病めるときも健やかなるときも、お前だけは絶対許さないからなマジで

あだち

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第一章 天敵婚姻譚

10 【三日前】病めるときも健やかなるときも

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 狭い路地を、フェリータは駆け抜けた。

 ショールを肩に仮面を手に、観光客を避け、ときに押し退けさえして、数時間前に運河から見上げたカフェに辿り着いた。

 貸し切りと書かれた看板をはねのけて中に入り階段を上がって扉を開け放ち、二度と足を踏み入れないと誓ったバルコニーに立つ。

「ちょ、ちょっとなんなんですか!? 外の看板見てないんですか、……!」 

 追いすがってきていた給仕はぽんと仮面を渡され、乱入者が常連の貴族令嬢だと知って言葉を飲み込んだ。

「すぐに終わりますから、邪魔しないで」

 手すりに向かって踏み出すフェリータのことを、地上の観衆の誰も気に留めていない。観客の視線は、今まさに祭りのフィナーレを飾ろうとしている運河に向けられている。

(リカルドは、もうわたくしのもとには戻ってこない)

 オルテンシアに聞かれ、フェリータのことを『なんでもない』と言い切ったリカルドが、ベンチの陰に隠れたフェリータを助け起こすことはしない。手を伸ばしてくることはない。

 フェリータはあのとき、オルテンシアとの立場が逆転したことをまざまざと実感した。

(わたくしが悪いのかもしれない)

 婚約手続きをしなかった。父を急かさなかった。王太子に期待していた。オルテンシアを警戒しなかった。リカルドを信じすぎていた。

 そして、爵位に固執するカヴァリエリにいいようにさせてしまった。

(だから、卑怯者たちになめられた)

 これで丸く収まると、彼らは思っている。それぞれ思い通りにいかなかった苦々しい気持ちを分け合いながら、落としどころを探っている。

 ――誰に一番の屈辱を味わわせたかも知らないで。

 手すりを掴み、身を乗り出す。眼下に広がる運河の反射が目を焼き、歓声が耳をつらぬく。

 見下ろせば、運河の水が束になってうねっていた。閉会の合図の魔術演技だ。
 この後、運河の水すべてが固まって竜の形になり、空を走り、大きな虹を作りながら運河に戻ってくる。

 今、運河に出ているのは宮廷魔術師のゴンドラのみだ。それはちょうどバルコニーの真下にあり、波に揺られて船べりだけが見え隠れしている。

 やるなら今しかないと、顔を上げ、息を吸い、手に力を込める。

「わたくし、フェリータ・ぺルラは!」

 腹の底から掬い上げれば、自分でも驚くような声が響いた。轟いた。
 観衆の一部が顔を上げ、何事かとざわめき始める。

「ここに宣誓します!」

 貴族たちのテントから、水色の鳥の仮面を付けた男が腹を揺らして飛び出してきた。さらに群衆の一部から「なにしてんのぉお姉様!」と悲痛な女の声が続いた。
 無視する。

「病めるときも、健やかなるときも、富めるときも貧しきときも――」

 スカートが捲れるのも構わず、フェリータは手すりに足をかけた。

 観衆が目を丸くして、口を開けて、あるいは覆って、運河の上のカフェのバルコニーに注目していた。

の妻としてこれを愛し、支えることをっ」

 手すりの上に立ったと同時に、背後の扉が開いた。グィードの焦った声と、父伯爵の怒鳴り声。
 邪魔はさせない。猫の仮面が猫そのものになって給仕の手から飛び出し、自ら父の顔に張り付いていく。飛び出そうとしていた護衛騎士の注意が一瞬そちらに向く。

 眼下には運河。水はすでに竜に変わっていて、今にも飛び立とうとしている。

「神にちかいまあぁぁぁぁぁぁぁす!!」

 そこへ、フェリータはその身を投げ出した。

 否、捧げたのだ。
 海の擬人たる総督に、求婚する証として。 

 被ったショールが風にあおられる。目の前にむき出しの運河の底が迫ってくる。竜の演技には水が大量に使われるから。

 無論、知っている。
 失敗したら死ぬと。
 全部承知の上で飛び込むのだ。

 覚悟の上での婚姻だからこそ、神も後押しするというもの。

 災害のような悲鳴に包まれながら、フェリータの体は運河の底に真っ逆さまに吸い寄せられていく。
 そのとき、飛び立とうとしていた竜が大量の水滴に変わった。からになったばかりの運河を水がまたたく間に満たしていく。

 華奢な体は、固い地面にぶつかる前に、水の中にどぼんと沈んだ。



(……い、息が)

 ここにきてフェリータは慌てた。水中で、思うように動けないのだ。ショールが絡み、長いスカートが足にまとわりついている。

 地面に衝突するのは回避できたのに、今度は窒息しかけている。泳ぎは得意なはずが、周りが見えず水面に上がれない。

 苦しみに負け口を開こうとしたまさにそのとき、目の前に上から伸びてきた腕に気がついた。
 たまらず、それを掴む。
 すると大きな手もしっかとフェリータの腕を掴み返して、強い力で引き上げる。

