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第130話 女神の本音 ★リオ SIDE
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何となく、女神様が心配になった私は、カミルと待ち合わせをして精霊界へ行く事にした。教会で祈れば会えるのだろうけど、なんとなく精霊界に行かなければならない気がしたのだ。
「こういう時の、女の人の勘は当たったりするんだってね~。何も無いに越した事は無いけど、女神様が心配だね~」
「ソラは人間らしい言葉を使うようになったわね?」
「ふふ~ん。日々聞き耳を立てて勉強してるよ~」
「もう、ソラったら……聞き耳を立てるって、盗み聞きじゃないの。情報収集でもしてるの?」
私の膝の上にいても、上の空だったりするのよね。何か考えているのかと思っていたら、聞き耳を立てていたなんてね。
「リオは本当に……何気に鋭い時があるよね~。オイラでも本気で驚く事があるよ~」
「そう?明日からソラも私の使い魔としてお披露目する事になるのだから、堂々としていてね?」
「それ~、オイラは一緒にいるだけで良いんだよね~?」
「えぇ、それで良いわ。後は私とカミルで対応するからね。精霊が喋れる事も、王国の人は知らないらしいのよね。急に喋り出したりしたら吃驚しちゃうだろうからね」
「そうなんだ~?オイラ達はどんな生き物だと思われているんだろうね~?」
私もソラに出会うまでは喋れるとか喋れないっていう以前に、精霊の存在すら知らなかったからね?
「王国の人間には未知の生物でしょうね。何千年も生きてる個体がいるとは思って無いでしょうし?信仰していたとしても、私やカミルみたいに会った事が無ければ、信じられないって人もいるでしょうしね」
「リオは現実主義者だと思うんだけど、精霊とか女神様とか会えたから信じられた感じ~?」
「そうね?信じたいとは思うけど、私の育った国は無宗教の人が多くてね。私自身もそこまで信仰心は無かったわ。ただ、郷に入っては郷に従えって言うじゃない?この国の信仰が女神信仰だと聞いてから、女神様を信仰しようとは思っていたわよ?最初の頃は女神様に会った記憶すら忘れさせられていたのだから」
「なるほどね~。最初は思い出せない様にされてたって言ってたよね~」
「えぇ、女神様側のルールらしいわ」
その後もソラと他愛ない話しをしていると、パタパタという足音と共にノックの音が聞こえた。
「リオ、お待たせ!ごめんね、遅くなっちゃって」
「大丈夫よ、カミル。お仕事お疲れ様」
「ふふっ、ただいまリオ。今日は婆やも連れて行くって聞いたよ」
「えぇ。何かしらあった時に、婆やの知識が必要になる事もありそうだからね」
寂しがり屋の精霊王の為に、婆やも一緒に連れて行ってあげようと思ったのが本音なんだけどね。
「精霊界で祈って、女神様にコンタクトを取るんだよね?」
「そうよ。何となくなんだけど、精霊王もいた方が良いと思うのよね」
「そうなんだね。じゃあ、取り敢えず向かおうか」
「じゃあ、バーちゃん連れて来るね~。ジーさんは王宮かな~?」
「あぁ、今日は仕事が忙しくて見送りには来られないって言ってたよ」
「りょ~か~い」
ポンッ!とソラが消えてすぐに現れた。
「あら、早かったわね?」
「バーちゃんお腹痛いって~」
「え?直ぐに行きたいわ。ソラ!」
