病めるときも健やかなるときも、お前だけは絶対許さないからなマジで

あだち

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第二章 長い長い初夜

21 苦悩する魔術師

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「どうなさいましたの、どこか苦しいんですの!?」

 近寄れば、王女は息も荒く額に汗の玉を浮かべていた。背中が震え、両手は胸元の衣服を強く握りしめている。暗くてはっきりしないが、おそらく顔色も悪い。

「誰か、神父様! 王女様、ご無礼お許しを!!」

 尋常ではない王女の体を強引に横たえ、衣服の襟ぐりを掴んで一気に引き裂く。迷いなくあらわにした胸元を見、フェリータの全身に緊張が走った。

 鎖骨の下、隆起する胸の中央に痣のように浮かんでいるのは、壺の中から出てくる獣をかたどった紋様。

 人を呪うときに使う呪詛のしるしだった。それも、人を殺すときに用いるもの。

「オルテンシア様、しっかり!」

 それまでのひどい言われようも忘れて、フェリータはすぐに解呪にとりかかった。

 フェリータがやろうとしているのは、紋様の上に両手を重ねて魔力を流し込む方法だった。紋様を通して呪詛者が設定した魔術構造をほどき、魔力で押し流す。
 相手が潤沢な魔力で複雑な魔術を組んでいればその分解呪も困難になるが、宮廷付き魔術師に破れない呪いなど、この国にほとんど存在しない。

 袖の長いガウンを脱ぐ。両手を紋様の上に重ね、意識を集中させ。

「……ぅあっ」

 そこで、自分のレリカリオが壊れていることを、頭が割れるような感覚と共に思い出した。

 レリカリオがないと魔術は制御できない。赤子が力加減をしらないように魔力が溢れる。口の大きな水がめから細いグラスに注ごうとするように、あたりが大惨事になる。

 ずきずきと痛む頭が魔力そのものの少なさも訴えている。今自分が呪詛を解呪するのは、大きな水がめからほんのちょっとの水を何メートルも下に置かれたグラスに一滴も零さずに注ぐようなもの。

 助けがいる。宮廷付きの自分と同じくらい強い魔術師が。

 だが、今から王都の端に位置するカヴァリエリ邸に戻っている暇はない。ぺルラ家にもエルロマーニ家にも、王宮にいる夜勤の宮廷付きに知らせるのだって間に合わない。使い魔を出す余力なんてあるわけがない。

 なら自分がやるしかない。
 わかっていても身がすくんだ。失敗したら殺してしまう。フェリータが己の手の震えを静めようと歯を食いしばった、そのとき。

「……ぉ」

 オルテンシアが何かを言おうとしている。フェリータは「もう一度!」と口元に耳を寄せた。

「ロ……」

 ロレンツィオを、呼んで。

 フェリータはその言葉に耳を疑った。

「は?」

 ロレンツィオ? ロレンツィオ・カヴァリエリ?

 を、呼べ?

 フェリータは苦悶に歪む紫の目を見つめた。こくんと苦し気に頷きながら、眉間の深いしわはどちらかといえば『ぼさっとしてないでこのノロマ』とでも言いたげだった。
 フェリータは信じられなかった。

『駄目です、呼びに行っていたら間に合いません』
 
 そんなごく当たり前の言葉は、浮かんだそばからすぐに消えた。

 ――この状態で、当然のようにフェリータをあてにしない王女の思考回路に思いを馳せると、頭の奥がすぅっと冷えていった。

「……ご安心を。それには及びませんわ、オルテンシア様」

 なにせ、と続ける声に震えも迷いもない。
 紋様に重ね直した手も同様。

「このわたくしがいるのですもの」

 ――目にもの見せてやる。たった今バカにした頭苺ミルク姫が、父王の認めた王国最高峰の魔術師の一人だと、文字通りその身でわからせてやる。

 フェリータは目を閉じた。身の内の魔力をかき集める。
 頭痛がなんだと言うのか。レリカリオなどなくたってできる。

 呪詛の紋様に魔力を押し流す。術は強固にかかっていた。かけた相手も生半可な術師ではないのか。

 頭がみしみしと端から割れていくような感覚がする。けれどここで負けたら、一つの命が潰える。

 悔しい。さっき術比べなんてしなければ。
 けれどそんなことは今言っても仕方ない。
 頭が痛い。割れる。砕ける。吐き気がする。痛みが首まで降りてきたような気がする。――魔力が枯渇する。

 けれどまだ、――。

「……っ、あっ」

 術比べの終盤と同じ激痛が脳内を駆け巡った。崩れそうになる。
 小さな声と同時に息を吐きだしてから、呼吸が続けられなくなった。
 
 体が震える。紋様に手を掲げていたはずが、そこを支えに倒れ込むのを防いでるような状態になる。

 頭の奥で脳が沸騰しているかのようだった。全身の血が逆流し、オルテンシアに押しつけた手のひらが灼けるような感覚に陥り――。

 パンッと、手の下で固い何かが割れるような音が響き。

 そして急速に、フェリータを苦しめたすべてが晴れていった。
 
「……あ、や、」

 目を開けると、力なく見上げてくる紫の瞳と視線が合った。
 その目は疲労が色濃いが、苦しみや痛みからは程遠く。

「やったわ……」

 おそるおそるどかした手の下に紋様はない。白い胸元はわずかな血のしみと汗の粒だけを残し、ゆっくりと上下していた。


 ――フェリータが天井を仰いで『やったーーー!』と喜ぼうとしたそのとき、教会の扉が大きな音を立てて開いた。

「ここに魔術師フェリータ・ペじゃなかった、カヴァリエリ殿が向かったと情報が入った!! 責任者はいるか!?」

 騒がしい足音と、続いた男の怒声に、フェリータはびくっと肩を震わせて振り返った。
 憲兵の制服を着た男は、手持ちの明かりを掲げながらずんずんと近寄ってきて。

「ご本人がおられたとなれば話が早い! 我々が来たことに心当たりもありましょうな、大運河で起きた傷害事件の重要参考、にん、として……」

 近づくごとに、憲兵の声が揺らいでいく。

 フェリータは目の前にその男が来ても、突然降ってわいた突飛な話についていけなかった。

 だから何を言われても、人気のない路地裏の教会の、暗い通路のど真ん中で、胸を乱してあおむけに倒れ「はぁ……」と悩まし気な息を吐くオルテンシアの傍らで、呆然と座り込んでいるしかなかった。