「ぷはっ!」

 顔が水面に出ると、すぐに体もゴンドラの上に引っ張られた。顔の前を覆っていたショールが後ろへと取り払われて、ようやく視界と呼吸が楽になる。

 思った通り、伸ばされた腕は宮廷付き魔術師のローブを着ていた。

「あ、ありがとう、リ」

 カルドと名前を呼ぼうと顔を上げて、フェリータはぎょっとした。

「はっ? 何、どうしてあなたがここにいっ、ぅっ、ゲッホ!!」

 文句は咳に変わった。背を震わして息を整える間も、フェリータに腕を掴まれた男――ロレンツィオ・カヴァリエリは呆然と、その様子を見つめていた。

「……それこっちのセリフなんだが……何してんだあんた」
「うるっさ、オウェ、『海との結婚』って逸話知りませんのあなた! 海と少女の結婚の話!」
「いや知ってるけど……、え? 何、何してんだよあんた」
「バカみたいに繰り返さないで! それより、リカルドは……」

 そこまで言って、フェリータはおかしなことに気が付いた。ゴンドラの上にいるのは青褪めたロレンツィオと、文官と、漕ぎ手のみ。
 リカルドはいない。

 そうしている間にも、船着き場にカーニバルの関係者たちが集まってきた。
 聖職者、役人、衛兵、魔術師たちに王侯貴族。大司教の姿もあった。顔が青かったり赤かったり真っ白だったりする彼らの中に、リカルドの姿もあった。

 彼もまた青ざめ、目を丸くして、口をポカンと開けてフェリータを見ていた。いつもの余裕を全く感じさせない無防備な顔だった。

 それを見たフェリータの体を、得体の知れない不安が駆け巡る。

「……なんで」

 濡れた体が震え始めた。無意識にしがみついたままだった男の腕が、緊張するようにこわばったが、フェリータは気づかない。

 そうこうするうちに、舟が着岸した。

「なんで、リカルドが岸に、おりますの。だって、」

 集まった面々に向けて口を開いても、誰も何も、答えない。

「だって、閉会式は、『海の総督』がやる、はず、でしょ?」

 沈黙が場に満ちる。祝祭の日の運河とは思えない静かな時間がしばし続いた。

「……変わったと言ってたじゃありませんか」

 気味の悪い静けさを、紙のような顔色のフランチェスカが破った。

「今回から、ぺルラ家とエルロマーニ家と、カヴァリエリ家で一年ごとに交代することに、変わったと。外国人がたくさんいる時期に、魔力消費が多い演技を、固定の期間、特定の魔術師が続けるのは敵に狙われやすいからって、パパそれはそれは怒りながら私たちに言ってたじゃありませんか……」

「わしも伝えたぞ」

 恐ろしいほど冷静に話し切ったフランチェスカに便乗して、同僚の宮廷付き魔術師も小さく主張する。 

 いつ?
 そのとき、自分はちゃんと起きていた?
 疲れて、眠れてなくて、なんかもう何言われても聞き流してた時ではなくて?

「……ロレンツィオ殿、もう一回お聞きしますけど」

 言って初めて、自分の腕がまだ相手のそれに巻き付いていたことを知った。

 もう、腕は解くべきだ。けれど夏とは思えない冷たい空気に、腕は死者のそれのように固まってしまった。

「あなた、なんでこの舟に乗ってらしたの……?」

 だから腕は、できればそっちから振り払ってほしい。それから頭をよぎる予想も今の状況もまるっと否定してほしい。 

 そんな縋るような気持ちで問い直してみたのに。

「……俺こそ聞きたいんだが」

 また問い返された。
 
「何してんだよあんた一体……」

 視界の端に映る、煙によく似た黒い靄。

 それは、カヴァリエリ家の魔術の名残。
 運河に現れ、飛び立つ前に消えた竜の、名残。

 凍りついた船着き場にとどめを刺したのは、誰とも知れない野次馬の話し声だった。

「……ぴ、ピンクの髪の、真珠のお姫様が」

「海にっ……ていうか」

「『海の総督』に、プロポーズした……!」

「奇跡の再現だー!!」

 それを合図に、うわーうわーきゃー素敵ーっと嵐のような歓声が波のように伝播していく。「いやだ、ロレンツィオ様ぁーーー!」という悲鳴も飲み込みながら。

 時は、地獄のような船着き場にも平等に流れる。

「い、いやぁーーー! ロレンツィオの妻が苺女なんて、あたくし絶対いやーーーー!!」

 最初に硬直から解き放たれ、わっと叫んで嘆いたのはオルテンシア。

「こ、こんな形で神聖な祭典を、わたしの大事なカーニバルを終わらせおって、教皇様になんて説明しろと!?」

 次いで真っ青な顔から真っ赤な顔に変わった大司教が、半球型の帽子を引きちぎりそうなほど握りしめて怒りをあらわにした。フランチェスカは「パパ……パパ……」とうわごとのように言いながらふらふらと観衆の方に進みかけて、隣にいた貴公子に止められている。

 他の関係者もそれぞれ頭を抱え、天を仰ぎ、怒りに震え始め、果ては現実逃避し始める中、リカルドは言葉を失ったまま、棒のように立ち尽くしている。

 ――当の宮廷付き魔術師二人は、腕を絡めてしゃがみこんで、ただただ黙って互いを見つめたままゴンドラの上から降りてすらいない。

「……救いようがねえバカだな、ほんとに……」

 男の、いまだかつてないほど弱々しい悪態に、答える女の声はなかった。


 海との結婚は、誰も邪魔できない神の意志である。
 教会はそれを尊び、ロディリアはけして教会をおろそかには扱わない。


 ――三日後、誰も望んでなかったのに誰にも止められない結婚式が、躍起になった大司教の尽力によって大聖堂で華々しく挙げられたのである。

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