【完結】順序を守り過ぎる婚約者から、婚約破棄されました。〜幼馴染と先に婚約してたって……五歳のおままごとで誓った婚約も有効なんですか?〜

よどら文鳥

文字の大きさ
8 / 16

8 謝られた

しおりを挟む
 微妙な空気に変わってしまいました。
 そうですよね……。
 笑っていた相手が、まさか私の元婚約者だったなんて皆さん想像もしていなかったでしょう。

「本当にごめんなさい……わたくしがこんな話をしてしまったせいで……」
「まさか笑っていた相手がザザンガ氏だったとはな……すまない」
「俺も悪かった。流石に調子に乗りすぎてしまった……」
「あ、いえ、でもザザンガさんには元々そういうところがあったので仕方がないかとは思います」

 なんとかフォローを入れますが、気まずい空気です。やらかしてしまいましたね。
 私も一緒に何食わぬ顔で笑っていれば良かったのでしょうけれど、流石に元婚約者と知りながら笑うことはできませんでした。
 彼を嫌いになったわけではないですから。

「気の毒だな。話を整理すると、長年の約束を果たすためにジュリーンちゃんと婚約破棄してまでエイプリーに告ったんだろ? 勘違いとは言ってもな」

「まさかではないが、私との婚約を止めることはしないでおくれよ?」
「いえ、それはありません。私は既にフェブラーリ様と生涯を共にしたいと思っていますので。それに、婚約破棄を宣言されたとき、私は何度も本当に良いのかと念を押しましたからね」

 申し訳ありませんがザザンガさんと戻ることは絶対にないです。例えフェブラーリ様と出会ってなかったとしても。婚約とはそういうものです。

 何度もコロコロと意見が変わってしまうのは良くないと思いますから。だからこそ私はこう言いました。

「そもそもですよ。婚約破棄した相手に対して、再び婚約してと言ってしまう人っていると思いますか?」
「「「あ、確かに」」」

 ほんの少しだけ微妙な空気が変わったようです。

「すまんすまん。そりゃー流石にないわな! 図々しいにも程がある」
「病気や生活面で、何か特別な理由で婚約を破棄せざるを得なかった、だが状況が変わったことで改めて申し込むならわかるがな」

「ザザンガさんは面白い人ですけど、流石にそのようなモラルに欠いた行動をするとはわたくしとしては思いたくありませんね」

 あまり深入りして話すのはやめておきましょう。変なフラグが立ってしまうと面倒ですからね……。


 楽しかった時間もあっという間で、次回会う予定を決め、家に帰りました。

 エイプリーさんは最初こそ爆弾発言を投下してきて少々印象が悪いかもしれないと考えてしまいましたね……。

 ですが、話していくうちにとても良い人だということはよくわかりました。
 これならばマーチル殿下やエイプリーさんとも仲良くやっていけそうです。

 これから私も幸せな人生を送れそうですよ。


--------------------------

【後書き】

新作のお知らせです。

新作『夫が愛人と一緒に夜逃げしたので、王子と協力して徹底的に逃げ道を塞ぎます』

宜しくお願い致します。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】初恋の彼が忘れられないまま王太子妃の最有力候補になっていた私は、今日もその彼に憎まれ嫌われています

Rohdea
恋愛
───私はかつてとっても大切で一生分とも思える恋をした。 その恋は、あの日……私のせいでボロボロに砕け壊れてしまったけれど。 だけど、あなたが私を憎みどんなに嫌っていても、それでも私はあなたの事が忘れられなかった── 公爵令嬢のエリーシャは、 この国の王太子、アラン殿下の婚約者となる未来の王太子妃の最有力候補と呼ばれていた。 エリーシャが婚約者候補の1人に選ばれてから、3年。 ようやく、ようやく殿下の婚約者……つまり未来の王太子妃が決定する時がやって来た。 (やっと、この日が……!) 待ちに待った発表の時! あの日から長かった。でも、これで私は……やっと解放される。 憎まれ嫌われてしまったけれど、 これからは“彼”への想いを胸に秘めてひっそりと生きて行こう。 …………そう思っていたのに。 とある“冤罪”を着せられたせいで、 ひっそりどころか再び“彼”との関わりが増えていく事に──