「ホイッ!っと~」
ソラが婆やの部屋に転移してくれた。婆やは少し青い顔をしている。
「婆や!大丈夫?お腹が痛いと聞いたわ。ヒールはかけて貰ったの?エクストラヒールを私がかけるわね?」
「リオちゃん、悪いわねぇ……良く分からないけど、痛くて苦しいの」
「ソラ、治らなかったら精霊界へ連れて行った方が良いのか、王宮へ連れて行くべきなのかをカミルと相談して来てくれる?」
「了解~」
「あらあら。ソラちゃんまで一緒に来てくれたのね。嬉しいわぁ」
「婆や、ソラも私も婆やの事が大好きよ。それだけは忘れないでね」
「えぇ、えぇ。とっても嬉しいわぁ。それだけでも婆が生まれて来た甲斐があったというものよぉ」
「ふふっ、相変わらず婆やは大袈裟ね」
私はエクストラヒールを念入りにかけ、更に疲れてる可能性もあるからと『疲労回復』の魔法もかけておいた。
「どう?婆や。少しは痛みが落ち着きそうかしら?」
「う、うーん。少しだけ?良くなったかしら?」
全く良くなってないわね……私の『エクストラヒール』で治せないなんて、異常よね?前にもこんな事が……
「あぁっ!婆や、デュークに会ったのはいつ?最後に会ったのは?」
「え?一昨日の、……あら?」
『ソラ、爺やを連れて来て!』
『おっけ~!ホイッ!』
ポンっ!と爺やが目の前に現れた。
「爺や!婆やに記憶混濁が見られるわ。ちょっと祈りたいから、婆やから2m離れて見ていて?おかしかったら直ぐに教えてね。ソラ、カミルに報告してくれる?デュークには内緒にしておいてね」
爺やは目を丸くしたのも束の間、直ぐに真剣な表情で婆やを観察し始めた。爺やの最愛でもあるけど、私の家族でもあるのよ。必ず助けるわ。
「りょ~か~い」
ポンっ!と消えたソラを見送った後、深呼吸して婆やの少し手前に膝をつく。
「婆や、深呼吸して落ち着いてね」
「えぇ。婆はリオちゃんを信じているから、緊張もしていないわよぉ」
「ふふっ。大丈夫よ婆や。私は絶対に婆やを傷つけるような事はしないわ」
私はいつもの様に祈りのポーズを取って再度深呼吸した。爺やに一度視線を移し頷き、祈り始める。白く輝く光が婆やを包んだ時、『黒いモヤ』が婆やから噴き出した。
「婆さん!」
「爺や!まだ近づいては駄目よ!私が祈り終えて、モヤを完全に消滅させるまでは我慢して」
婆やは爺やに向かって大丈夫だと、薄く微笑んだ。爺やは眉間に皺を寄せていたが、グッと耐えてくれた。私は再度祈り始める。
「『黒いモヤ』が完全に消滅しましたね……」
護衛についていてくれたリューがしっかりと確認してくれた。婆やは苦しかったはずなのに、爺やを心配させないために声を上げるのを我慢していたのだろう、額に汗が滲み出ていた。婆やは本当にとても強くて美しい女性よね。爺やが婆やを抱きしめ、寝室のベッドへ運んでから戻って来た。
「嬢ちゃん、ありがとう!本当に何度も婆さんを救ってくれてありがとう。ワシは婆さんがいなければ生きて行けはしないのじゃ」
「爺や。私も、爺やと婆やの2人ともいてくれなきゃ困るわ。私の結婚式には、新婦の父として一緒に歩いてくれるんでしょう?婆やには、一緒に素敵なドレスを選んで貰わなきゃ。私のセンスでは心配だわ」
「あぁ、あぁ、勿論じゃ。必ず嬢ちゃんの……リオの花嫁姿を婆さんと見届けるから、リオもあまり無理はせんでおくれ?カミルが目を白黒させて走り回っておるぞ?ホッホッホ」
