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第60話 師匠のお願い ★カミル SIDE
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「あぁ、そうじゃった!ワシからのお願い、覚えておるかのぉ?」
珍しく、僕の執務室でまったりしていた師匠が、はっ!と今思い出したとばかりに話し始めた。
「婆さんと嬢ちゃんでお茶会させてやって欲しいのじゃ。最近、ワシとギルが楽しそうにしてるのが気に食わんと言っておってなぁ?」
「奥方様は人に会うのを嫌うでしょう?大丈夫なのですか?」
キースが心配そうに聞いている。僕らは皆んな、師匠の奥方とは面識があるから、彼女の事情も最低限は知っている。
「婆さんから言い出したのじゃ。そうで無かったら、ワシからお主に頼み事なぞせんじゃろ。ギルに頼めば済む話しだからのぉ」
「「「確かに……」」」
⭐︎⭐︎⭐︎
「それで、師匠の家に行って来て欲しいんだけど……」
「爺やの奥様が……私になんて会っても楽しく無いでしょう?私はただの魔法オタクでしか無いのよ?」
「ん?オタクって?」
「あ、そうね、知らないわよね。前の世界の言葉で、えっと、夢中になってる人って意味かしら?アイドルオタクとか、アニメオタクとか……」
「アイドル?アニメ?分からない言葉だらけだ……」
「あ!そうよね!えっと……こちらの世界であれば、乗馬オタクとか?うーん?マニアックな趣味を好きな人?マニアックって言うのはひとつの事に熱中する人と言うか、熱狂……執心する人の事かしら。そもそも、この世界でマニアックな事って何かしら?」
その物事を極めるくらい、夢中になっている人と言う事かな?それって一種の才能だと思うけどね?でも、リオの言い方だと、それは良くないと言っている様だったね?
「ふむふむ、何となくだけど分かったよ。そうであれば魔法オタクと言うリオの考えも分かるな……ねぇリオ、それは素晴らしい事じゃ無いのかい?」
「えぇ、そうね。私の世界では、オタク仲間と言って、同じ趣味を持つ者達と仲良くする時にも良い意味で使う事もあったわ。ただ、私の場合は魔法しか出来ないと言う意味で使ったのよ」
あぁ、なるほど?イメージ的には、デュークみたいな感じかな?魔法の事になると見境が無いと言うか、寝食を忘れて取り組んでいたりするよね。要は、夢中になれるのは魔法だけ。恋愛なんてからっきし駄目だもんね。
「何となく言いたい事は分かったけど、リオは魔法だけじゃ無いよ?まぁ、魔法だけでも凄いんだけどね?リオは僕には居なくてはならない存在だし、デュークも師匠もリオの事が大好きだと思う。まぁ、僕の愛には勝てないだろうけどね」
ふふんと胸を張って言って見せると、リオは笑ってくれた。自己評価が低過ぎるのは、こちらの基準が分からないのもあるからだろう。とても凄い事を成し遂げても、リオの中では当たり前って事が多そうなんだよね。
「そんなリオだからこそ、師匠の奥方が会いたがってるのだと思う。彼女は足が不自由なんだ……だから、普段なら人に会いたいなんて言い出さないのに、今回はリオを指名して会いたいと……だからね、出来るならリオに会って貰いたいと思ったんだ」
「そっか……そうね、なら私が会いに行くのが良いわね。人に会いたいと思わないなら、外にもあまり出ないのかしら?私で話し相手になるのであれば、是非お会いして、お話ししてみたいわ」
リオの納得するスイッチは、相変わらず人の役に立てるならって考える時なんだな……それにしても、自分は魔法しかない的な事を言ってたけど、何か思う所があるのだろうか?少し心配だけど、リオを信じて話してくれるまでは見守っていようと思う。
「師匠に空いてる日を確認してから、日時が決まったら連絡するね。もしかしたら、師匠が直接連絡しに来るかも知れないけど……それに、いつも練習場で会ってるんでしょう?直接の可能性が高いね……師匠は突拍子も無い事を言い出す事があるからなぁ。リオ、日時を直接伝えられたら、僕にも報告してね?何だか心配だ……」
「ふふっ。えぇ、分かったわ。ちゃんと報告するわね」
「あぁ。リオの事は信じてるから安心出来るよ。デュークもそうだと思うけど、これまでに振り回された回数が1番多い人が師匠なんだ……確かに父上にも振り回されるけど、そこまで無理難題は出されないからね……」
遠い目をしてしまう程、師匠の無理難題には毎回、骨が折れる。いつも大変だった記憶しか無い。
「そ、そうなのね……私はまだ振り回されて無いからかしら。爺やは優しい好々爺ってイメージだわ」