 ***


「ロレンツィオおまえ、こんなとこにいていいのかよ」

 宴会場に使っている広間とは別の遊戯室でカードに興じていたロレンツィオは、あらたに部屋に入ってきた友人からの問いにすげなく「いいんだよ」と答えた。

「いいったってよぉ」

「ウルバーノは少し神経質すぎる。さっきから気にしなくていいことばっかいちいち言ってきやがって。……コール」

 自分でも言い過ぎたかと思うくらい冷たい声が出たのは、ウルバーノがよりにもよってリカルドを伴って入ってきたからだ。

 リカルドとフェリータが二人で庭に出たときのことまで煙たく言われたウルバーノは、案の定口をむっと曲げて他のテーブルに移っていった。
 おかげで当のリカルドが残され、ロレンツィオは参加するゲームを観戦されることになってしまった。

「……リカルドこそ、こっち来てていいのか」

 言ってからしまったと思ったが、手近な椅子をひき寄せたリカルドからは、「なんだい、この部屋は二十一歳未満立入禁止?」とあっけらかんとした問いが投げ返された。

「まさか。騎士崩れの穴倉なんざ好きに使えよご令息。なんなら主寝室の場所も教えとこうか」

「構造的にだいたいわかるから平気。フェリータが夜勤の日にでも忍んで行くね」

 冗談に本気か否かわからない言葉が返ってきたが、後半はふざけたようなウィンクがついていた。周囲がヒューっとわざとらしく冷やかす。

「ならだいぶ先だな。あの女しばらく仕事休みだからな」

 混ぜ込んだ嫌味に我ながら大人げなかったと反省しながら言って、ロレンツィオは卓の上に開かれたカードを一瞥した。「チェック」と続けた言葉に誰かが飛ばした「気弱かよ」とのヤジを、舌を出して一蹴する。

「へぇ、新婚休暇? あんなブラック職場にそんなのあるんだ」

「運河に飛び込むともらえるらしい。中高年しかいない職場だから、新婚の意味なんかもう忘れてんだろうな」

 部屋に男たちの笑いが起こった。

「……引き揚げた方にはもらえないけどな」

 喧騒に隠すように、ロレンツィオがぼそりと呟くと。

「夜勤は重点的に引き受けようか。フェリータはお嬢様向けシフトだからもともと少ないし」
 
 さらりと提案されて、ロレンツィオの目元がまた無自覚に翳った。

 そんなことまで把握してんのか、と口に出なかったことを、少し褒めてやりたい。

「……なぁリカルド」

「うん?」

「おまえ、どういうつもりなんだ」

 言葉を省いても、相手には伝わったらしい。
 聡明な緑の目が遠くを見た。それから瞬きの拍子でロレンツィオの方に視線を戻し、いつもの微笑みでささやいた。

「彼女の幸福のため。……ロレンツィオ、降りないの?」

 これまでで一番ひそめられた一言にロレンツィオが苦笑する。そのまま「オールイン」と手元のチップをすべて中央に押し出せば、リカルドが“知ーらない”と言うように目をそらすのもよそに、テーブル周りがおおっと盛り上がった。

 その喧騒が、突如開け放たれた扉の音で一掃された。

「ご主人様、よろしいですか」

 現れた執事の表情を見て、ロレンツィオも顔を険しくした。
 手札を捨てて立ち上がり「どうしたパオロ」と大股で歩み寄る。

「奥様のことで」

「フェリータが? 庭にいたんじゃないのか」

 首を横に振る執事の背を押して部屋の外に出るように促すと、後ろからリカルドがやはり眉をひそめて付いてきていた。追い払う間も惜しみ、ロレンツィオは廊下に出ながらさらに尋ねる。

「なら宴会場か? まさかヴィットリオ様を殴った、か……?」

 廊下に出た男はそこでぎょっとした。目の前に、執事と同様の顔色のヴァレンティノと、渋い顔の憲兵が立っていたのだ。

「フェリータ様が、先ほど聖アンブラ教会で逮捕されたらしい」

 ヴァレンティノの言葉にその場の空気が凍る。ロレンツィオとリカルドを含めた誰もが黙り、立ち尽くしていた。

 それでもどうにか口を開いたのは、今や彼女が何かをやらかせば一番に責を負うべき“夫”だった。

「……なんの用件で?」

 ――あのバカまさか、己の現状と運命を悲観して、手当たり次第に通行人を……?

 最悪の想像に指先が冷えていく。沈痛な面持ちで俯いた執事と苦し気に唇を引き結んだ憲兵の代わりに、ヴァレンティノ・チェステは自分の言うことが信じられないという顔で再び口を開いた。

「……お、オルテンシア様への婦女暴行未遂だそうだ」

 気絶しかけたロレンツィオの頭が、棒立ちのリカルドにしたたかにぶつかった。

 
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