病めるときも健やかなるときも、お前だけは絶対許さないからなマジで

あだち

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第五章 星の血統

60 栄光に執着するもの

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「……パパは、さぞかし悔しかったでしょうね」

 声は水音にもかき消されそうなほど弱々しかった。それでも聞き取れたらしいロレンツィオの身じろぎに合わせて、波紋がフェリータの方まで伝わった。
 
「十人委員会にあなたの祖父を突き出したばかりなのに、尋問されるのは自分と、娘のほうになる」

「……じいさんを侮辱したのは今も許してないが、それとこれとは別問題だ」

 フェリータは苦笑いした。

「寛容だこと。……まぁ、出られないことには尋問も何もありませんわね」

 本当に、自分が宮廷付きとして遜色ない力を持っていたら、ここから簡単に出られたのかもしれない。跳ね上げ扉はぴたりと閉まってずれる気配もない。

(……パパは?)

 父は、フェリータに仕込まれたからくりに気が付くのが遅れたと言ったらしい。
 それが本当なら、少なくとも父は本当に自分の力だけで今日まできたということか。そうであってほしかった。
 フランチェスカは? 彼女はフェリータよりずっと魔力で劣るが、頭痛に悩まされているとは聞いたことがない。
 
 祖父はフェリータにだけ、この生贄術の手法を仕込んだ。もしかしたら、姉妹どちらも、生まれ持った素質だけでは家格に合う成果を出せないと見限ったからかもしれない。

 婿を、早いうちから決めていたのは。有力な家からもらおうとしていたのは、フェリータが長生きしないことを見越していたからかもしれない。フェリータの次の代こそは優秀な子どもをと、祖父は考えていたのかもしれない。

 ヴァレンティノのことを責められる立場になかった。
 やっていたことは、チェステと何も変わらなかった。

「失望したでしょう。あんなに偉そうにしてた女が、つぎはぎの力とも知らずにあなたのことを罵ってたなんて」

「……フェリータ」

「わたくしには宮廷の、あの会議場にいる資格なんてなかった。あなただけがそのことを言い当てていたと、みんな思い知るのですわ」

「フェリータ!」

 呼ばれて、フェリータは黙った。けれど相手の顔は見られなかった。
 涙が出ないことが幸いだった。暗くても、水音でばれてしまうだろうから。

 分かり切った同情で慰められたくなかった。祖父のしたことだと許されるのはかえって追い打ちだった。
 弱くて哀れなものとして見られたくない。
 目の前の男には、特に。
 
 けれど聞こえてきたのは、どこか不服そうな、悔しそうな声だった。

「主人から離れたカヴァリエリ家に、バディーノ家が最も期待していたのは元主人の情報だった」

 何を言い始めたのだろうと、フェリータは眉を寄せ、顔を上げた。

 それはそうだろうけど。バディーノ家は、ぺルラ家とは微妙な仲だ。
 蹴落とす理由があるなら今だって――。

「漏らしたと思うか」

 ロレンツィオの言葉に、フェリータは気が付いた。

 言っていないのだ。主人の堕落を、多少の思い違いはあれどほとんど確信していて、長い歴史の積み重ねを踏みにじって主家と決別してからも、カヴァリエリ家はその理由を言わなかった。 

 水音がした。波が立って、男がフェリータのすぐ隣まで来て、しゃがみなおした。
 
「じいさんは口をつぐみ続けた。……ベルナードは人を殺してるかもしれない、とまで思っていたのに。言えばバディーノに恩返しができるのに。それが人の道に沿う判断だとわかってただろうに、それでも、黙っていた。それは正しい判断だったとは思わない」

 ロレンツィオの淡々とした話しぶりが、水の流れる音とともに、フェリータの心に穿たれた穴を少しずつ埋めていく。

「……正しい判断だったとは思わないが、でも祖父は、ぺルラ家の没落を目の当たりにしたくなかったんだろう。憎たらしいが、そのあと生まれてきた跡継ぎは、魔術師としては優秀だったしな。……あんのデブ、人間性は底辺だと思うけど」

 恨みがましく吐き捨てた余計な一言は、この際見逃すことにして、フェリータは言葉の続きを待った。

「自分の命を削ってでも、孫に苦難を敷いてでも、絶対に家の格を落としたくない。そんな無意味なプライドを持ち続けてるしょうもない一族だってこと、じいさんも、俺も、昨日今日知ったわけじゃないんだ。知りうる限りで最悪の貴族だってのは、俺にとって最初から変わらないあんたらへの所感だよ。……今さら、上に言ってどうなる。何が好転するわけでもない。宮廷付きは数が減って、ハードワークでただでさえガタガタの俺の私生活が目も当てられなくなって、そんで得られるものは誇りも自尊心も失った嫁だろ。いくら正義の騎士の末裔ったって、割に合わなすぎる」

「……ロレンツィオ」

「……幻滅できたら楽だった」

 できなかったのか。
 こんな真実を知っても、彼はまだフェリータを見損ないきれていないのか。
 
 フェリータは少し笑って、逆に憐れんだ。この男、本当に自分のことが好きすぎる。
 そこまで至ったら、ちょっと異常だ。人生を破綻させるタイプの執着だ。

 ――案外、フェリータを『自己評価が高すぎる』と言ったり、『とんだ魔性の女じゃねぇか』と揶揄したのは、自分への苦言だったのではないか。 

「問題は、命を縮めてるあんた自身がそれを知らないことだった。確信が持てたら、話して、自分で身の振り方を決めさせるつもりだった。罰を受けるにしても、自分の意思でそう決めさせたかった」