殿下の御心のままに。

cyaru
恋愛
王太子アルフレッドは呟くようにアンカソン公爵家の令嬢ツェツィーリアに告げた。 アルフレッドの側近カレドウス(宰相子息)が婚姻の礼を目前に令嬢側から婚約破棄されてしまった。 「運命の出会い」をしたという平民女性に傾倒した挙句、子を成したという。 激怒した宰相はカレドウスを廃嫡。だがカレドウスは「幸せだ」と言った。 身分を棄てることも厭わないと思えるほどの激情はアルフレッドは経験した事がなかった。 その日からアルフレッドは思う事があったのだと告げた。 「恋をしてみたい。運命の出会いと言うのは生涯に一度あるかないかと聞く。だから――」 ツェツィーリアは一瞬、貴族の仮面が取れた。しかし直ぐに微笑んだ。 ※後半は騎士がデレますがイラっとする展開もあります。 ※シリアスな話っぽいですが気のせいです。 ※エグくてゲロいざまぁはないと思いますが作者判断ですのでご留意ください  (基本血は出ないと思いますが鼻血は出るかも知れません) ※作者の勝手な設定の為こうではないか、あぁではないかと言う一般的な物とは似て非なると考えて下さい ※架空のお話です。現実世界の話ではありません。  史実などに基づいたものではない事をご理解ください。 ※作者都合のご都合主義、創作の話です。至って真面目に書いています。 ※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。 ※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

「帰ったら、結婚しよう」と言った幼馴染みの勇者は、私ではなく王女と結婚するようです

しーしび
恋愛
「結婚しよう」 アリーチェにそう約束したアリーチェの幼馴染みで勇者のルッツ。 しかし、彼は旅の途中、激しい戦闘の中でアリーチェの記憶を失ってしまう。 それでも、アリーチェはルッツに会いたくて魔王討伐を果たした彼の帰還を祝う席に忍び込むも、そこでは彼と王女の婚約が発表されていた・・・

【完結】新たな恋愛をしたいそうで、婚約状態の幼馴染と組んだパーティーをクビの上、婚約破棄されました

よどら文鳥
恋愛
「ソフィアの魔法なんてもういらないわよ。離脱していただけないかしら?」  幼馴染で婚約者でもあるダルムと冒険者パーティーを組んでいたところにミーンとマインが加入した。  だが、彼女たちは私の魔法は不要だとクビにさせようとしてきた。  ダルムに助けを求めたが……。 「俺もいつかお前を解雇しようと思っていた」  どうやら彼は、両親同士で決めていた婚約よりも、同じパーティーのミーンとマインに夢中らしい。  更に、私の回復魔法はなくとも、ミーンの回復魔法があれば問題ないという。  だが、ミーンの魔法が使えるようになったのは、私が毎回魔力をミーンに与えているからである。  それが定番化したのでミーンも自分自身で発動できるようになったと思い込んでいるようだ。  ダルムとマインは魔法が使えないのでこのことを理解していない。  一方的にクビにされた上、婚約も勝手に破棄されたので、このパーティーがどうなろうと知りません。  一方、私は婚約者がいなくなったことで、新たな恋をしようかと思っていた。 ──冒険者として活動しながら素敵な王子様を探したい。  だが、王子様を探そうとギルドへ行くと、地位的な王子様で尚且つ国の中では伝説の冒険者でもあるライムハルト第3王子殿下からのスカウトがあったのだ。  私は故郷を離れ、王都へと向かう。  そして、ここで人生が大きく変わる。 ※当作品では、数字表記は漢数字ではなく半角入力(1234567890)で書いてます。