多分、リオは気がついて無いだけではと思うけど、まぁ楽しんでいるなら良いかな……取り敢えず、師匠の今後の行動は気を付けて見ておかなければと思うのだった。
珍しく、僕の執務室でまったりしていた師匠が、はっ!と今思い出したとばかりに話し始めた。
「婆さんと嬢ちゃんでお茶会させてやって欲しいのじゃ。最近、ワシとギルが楽しそうにしてるのが気に食わんと言っておってなぁ?」
「奥方様は人に会うのを嫌うでしょう?大丈夫なのですか?」
キースが心配そうに聞いている。僕らは皆んな、師匠の奥方とは面識があるから、彼女の事情も最低限は知っている。
「婆さんから言い出したのじゃ。そうで無かったら、ワシからお主に頼み事なぞせんじゃろ。ギルに頼めば済む話しだからのぉ」
「「「確かに……」」」
⭐︎⭐︎⭐︎
「それで、師匠の家に行って来て欲しいんだけど……」
「爺やの奥様が……私になんて会っても楽しく無いでしょう?私はただの魔法オタクでしか無いのよ?」
「ん?オタクって?」
「あ、そうね、知らないわよね。前の世界の言葉で、えっと、夢中になってる人って意味かしら?アイドルオタクとか、アニメオタクとか……」
「アイドル?アニメ?分からない言葉だらけだ……」
「あ!そうよね!えっと……こちらの世界であれば、乗馬オタクとか?うーん?マニアックな趣味を好きな人?マニアックって言うのはひとつの事に熱中する人と言うか、熱狂……執心する人の事かしら。そもそも、この世界でマニアックな事って何かしら?」
その物事を極めるくらい、夢中になっている人と言う事かな?それって一種の才能だと思うけどね?でも、リオの言い方だと、それは良くないと言っている様だったね?
「ふむふむ、何となくだけど分かったよ。そうであれば魔法オタクと言うリオの考えも分かるな……ねぇリオ、それは素晴らしい事じゃ無いのかい?」
「えぇ、そうね。私の世界では、オタク仲間と言って、同じ趣味を持つ者達と仲良くする時にも良い意味で使う事もあったわ。ただ、私の場合は魔法しか出来ないと言う意味で使ったのよ」
あぁ、なるほど?イメージ的には、デュークみたいな感じかな?魔法の事になると見境が無いと言うか、寝食を忘れて取り組んでいたりするよね。要は、夢中になれるのは魔法だけ。恋愛なんてからっきし駄目だもんね。
「何となく言いたい事は分かったけど、リオは魔法だけじゃ無いよ?まぁ、魔法だけでも凄いんだけどね?リオは僕には居なくてはならない存在だし、デュークも師匠もリオの事が大好きだと思う。まぁ、僕の愛には勝てないだろうけどね」
ふふんと胸を張って言って見せると、リオは笑ってくれた。自己評価が低過ぎるのは、こちらの基準が分からないのもあるからだろう。とても凄い事を成し遂げても、リオの中では当たり前って事が多そうなんだよね。
「そんなリオだからこそ、師匠の奥方が会いたがってるのだと思う。彼女は足が不自由なんだ……だから、普段なら人に会いたいなんて言い出さないのに、今回はリオを指名して会いたいと……だからね、出来るならリオに会って貰いたいと思ったんだ」
「そっか……そうね、なら私が会いに行くのが良いわね。人に会いたいと思わないなら、外にもあまり出ないのかしら?私で話し相手になるのであれば、是非お会いして、お話ししてみたいわ」
リオの納得するスイッチは、相変わらず人の役に立てるならって考える時なんだな……それにしても、自分は魔法しかない的な事を言ってたけど、何か思う所があるのだろうか?少し心配だけど、リオを信じて話してくれるまでは見守っていようと思う。
「師匠に空いてる日を確認してから、日時が決まったら連絡するね。もしかしたら、師匠が直接連絡しに来るかも知れないけど……それに、いつも練習場で会ってるんでしょう?直接の可能性が高いね……師匠は突拍子も無い事を言い出す事があるからなぁ。リオ、日時を直接伝えられたら、僕にも報告してね?何だか心配だ……」
「ふふっ。えぇ、分かったわ。ちゃんと報告するわね」
「あぁ。リオの事は信じてるから安心出来るよ。デュークもそうだと思うけど、これまでに振り回された回数が1番多い人が師匠なんだ……確かに父上にも振り回されるけど、そこまで無理難題は出されないからね……」
遠い目をしてしまう程、師匠の無理難題には毎回、骨が折れる。いつも大変だった記憶しか無い。
「そ、そうなのね……私はまだ振り回されて無いからかしら。爺やは優しい好々爺ってイメージだわ」
多分、リオは気がついて無いだけではと思うけど、まぁ楽しんでいるなら良いかな……取り敢えず、師匠の今後の行動は気を付けて見ておかなければと思うのだった。
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