今にも泣き出してしまいそうな笑顔で戯けて見せる爺やは、婆やが無事だと分かって安心したんだと思う。そして、私の名前を初めて呼んでくれた。家族と認められたみたいで、とっても嬉しいわ。
「えぇ、善処するわ?ふふっ」
敢えて軽くウィンクして扉側へ向かう。
「爺やは婆やから離れないで一緒にいてくれるわよね?デュークは……この際、『魔封じ』を私が付けに行こうかしら?言わなくてもデュークは気付いてしまいそうなのよね」
「そうだのぉ。副団長のリュカを側に置いておけば大丈夫だろうとは思うが……」
「次に浄化してみるのは明日よね?」
デュークは自ら実験台になると言っているらしく、爺やが大丈夫だと思う範囲での検証が行われる事になったのだ。
「そうじゃ。データを取りたいから、『魔封じ』は使いたく無いのぉ……」
「そうなのね。リュー、お願いして良いかしら?」
「はい、お任せください。リュカ様とは仲良くさせていただいておりますので上手く言っておきます」
「まぁ、いつの間に?周りと馴染んでる様で良かったわ。副団長にもよろしく言っておいてね」
「かしこまりました」
デュークの方はこれで安心ね。婆やにも爺やがついてるし、屋敷の中であれば困る事も無いだろうしね。女神様に会いに行くだけなのに、色々起こるわねぇ……
「さて、ソラ。精霊界にそろそろ行こうか」
「カミルは~?」
「置いてったら怒るかしら?」
「怒らないとは思うけど、拗ねるとは思うよ~」
「そうよね……んー、どうしようかしらね?」
「バーちゃんが心配~?」
「それもあるんだけど、急いだ方が良さそうなのよね」
「それも『勘』だったりする~?」
「ふふっ、そうね。何となく、よ」
「シルビーに、仕事が終わったらおいでって伝えておこうかー?」
「えぇ、お願いするわ。精霊王のプレッシャーなだけって気もするけど、念には念をよね」
⭐︎⭐︎⭐︎
久々の精霊界。婆やを連れて来れなくて残念だけど、次回はゆっくりと連れて来ましょ。今回は急ぎだからね。
「リオ、王様のねぐらに向かう~?」
「そうね。一応話しを通しておかなきゃよね?」
「大丈夫だと思うけど、そうしよ~」
ソラと一緒に、フワフワと浮きながらのお散歩はのんびりしていて落ち着くわね。私も猫になっておいたら良かったわね。
「リオ~、シルビーがもう少しでカミルも来れるって言ってるよ~」
「カミルも普通に女神様に会わせて良いのかしら?前回は皆んながいる前で祈ったら来てくれたけど……一応、先に女神様に会って、聞いた方が良いのかしらね?」
「そうだね~?王様なら喜んで会いそうだけど、女神様は分からないね~」
そうよねとひとつ頷き、色々考えながら精霊王のねぐらに着いた。
「王様、こんにちは。お久しぶりですね。事情は分かってくれてるのかしら?」
「久しぶりだな、リオ、坊や。見ていたから事情は分かってるが、説明してくれても良いじゃないか……」
「少し急いだ方が良いのかなって。婆やを連れて来てあげられなくてごめんなさいね?」
「あぁ、我はその気持ちが嬉しかったぞ。だから今回は良しとしようか。女神の事だったな?」
「えぇ。ここで祈っても良いかしら?王様は女神とコンタクトは取っているの?」
「あー、いや……リオが祈ってやってくれないか?」
「え?えぇ、分かったわ。それじゃ、祈るわね?」
私はいつも通り膝をつき、祈りのポーズで女神様に呼び掛ける。会ってお話しを聞きたいんですけど?
