美少女仮面とその愉快な仲間たち（一般作）

⑤

⑤魔人の出現したビルに向かった美少女仮面エスポワールは魔人を見つけ、対峙している。

「みんなの夢守るため戦いましょう、美少女仮面エスポワール参上」

「おまえが美少女仮面エスポワールか」

「あなたは？」

「デビル様の命令で魔界から人間界にやってきた魔人1号だ！」

「普通は、何々魔人ですわ、それを1号とは、さびしい名前です」

「うるさい、おまえはそもそもどうして人間を守る、地球環境を破壊し、人間同士争う、そんな人間に味方するのだ！」

「私、帰らせていただきますわ」

「何、魔人の俺と戦わないのか！」

「悪口ばかり言う者は、愚かです。そんな愚かな者と同じ時間を過ごすのも愚かですわ、未来では魔人も怪人も人間と共生、共存しております、例えば、だれかが自分と違う意見や考えを持っていても、『そう言う考え方もあるけど、こういう考え方もどうかな』とか、『こうすべきだ』と言われたら、『教えていただき、ありがとうごっざいます、検討します』と言って、争いごとはしないのが未来ですわ」

「未来は、人間と異種族が共存するというのか、馬鹿げている、強い者がかつんだ！」

「あなたは、デビルの言いなりでよろしいのですか、自分の生き方をすべきですわ」

「ヒロインと魔族は戦う運命なんだぞ！」

「それは、テレビの漫画の世界ですわ、私は魔人が戦わずして改心していただけるなら、それが一番です、出来事を周りのせいにするのでなく、自分らしく生きてください」

「俺を、魔人を見逃すと言うのか」

「私のペンダントに魔人反応がありましたが、あなたは魔人というだけで何もしていません、魔人だから悪いというのは違います、人間の中にも悪い人はおりましわ、だから、私、美少女仮面エスポワールは帰ります」

「待て！　デビル様に何て俺は言うんだ、戦え！」

「あなたの勇気と希望を信じます、ごきげんよう～」

　エスポワールは、マントで身を隠し、消えて行った。