美少女仮面とその愉快な仲間たち(一般作)

ヒロイン小説研究所

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1 ごみ怪人は臭い ①

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1 ごみ怪人は臭い

①エスポワールが怪人のいるゴミ処理場へ行くと、職員が逃げ回っていた。

「みんなの夢守るため戦いましょう、美少女仮面エスポワール参上」
 ステッキを持ってポーズをとるエスポワールを見て、怪人はゴミ収集車が投げ入れる場に飛び込み、潜り込んでしまった。

「お待ちなさい、早く戦うのです、私にも都合と言うものがありますわ」

「おまえの都合など、俺の知ったことじゃない!」

 エスポワールは、ステッキを使ってゴミに放射したら、ゴミ処理場が火事になってしまうので、他の方法を考えた。ゴミ処理場の隣は山だった。そこに、簡易なゴキブリをネバネバで捕まえる要領の物を作って、ひとまず学校に帰った。

 学校の帰りに、いたずら3人組に会ってしまった。

「お姉ちゃん、学校帰りにそんなに急いでどこへ行くの? 僕たちは一度家に帰ったからいいけど、お姉ちゃん、寄り道はいけないよ」

「あのねぇ、高校生は小学生のおこちゃまと違うの、だから、後を着いてきちゃダメだからね、さよおうなら」

 3人組の姿が見えなくなるまで待って、ゴミ怪人ネバネバ作戦の成果を見に行った。

「まさかね、偶然にもかかるなんてことは・・・・・・いた!」

 ゴミ怪人は、鳥もちのようなネバネバから逃げられずに焦っていたのだ。ゴミを餌にゴミ怪人が引っかかったのだ。

「やったわ、怪人つかまえちゃった~~」

 白鳥希望は、十字架を持ってエスポワールに変身した。

「チェンジ、エスポワール!」

 マントが木々に引っかからないように進んで微笑みながら、
「怪人さん、こんな罠にかかるなんて、お馬鹿さん、ふっふふ~」

「おまえか、こんな変なことをしたのは、おかげでネバネバして動けん、どうにかしろ!」

 エスポワールは、ここで怪人を爆破させたら山火事を起こしてしまうので、取りあえずねばねばで自由が効かないはずだから、綱で引っ張りだして捕まえ、空き地でやっつけることにした。ちょうど、側に木のつるがあった。それを取り、輪投げの要領で怪人の上半身に投げ入れた。

「よし、成功ですわ、後は引くだけ、私は変身しているから力はありますのよ、よいしょ!!」

 その時、思わぬ出来事が起きた。怪人がエスポワールの投げたつるを逆に引っ張ったのだ。

「えっ? ぁあっ!」

 ベチャ~~~ゥ~~ゥ~~イヤ!

 エスポワールもネバネバに飛び込んで、その場から動けなくなってしまったのだ。しかも、バトンを手放してしまった。

「馬鹿は、どっちだ、自分の仕掛けた罠に自分で引っかかるとは!」

 エスポワールは未来からやってきて多少の攻撃魔法などを使えるが、ステッキがないと、何もできないのだ。

「ええええぇぇぇ~~、どうしよぅ~」

 エスポワールがもがけばもがくほど、体中にネバネバが付いて自由が効かなくなるのだ。

「美少女仮面エスポワール、そこで、何をしているの!」

 やってきたのは、いたずら3人組で、怪人とエスポワールが白いお餅みたいなものの中にいるのが不思議だった。

「えぇ~っと、みんなの夢守るため戦いましょう、美少女仮面エスポワール!」

 ネバネバの中にいても決め台詞で3人に挨拶したエスポワールは、困惑していた。

「これは、・・・・そう、作戦ですわ、この怪人の立場になってやっつけるための・・・」

「すごい!さすが、美少女仮面エスポワール、でも、どうやって?」

「・・・・・その・・・・・え・・・・・、ちょっと、手伝ってくださいませんか、そこのステッキを何とかして私の所に投げていただきたいのです」

 進は、枝とツルを使って釣り道具を作った、健一は釣りが好きなのでポイントに投げられるから、まず、ステッキを釣り上げた。それを、美少女仮面エスポワールに投げ入れた。ステッキを手に持ち、熱でネバネバを溶かして脱出した。

「美少女仮面エスポワール、良かったね」

 3人は、美少女仮面エスポワールに抱きついた。

「助かりましたわ、ありがとう、健一君、進君、太一君」

 本当は3人とも素直でいい子だったんだと感情に浸っていると、健一は頭がちょうど美少女仮面エスポワールの胸辺りで左右に振っている。二人は、美少女仮面エスポワールが意識してないうちに手がお尻をなでていた。

「は~い、そこまで! 怪人をやっつけますわ」

 今度は、一度ツルを木に引っかけてから怪人を輪投げで捕まえ、引っ張りだした。
 
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