「リオ……やっと会いに来てくれたのね……」
目の前にはシュンとした女神様が佇んでいる。
「何故、寂しそうなの?」
「寂しいわよ!リオが全然会いに来てくれないんだもの!精霊界にだって、顔を出して待ってたのにぃ~」
「そんなに私に会いたかったの?ちょっと、私も忙しかったのよ……」
「知ってるわよ、見てたもの。あまりに放置するなら、私も拗ねるわよ?」
「いや、拗ねないで?そうそう、カミルも呼んで大丈夫かしら?女神様が会いたく無いとか思ってたら、コテツさんの家で待ってて貰うけど」
「あぁ、コテツの生まれ変わりの子ね。あの子にもちょっと迷惑掛けちゃったわよね……」
カミルにも迷惑を掛けてる?私を押し付けたからかしら?よく分からないけど、連れて来て良さそうね。
「ソラ、シルビーに伝言しておいてくれる?」
「もう伝えたよ~。直ぐ来るって~」
ソラが言い終わると同時に、ポンっ!とカミルとシルビーが現れた。精霊王がここまで転移する事を許したみたいね?本来は直接精霊王の寝ぐらには飛べないらしいからね。
「リオ、お待たせ。女神様、精霊王様、お久しゅうございます」
カミルがペコリと頭を下げた。
「カミルよ、我にはそんなに畏まらなくて良いからな」
「ありがとうございます」
「カミル、ごめんなさいね?本来貴方はこの世界を救う『鍵』としてリオを導く役割だったのよ。それが私の誤算でね?思ってたよりリオが行動的で、大人しくして無いと言うか?勢い良く片付けて行くから……カミルを振り回す事になってるのよね」
「えぇ――!それって私の所為なの?」
「そんな事無いんだけどね?私のシナリオより的確に進んでいるし、進捗具合も全然早いし……ただその分、カミルが走り回っていて大変ねーって思って見ていただけよ?」
爺やも言ってたけど、カミルはそんなに走り回ってるの?私のサポートなんて補佐官や側近に……まだ居ないんだったわね。こう言う時に困るのね。
「えぇ……カミル、ごめんね?」
「ふふっ、良いんだよリオ。僕はリオが気兼ねなく、思い切り好きに動ける様にサポートするのが生き甲斐になりつつあるからね」
「王太子なのにな……」
「王様、それは言っちゃ駄目だよ~」
「カミルにはリオが全てだから、立場は関係無いんだよ~」
「ふふっ、シルビーは良く分かってるね。そう。僕にはリオが全てだから、もっと我が儘を言ってくれても良いんだよ?まだまだ甘えて欲しいなぁ」
甘えてるつもりが無かったから、余計に申し訳ないわね……ただ単に、振り回してただけって事だもんね。
「そ、それは置いといて、女神様の調子が悪いとかじゃ無いのね?帝国と隣接した町の魔物は『予言』してくれなかったでしょう?」
「あー、それは……2匹の精霊が優秀だからよ。今回の事は2匹とも気づいていたし、情報も既に揃えてたからね?神って存在は、助ける必要が無い時には手を出さないわよ?」
「そうなのね。それなら良かったわ。女神様に何かあったのかと心配していたのよ?」
「まぁ!嬉しいわー!私、初めて人間に心配されたわよね?ねぇ、精霊王!」
「あははは!そうだな、女神。良かったな」
「でも、王様はリオにプレッシャー送ってたよね~?」
「うっ、バレていたのか?」
「あぁ、あれはやっぱりプレッシャーだったのね?もう。普通にソラに会いに来てって伝えてくれたら良いじゃない。その方法は脅迫みたいで良くないわよ?」
「わ、分かった……その、我もリオや坊やに早く会いたくてな?脅迫は良くないから、今度からは坊やに言伝を頼もうな」
