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第57話 陛下の決断 ★デューク SIDE
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私と師匠は録画した水晶玉を大事に抱え、牢獄を後にした。次は陛下に報告へ向かう事になっているのだ。かなり気を揉まれているらしい。当たり前か。
「陛下、よろしいでしょうか?」
師匠が陛下の執務室の扉を叩き、声をかける。
「入れ」
「失礼致します」
「どうだった」
「第二王子殿下はクロでした。そして、裏に居たのは、第二王子殿下の取り巻きの1人で侯爵でした」
「あの刺客は?」
「家族を殺すと脅され、犯行を手伝ったようです」
「自ら話したのか?」
「はい。家族も処刑されると知り、家族だけは助けて欲しいと。全て話す、自分はどうなっても良いと……」
「哀れな男よのぉ。どちらにしろ、家族が危険な目に遭うなんて、思いもよらなかったのだろう」
「えぇ。他言すれば、家族は惨殺。第二王子は味方が多いから、言えば直ぐバレるぞと脅され、助けを乞う事も出来なかったと」
「酷いな……その侯爵はどんな人間だ?」
「噂の絶えない男でして……」
「他にも余罪があるのか?」
「はい。ですので、直ぐに捕えるのは……」
「3日だ。それ以内に証拠を集めて捕えよ。私の影を使って構わん」
「御意!」
「それで、カミルを狙った理由は?」
「いえ、狙いは婚約者のリオ殿でした。第二王子は近衛を奪われたと逆恨みしており、侯爵は目立つ功績が多いリオ殿が、ただ単に邪魔だったようです。どうやら、自分の娘を王妃にしたかったようで……」
「アランは都合良く使われた訳だな」
「はい……」
「はぁ、起こってしまった事はどうしようも無いか。カミルが立太子すれば落ち着くだろうが……リオ嬢は王太子妃としての能力を備えているとカミルが言っていたが、お前達から見てどうだ?率直な感想が欲しい」
「前向きで賢く、発想も素晴らしいです。自分の為に何かを望んだ事は、この世界の知識や経験ばかりで、物を強請られたのは、魔剣士が使う魔法を纏わせられる剣のみです。カミル殿下のため、魔導師達のために考えてくれているのが装置などを見ても分かります」
「そうじゃの。あの娘は好奇心の塊みたいな娘じゃな。賢いし、記憶力や集中力もカミル殿下に劣らず……もしかすると、殿下より能力は高いかも知れんのぉ」
「ほぉ……それにしても、それでは良い人過ぎやしないか?」
「そうですね。今回の第二王子の尻拭いでもそうでしたが、如何に犠牲を減らすか、カミル殿下の役に立つためにはどう立ち回るかなどを考えて行動なさる方です。非の打ち所がないと……」
「第一陣でも、己は死角になる場所から上級魔法を放っておったしのぉ。全てをカミル殿下の功績とし、己が目立たぬために、じゃ」
「そうか。王太子妃は彼女以外にはいないだろう。だがこれから敵は増える。彼女に耐えられるだろうか?」
「リオ殿であれば問題無いかと。既に覚悟は決まっておられるようです。カミル殿下の隣にいるために何をすべきかと、常日頃から考えているお方ですから」
「ワシが後ろ盾になろうかのぉ」
「「えっ?」」
「あの娘は面白い。正しくあるべきは正しく、策略を練って怪我人が出る事を悲しみながらも、己が全て治して見せると行動を起こせる。そして人を魅了する力がある。ワシも魅了された1人だからのぉ」
「なんと。爺さんにそこまで言わせるとは……」
陛下は何やら考え込んでしまった。まさか師匠がそこまで考えているとは思わなかったが、リオ殿を守るために何かしてあげたいと思うのは、私にも分かる。私も彼女に魅了されてるからな。
「良いだろう。爺さん……この国の『賢者』が、召喚された『大聖女』の後見人となる。今日中に書類を揃えて提出するように。明日までに処理しよう」
「よろしく頼むぞ。あの娘を国外に出す訳にもいかんからのぉ。何としてでも守り抜き、この国の王妃という強固な立場にするのが最善であろう。ワシが生きてるうちに、カミル殿下に王位を譲れよ?」
「爺さんは後100年は生きてるだろう?怪我しても自分で治して戦っていたではないか」
「おい、いつの話しじゃ……もう100年は暴れて無いじゃろ」
