようで、美男子です‼︎
溺愛しています‼︎
「おかあさまー、あのね、リーリットへの誕生日プレゼント考えたんだよ」
「うんうん、どんなのを選んだのかなー?」
リーリットとは、オービット様とマーレット様の間に生まれた女の子だ。
彼女も明日で五歳の誕生日で、息子のガイアと生まれた施設も一緒で幼馴染同士である。
どうやら、ガイアはリーリットに初恋したようだ。
「おかあさまに教えてもらったクッキーを僕が焼いて、それをあげるのー!」
「そっかー、じゃあ私は見守っているから頑張って作ってみようか」
何度も言うが、私は息子に溺愛しすぎていて、言われた瞬間に抱きしめたくなってしまった。
だが、我慢だ我慢。
今は息子の初恋成就のために協力してあげなければ。
「手伝ってくれないのー?」
「手伝ってもいいけれど、それだと自分だけであげたとは言えないよ。ガイアなら大丈夫だよ。ちゃんと作り方覚えているし、自信を持ってやってごらん」
「うん……リーリットのために頑張ってみるー」
私は見守るだけだ。
もちろん、火を使うときはそばで見守るが、それ以外は頑張ってもらおう。
「ライアンよ、ガイアがクッキーを焼いていると聞いたのだが」
「これはダメですよ。リーリットちゃんへの誕生日プレゼントにするそうですからね」
「ふむ……」
サバスはとても残念そうな表情をしていた。
あとで私が何か作るか。
いや、ついでだからガイアにご飯を作らせてみようかな。
料理の才能がものすごく高く、味覚も優れている。
溺、いや、やめておこう。
見事な手際で、綺麗なクッキーが出来上がった。
もちろん、ガイアが一人で成し遂げたものである。
「おかあさまー、ちゃんとできたかなぁ」
「味見してごらん?」
「それはやめておくよ」
「どうして?」
「だって、一番最初にリーリットに食べてもらいたいんだよ」
「そっか。じゃあクッキー冷ましたら袋に包まないとね」
「おかあさまやってくれないのー?」
「プレゼントだったら自分で全部やらないとねー」
「うん、わかったー!」
素直で可愛い。
実はガイアが作っている工程で、私はしっかりと分量や火加減をチェックしていた。
どれも見事にやっていたから、きっと美味しいクッキーになっているはずだ。
だから味見はしなくとも概ね問題はない。
「明日が楽しみだよー」
「うん、たくさん美味しいもの用意しておくからね」
マーレット様たちとは家族ぐるみで仲良くさせてもらっている。
子供が生まれた日が一緒だったことは偶然だが、彼女たちとは切っても切れないほどの関係になっているのだろう。
だが、子供たちが結ばれるかどうかは別の話だ。
私たちは幼馴染同士だからと、政略的な婚約はさせないことにしている。
ガイアが自ら好きになった女の子と結ばれて欲しいからだ。
きっとガイアなら大丈夫だ。
サバス様の容姿を完全継承している上、素直で真面目に育ってくれている私たちの宝物なのだから。
♢
「リーリットへ誕生日プレゼントだよ、おめでとう」
「う、うんっありがと‼︎」
リーリットの顔はマーレット様譲りで可愛らしい。
そのリーリットが顔を赤らめながらとても喜んでいるようだった。
「はい、これガイアにあげるんだからね。ちゃんと受け取りなさいよ」
ガイアが受け取ったのは少し網目が雑になっているがしっかりと体温を逃さなさそうなマフラーだった。
早速ガイアは首元に身につけた。
「あったかいー、ありがとう!」
「ふん、全部私が編んだんだから大事に使いなさいよ!」
「うん、一生大事にするよ」
私たちは、子供たちのやりとりに微笑みながら、大人同士で食卓を囲む。
来年も再来年も、いつまでも子供達が仲の良い幼馴染同士でありますように。
---------------
【後書き】
長い間のお付き合いありがとうございます!
結婚してからの二人の動向を追加で書いていくかどうか考え中ですが、書くにしても暫く時間が空きそうなため、一旦は完結とさせていただきます。
尚、矛盾点があった箇所は別サイトで修正&改稿版をひそかに更新中です。
いずれこちらでも修正を加えていきます。
今作では、見ただけで気絶するような容姿ってどんなんだと考えながら執筆していましたが、見当もつきませんでした笑
こういうキャラは今後も別作で書いていきそうです。
最後に新作のお知らせです。
『限界まで力を搾取されてきた聖女は廃棄処分されました~隣国の国王に溺愛された聖女は、どろんこまみれになりながら農作業を毎日楽しんでいます』
今作が楽しめた読者様なら楽しめる作品になっているかと思います。
こちらもぜひよろしくお願いいたします。
今作も最後までありがとうございました。
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