大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました

柴野
恋愛
「これは白い結婚ということにいたしましょう」  結婚初夜、そうお願いしたジェシカに、夫となる人は眉を顰めて答えた。 「……ああ、お前の好きにしろ」  婚約者だった隣国の王弟に別れを切り出され嫁ぎ先を失った公爵令嬢ジェシカ・スタンナードは、幼馴染でありながら、たいへん仲の悪かった皇太子ヒューパートと王命で婚姻させられた。  ヒューパート皇太子には陰ながら想っていた令嬢がいたのに、彼女は第二王子の婚約者になってしまったので長年婚約者を作っていなかったという噂がある。それだというのに王命で大嫌いなジェシカを娶ることになったのだ。  いくら政略結婚とはいえ、ヒューパートに抱かれるのは嫌だ。子供ができないという理由があれば離縁できると考えたジェシカは白い結婚を望み、ヒューパートもそれを受け入れた。  そのはず、だったのだが……?  離縁を望みながらも徐々に絆されていく公爵令嬢と、実は彼女のことが大好きで仕方ないツンデレ皇太子によるじれじれラブストーリー。 ※こちらの作品は小説家になろうにも重複投稿しています。

価値がないと言われた私を必要としてくれたのは、隣国の王太子殿下でした

風見ゆうみ
恋愛
「俺とルピノは愛し合ってるんだ。君にわかる様に何度も見せつけていただろう? そろそろ、婚約破棄してくれないか? そして、ルピノの代わりに隣国の王太子の元に嫁いでくれ」  トニア公爵家の長女である私、ルリの婚約者であるセイン王太子殿下は私の妹のルピノを抱き寄せて言った。 セイン殿下はデートしようといって私を城に呼びつけては、昔から自分の仕事を私に押し付けてきていたけれど、そんな事を仰るなら、もう手伝ったりしない。 仕事を手伝う事をやめた私に、セイン殿下は私の事を生きている価値はないと罵り、婚約破棄を言い渡してきた。 唯一の味方である父が領地巡回中で不在の為、婚約破棄された事をきっかけに、私の兄や継母、継母の子供である妹のルピノからいじめを受けるようになる。 生きている価値のない人間の居場所はここだと、屋敷内にある独房にいれられた私の前に現れたのは、私の幼馴染みであり、妹の初恋の人だった…。 ※8/15日に完結予定です。 ※史実とは関係なく、設定もゆるい、ご都合主義です。 ※中世ヨーロッパ風で貴族制度はありますが、法律、武器、食べ物などは現代風です。話を進めるにあたり、都合の良い世界観ですのでご了承くださいませ。

9年ぶりに再会した幼馴染に「幸せに暮らしています」と伝えたら、突然怒り出しました

柚木ゆず
恋愛
「あら!? もしかして貴方、アリアン!?」  かつてわたしは孤児院で暮らしていて、姉妹のように育ったソリーヌという大切な人がいました。そんなソリーヌは突然孤児院を去ってしまい行方が分からなくなっていたのですが、街に買い物に出かけた際に9年ぶりの再会を果たしたのでした。  もう会えないと思っていた人に出会えて、わたしは本当に嬉しかったのですが――。現状を聞かれたため「とても幸せに暮らしています」と伝えると、ソリーヌは激しく怒りだしてしまったのでした。

釣り合わないと言われても、婚約者と別れる予定はありません

しろねこ。
恋愛
幼馴染と婚約を結んでいるラズリーは、学園に入学してから他の令嬢達によく絡まれていた。 曰く、婚約者と釣り合っていない、身分不相応だと。 ラズリーの婚約者であるファルク=トワレ伯爵令息は、第二王子の側近で、将来護衛騎士予定の有望株だ。背も高く、見目も良いと言う事で注目を浴びている。 対してラズリー=コランダム子爵令嬢は薬草学を専攻していて、外に出る事も少なく地味な見た目で華々しさもない。 そんな二人を周囲は好奇の目で見ており、時にはラズリーから婚約者を奪おうとするものも出てくる。 おっとり令嬢ラズリーはそんな周囲の圧力に屈することはない。 「釣り合わない? そうですか。でも彼は私が良いって言ってますし」 時に優しく、時に豪胆なラズリー、平穏な日々はいつ来るやら。 ハッピーエンド、両思い、ご都合主義なストーリーです。 ゆっくり更新予定です(*´ω`*) 小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿中。

処理中です...