「ああ、頼むから大人しくしておいてくれ」
陛下の執務室に笑い声が上がる。第二王子の事は思う所があるだろうに、陛下は決断を下されたのだった。
「陛下、よろしいでしょうか?」
師匠が陛下の執務室の扉を叩き、声をかける。
「入れ」
「失礼致します」
「どうだった」
「第二王子殿下はクロでした。そして、裏に居たのは、第二王子殿下の取り巻きの1人で侯爵でした」
「あの刺客は?」
「家族を殺すと脅され、犯行を手伝ったようです」
「自ら話したのか?」
「はい。家族も処刑されると知り、家族だけは助けて欲しいと。全て話す、自分はどうなっても良いと……」
「哀れな男よのぉ。どちらにしろ、家族が危険な目に遭うなんて、思いもよらなかったのだろう」
「えぇ。他言すれば、家族は惨殺。第二王子は味方が多いから、言えば直ぐバレるぞと脅され、助けを乞う事も出来なかったと」
「酷いな……その侯爵はどんな人間だ?」
「噂の絶えない男でして……」
「他にも余罪があるのか?」
「はい。ですので、直ぐに捕えるのは……」
「3日だ。それ以内に証拠を集めて捕えよ。私の影を使って構わん」
「御意!」
「それで、カミルを狙った理由は?」
「いえ、狙いは婚約者のリオ殿でした。第二王子は近衛を奪われたと逆恨みしており、侯爵は目立つ功績が多いリオ殿が、ただ単に邪魔だったようです。どうやら、自分の娘を王妃にしたかったようで……」
「アランは都合良く使われた訳だな」
「はい……」
「はぁ、起こってしまった事はどうしようも無いか。カミルが立太子すれば落ち着くだろうが……リオ嬢は王太子妃としての能力を備えているとカミルが言っていたが、お前達から見てどうだ?率直な感想が欲しい」
「前向きで賢く、発想も素晴らしいです。自分の為に何かを望んだ事は、この世界の知識や経験ばかりで、物を強請られたのは、魔剣士が使う魔法を纏わせられる剣のみです。カミル殿下のため、魔導師達のために考えてくれているのが装置などを見ても分かります」
「そうじゃの。あの娘は好奇心の塊みたいな娘じゃな。賢いし、記憶力や集中力もカミル殿下に劣らず……もしかすると、殿下より能力は高いかも知れんのぉ」
「ほぉ……それにしても、それでは良い人過ぎやしないか?」
「そうですね。今回の第二王子の尻拭いでもそうでしたが、如何に犠牲を減らすか、カミル殿下の役に立つためにはどう立ち回るかなどを考えて行動なさる方です。非の打ち所がないと……」
「第一陣でも、己は死角になる場所から上級魔法を放っておったしのぉ。全てをカミル殿下の功績とし、己が目立たぬために、じゃ」
「そうか。王太子妃は彼女以外にはいないだろう。だがこれから敵は増える。彼女に耐えられるだろうか?」
「リオ殿であれば問題無いかと。既に覚悟は決まっておられるようです。カミル殿下の隣にいるために何をすべきかと、常日頃から考えているお方ですから」
「ワシが後ろ盾になろうかのぉ」
「「えっ?」」
「あの娘は面白い。正しくあるべきは正しく、策略を練って怪我人が出る事を悲しみながらも、己が全て治して見せると行動を起こせる。そして人を魅了する力がある。ワシも魅了された1人だからのぉ」
「なんと。爺さんにそこまで言わせるとは……」
陛下は何やら考え込んでしまった。まさか師匠がそこまで考えているとは思わなかったが、リオ殿を守るために何かしてあげたいと思うのは、私にも分かる。私も彼女に魅了されてるからな。
「良いだろう。爺さん……この国の『賢者』が、召喚された『大聖女』の後見人となる。今日中に書類を揃えて提出するように。明日までに処理しよう」
「よろしく頼むぞ。あの娘を国外に出す訳にもいかんからのぉ。何としてでも守り抜き、この国の王妃という強固な立場にするのが最善であろう。ワシが生きてるうちに、カミル殿下に王位を譲れよ?」
「爺さんは後100年は生きてるだろう?怪我しても自分で治して戦っていたではないか」
「おい、いつの話しじゃ……もう100年は暴れて無いじゃろ」
「ああ、頼むから大人しくしておいてくれ」
陛下の執務室に笑い声が上がる。第二王子の事は思う所があるだろうに、陛下は決断を下されたのだった。
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