精霊王は少しシュンとして、申し訳無さそうにしている。本当に反省してくれるから、強く怒れないのよね。精霊王も元は普通の精霊だからか、素直なのでしょうね。
「ふふっ、そうしてくれたら嬉しいわ。ここに来るのは懐かしい感じがして好きだし、カミルと2人でのんびり出来るからね。私のお披露目が終わったら、次は婆やも連れて来るわね」
「おぉ!待っておるぞ?我々からそちらに行くのは難しいからな……」
精霊は寂しがり屋なのかしらね?大きな九尾の狐がシュンとしている姿は可愛くて仕方ない。来るしか無いわよね。
「えぇ、分かっているわ。その時には女神様も呼べば良いかしらね?皆んなでのんびりお話しでもしましょう?」
「えぇ!呼んでちょうだい。絶対よ?よろしくね!」
他に何か聞くべき事はあったかしら?カミルに視線を向けると、困った顔をしていた。恐らく、2人に聞いたら口をつぐむ魔法で話せなくなる内容ばかりだもんね。
「あー、そうね……デュークと婆やを浄化したんだけど、2人は大丈夫かしら?」
「あぁ、話せない内容を避けてくれてるのね。ありがたいわ。私もまだ消滅したく無いからね?ふふっ」
「笑い事じゃ無いと思うけど……」
「リオが想像してるより遥かに長く生きてるからね。永遠に生きるって辛い事もあるのよ。でも、リオ達と出会えて楽しみが増えたから頑張れるわ。そうそう、あの2人は大丈夫よ。心配なら後1回、浄化を30秒ぐらいしておけば、操られ難くなるわよ」
「えっ!本当に?今日は戻って、2人を浄化するわね。私の大事な人達なの。ありがとう!あ、帝国のテオ達も浄化しといた方が良いかしら?」
「前回、リオが範囲を浄化した時に、随分祓われたから、帝国は問題無いと思うわよ?大事な仲間だけはお守りで浄化してあげたら?」
「そうね、そうするわ。女神様、ありがとう。絶対に次回呼ぶから、今日はこれで帰るわね」
「仕方ないな。もうすぐお披露目もあるしな。我らはその場には行けないが、ちゃんと見ておるから頑張るのだぞ?」
「ふふっ、頑張るのは準備してくれる人達よ。私は座ってるだけだから大丈夫」
「普通はそれが大変なんだけどね~」
「まぁ、リオだからね~」
「クックッ、そうだな。リオなら大丈夫だな。晴れ舞台を楽しみにしておるぞ」
カミル達と王宮に帰り、婆やとデュークに浄化スキルを使用した。爺やには女神様との会話を全て話し、浄化する許可もちゃんと取ったわ。これで仲間を疑う必要が無くなって良かった。どんな理由があろうとも、仲間を傷つけたくは無いもんね。
「こういう時の、女の人の勘は当たったりするんだってね~。何も無いに越した事は無いけど、女神様が心配だね~」
「ソラは人間らしい言葉を使うようになったわね?」
「ふふ~ん。日々聞き耳を立てて勉強してるよ~」
「もう、ソラったら……聞き耳を立てるって、盗み聞きじゃないの。情報収集でもしてるの?」
私の膝の上にいても、上の空だったりするのよね。何か考えているのかと思っていたら、聞き耳を立てていたなんてね。
「リオは本当に……何気に鋭い時があるよね~。オイラでも本気で驚く事があるよ~」
「そう?明日からソラも私の使い魔としてお披露目する事になるのだから、堂々としていてね?」
「それ~、オイラは一緒にいるだけで良いんだよね~?」
「えぇ、それで良いわ。後は私とカミルで対応するからね。精霊が喋れる事も、王国の人は知らないらしいのよね。急に喋り出したりしたら吃驚しちゃうだろうからね」
「そうなんだ~?オイラ達はどんな生き物だと思われているんだろうね~?」
私もソラに出会うまでは喋れるとか喋れないっていう以前に、精霊の存在すら知らなかったからね?