 そうか。フェリータはぼんやりと考えた。
 そういえば、彼はここ最近、なにか言いかけてやめていた。頭痛を心配していたのもこのせい。
 気がつくと、フェリータは口を開いていた。ぽつりと、ひとりごとのように言葉が漏れる。

「……わたくしが罰されたら、あなたの名前にも傷が付きますわね」

「それでも宮廷付きの立場は追われない。家名を傷つけられると息ができなくなるあんたらとは違うから、別に自ら辞める必要性も感じないし」

「……わたくしが一生涯、国をだまし続けると決意したらどうするつもりでしたの?」

「術者はどのみち長く生きられない。それすらも覚悟の上なら、俺も身辺整理を早めに済ませるだけだよ」

「……怖い人」

 フェリータは自分の予想が間違っていないと知ってくすくすと笑った。真剣に話していたのに急に笑われたロレンツィオがむっとしたのを感じたが、謝らなかった。 
 別に後追いなんてしてほしくないのに。そんなにフェリータの早死にが嫌なら、すべてを暴いて、地位を強制的に奪えばいいのに。

 それですべてを失って絶望する自分を見たくないから、結末をわかっていても好きにさせて殉じるのは、恋や愛というより崇拝だ。あがめれば自分も身を亡ぼすと教会が禁じる、悪魔崇拝だ。

(困るわ、わたくしそんなつもり全然なかったのに)

 そんなつもりで、この人の妻になったわけでも、好きになったわけでもなかったのに。 

「なに笑ってんだ」と不機嫌な声にもフェリータは気を良くして、男に寄りかかるように身をすり寄せた。
 そのまま、ロレンツィオの手枷に手を伸ばす。程なくして、開いた手枷がボチャンと音を立てて床に沈んだ。
 さほど難しい魔術ではない。やはりロレンツィオは、対リカルドでかなり魔力を消費してしまっているようだ。

「手間かける。……頭痛は?」

「良くてよ、筋肉は魔力になりませんもの。頭? 痛いに決まってるし、何ならレリカリオも奪われてますわ」

「なんだと?」

「生贄を使い、コッペリウスを悪用し、リカルドを誘拐しかけてまで成し遂げたかったチェステ家の目的のひとつは、正常なレリカリオを手に入れることだった。せっかく直ったばっかりだったのに」

 自由を取り戻したロレンツィオがぎゅっと強く肩を抱いてきた。自分のせいだと責めているのだろうか。

 できればフェリータの自業自得だと思っていてもらいたかったから、フェリータはいつもの調子で口を開いた。
 
「ねぇ、わたくしに話すつもりとか言いながら、先にヴァレンティノに打ち明けたのはどういう了見ですの? あの男の前でもずいぶん偉そうなこと言ってしまって、わたくし赤っ恥なのだけど」

「レオナルド殿の三倍信用していた。十倍、性質たちが悪かったようだが」

 わざとらしく詰ると、ロレンツィオはそれまでよりずっと苦々しい悔恨の色をにじませて返した。吐息がフェリータの額にかかった。

「あなたってわたくしのこと友達いないってときどき嗤うけど、自分はいるわりに質に恵まれてなくてダサいですわね」

「……あんたの大事なリカルドとどっちがやばかったか、箇条書き列挙で争うか?」

 フェリータはつんと顔を逸らしたが、男は抗議するように頭を顎で小突いてくる。

「痛いですわ、やめて。だいたいパパのことデブデブ言わないでくださる。お腹が大きいのは罪ではありません」

「デブは罪じゃないが自己管理ができてないやつに罵倒されるのは心底腹立つ」

「器の小さい人。わたくしが太りやすいのはパパ譲りよ、感謝なさい」

「は? ありがたくないが?」

「……憲兵の詰め所でヴィットリオ様に、太るのは胸と尻ばっかりって」

「殺せ」

 今までで一番暗い声に、フェリータはまた吹き出した。

「お望み通り、もうじき死ぬわよ」

 水はもう胸のあたりまで及んでいた。フェリータがロレンツィオに抱きついて、肩に頭を乗せると、ロレンツィオはそのままフェリータを抱えて立ち上がった。

 ざぱ、と少し水から体が脱したが、それ以上どうすることもできない。不思議と焦る気持ちもなく、じっと水が貯まるのを、フェリータは見つめた。

「……こんなに早く死んでしまうなら、もっとわたくしに優しくしておけば良かったと思うでしょ。初めて会った日の態度、地獄で悔いても遅いですわよ」

「そうだな、初回から気を使わずに叩きのめして、身の程を思い知らせておけばよかった」

 フェリータがもの言いたげに睨み上げると、ロレンツィオの目はじっと跳ね上げ扉に向けられていた。
 出るつもりなのだろうか。無理だと思うのだが。

「強がりばっかり。わたくし、あなたとお友達になりたかったのに。……今思うと、それで三人で過ごすようになっていたら、リカルドとわたくしの拗れた関係も早めに変わって、物事はみんな好転してたかもしれませんわね」

「それで真に仲良くなったお前らがオルテンシアを物ともせず結婚したらと思うと、それもそれで地獄なんだが……そもそも俺があんたと初めて話したのは、その時じゃない」

 何気なく続けられた言葉に、跳ね上げ扉を見ていたフェリータは見開いた目を男に向けた。

「……なんて?」

「初めて話したのは、一年前の春じゃない」

 フェリータが眉を寄せたのを一瞥して、ロレンツィオは呆れたようにため息をついた。「わかってたけどな」とぼやく様子に、フェリータはわけがわからなくて唇をとがらせた。
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