「王国の人間には未知の生物でしょうね。何千年も生きてる個体がいるとは思って無いでしょうし?信仰していたとしても、私やカミルみたいに会った事が無ければ、信じられないって人もいるでしょうしね」
「リオは現実主義者だと思うんだけど、精霊とか女神様とか会えたから信じられた感じ~?」
「そうね?信じたいとは思うけど、私の育った国は無宗教の人が多くてね。私自身もそこまで信仰心は無かったわ。ただ、郷に入っては郷に従えって言うじゃない?この国の信仰が女神信仰だと聞いてから、女神様を信仰しようとは思っていたわよ?最初の頃は女神様に会った記憶すら忘れさせられていたのだから」
「なるほどね~。最初は思い出せない様にされてたって言ってたよね~」
「えぇ、女神様側のルールらしいわ」
その後もソラと他愛ない話しをしていると、パタパタという足音と共にノックの音が聞こえた。
「リオ、お待たせ!ごめんね、遅くなっちゃって」
「大丈夫よ、カミル。お仕事お疲れ様」
「ふふっ、ただいまリオ。今日は婆やも連れて行くって聞いたよ」
「えぇ。何かしらあった時に、婆やの知識が必要になる事もありそうだからね」
寂しがり屋の精霊王の為に、婆やも一緒に連れて行ってあげようと思ったのが本音なんだけどね。
「精霊界で祈って、女神様にコンタクトを取るんだよね?」
「そうよ。何となくなんだけど、精霊王もいた方が良いと思うのよね」
「そうなんだね。じゃあ、取り敢えず向かおうか」
「じゃあ、バーちゃん連れて来るね~。ジーさんは王宮かな~?」
「あぁ、今日は仕事が忙しくて見送りには来られないって言ってたよ」
「りょ~か~い」
ポンッ!とソラが消えてすぐに現れた。
「あら、早かったわね?」
「バーちゃんお腹痛いって~」
「え?直ぐに行きたいわ。ソラ!」
「ホイッ!っと~」
ソラが婆やの部屋に転移してくれた。婆やは少し青い顔をしている。
「婆や!大丈夫?お腹が痛いと聞いたわ。ヒールはかけて貰ったの?エクストラヒールを私がかけるわね?」
「リオちゃん、悪いわねぇ……良く分からないけど、痛くて苦しいの」
「ソラ、治らなかったら精霊界へ連れて行った方が良いのか、王宮へ連れて行くべきなのかをカミルと相談して来てくれる?」
「了解~」
「あらあら。ソラちゃんまで一緒に来てくれたのね。嬉しいわぁ」
「婆や、ソラも私も婆やの事が大好きよ。それだけは忘れないでね」
「えぇ、えぇ。とっても嬉しいわぁ。それだけでも婆が生まれて来た甲斐があったというものよぉ」
「ふふっ、相変わらず婆やは大袈裟ね」
私はエクストラヒールを念入りにかけ、更に疲れてる可能性もあるからと『疲労回復』の魔法もかけておいた。
「どう?婆や。少しは痛みが落ち着きそうかしら?」
「う、うーん。少しだけ?良くなったかしら?」
全く良くなってないわね……私の『エクストラヒール』で治せないなんて、異常よね?前にもこんな事が……
「あぁっ!婆や、デュークに会ったのはいつ?最後に会ったのは?」
「え?一昨日の、……あら?」
『ソラ、爺やを連れて来て!』
『おっけ~!ホイッ!』
ポンっ!と爺やが目の前に現れた。
「爺や!婆やに記憶混濁が見られるわ。ちょっと祈りたいから、婆やから2m離れて見ていて?おかしかったら直ぐに教えてね。ソラ、カミルに報告してくれる?デュークには内緒にしておいてね」
爺やは目を丸くしたのも束の間、直ぐに真剣な表情で婆やを観察し始めた。爺やの最愛でもあるけど、私の家族でもあるのよ。必ず助けるわ。
「りょ~か~い」
ポンっ!と消えたソラを見送った後、深呼吸して婆やの少し手前に膝をつく。
「婆や、深呼吸して落ち着いてね」
「えぇ。婆はリオちゃんを信じているから、緊張もしていないわよぉ」
「ふふっ。大丈夫よ婆や。私は絶対に婆やを傷つけるような事はしないわ」
私はいつもの様に祈りのポーズを取って再度深呼吸した。爺やに一度視線を移し頷き、祈り始める。白く輝く光が婆やを包んだ時、『黒いモヤ』が婆やから噴き出した。
「婆さん!」
「爺や!まだ近づいては駄目よ!私が祈り終えて、モヤを完全に消滅させるまでは我慢して」
婆やは爺やに向かって大丈夫だと、薄く微笑んだ。爺やは眉間に皺を寄せていたが、グッと耐えてくれた。私は再度祈り始める。
「『黒いモヤ』が完全に消滅しましたね……」
護衛についていてくれたリューがしっかりと確認してくれた。婆やは苦しかったはずなのに、爺やを心配させないために声を上げるのを我慢していたのだろう、額に汗が滲み出ていた。婆やは本当にとても強くて美しい女性よね。爺やが婆やを抱きしめ、寝室のベッドへ運んでから戻って来た。
「嬢ちゃん、ありがとう!本当に何度も婆さんを救ってくれてありがとう。ワシは婆さんがいなければ生きて行けはしないのじゃ」
「爺や。私も、爺やと婆やの2人ともいてくれなきゃ困るわ。私の結婚式には、新婦の父として一緒に歩いてくれるんでしょう?婆やには、一緒に素敵なドレスを選んで貰わなきゃ。私のセンスでは心配だわ」
「あぁ、あぁ、勿論じゃ。必ず嬢ちゃんの……リオの花嫁姿を婆さんと見届けるから、リオもあまり無理はせんでおくれ?カミルが目を白黒させて走り回っておるぞ?ホッホッホ」
今にも泣き出してしまいそうな笑顔で戯けて見せる爺やは、婆やが無事だと分かって安心したんだと思う。そして、私の名前を初めて呼んでくれた。家族と認められたみたいで、とっても嬉しいわ。
「えぇ、善処するわ?ふふっ」
敢えて軽くウィンクして扉側へ向かう。
「爺やは婆やから離れないで一緒にいてくれるわよね?デュークは……この際、『魔封じ』を私が付けに行こうかしら?言わなくてもデュークは気付いてしまいそうなのよね」
「そうだのぉ。副団長のリュカを側に置いておけば大丈夫だろうとは思うが……」
「次に浄化してみるのは明日よね?」
デュークは自ら実験台になると言っているらしく、爺やが大丈夫だと思う範囲での検証が行われる事になったのだ。
「そうじゃ。データを取りたいから、『魔封じ』は使いたく無いのぉ……」
「そうなのね。リュー、お願いして良いかしら?」
「はい、お任せください。リュカ様とは仲良くさせていただいておりますので上手く言っておきます」
「まぁ、いつの間に?周りと馴染んでる様で良かったわ。副団長にもよろしく言っておいてね」
「かしこまりました」
デュークの方はこれで安心ね。婆やにも爺やがついてるし、屋敷の中であれば困る事も無いだろうしね。女神様に会いに行くだけなのに、色々起こるわねぇ……
「さて、ソラ。精霊界にそろそろ行こうか」
「カミルは~?」
「置いてったら怒るかしら?」
「怒らないとは思うけど、拗ねるとは思うよ~」
「そうよね……んー、どうしようかしらね?」
「バーちゃんが心配~?」
「それもあるんだけど、急いだ方が良さそうなのよね」
「それも『勘』だったりする~?」
「ふふっ、そうね。何となく、よ」
「シルビーに、仕事が終わったらおいでって伝えておこうかー?」
「えぇ、お願いするわ。精霊王のプレッシャーなだけって気もするけど、念には念をよね」
⭐︎⭐︎⭐︎
久々の精霊界。婆やを連れて来れなくて残念だけど、次回はゆっくりと連れて来ましょ。今回は急ぎだからね。
「リオ、王様のねぐらに向かう~?」
「そうね。一応話しを通しておかなきゃよね?」
「大丈夫だと思うけど、そうしよ~」
ソラと一緒に、フワフワと浮きながらのお散歩はのんびりしていて落ち着くわね。私も猫になっておいたら良かったわね。
「リオ~、シルビーがもう少しでカミルも来れるって言ってるよ~」
「カミルも普通に女神様に会わせて良いのかしら?前回は皆んながいる前で祈ったら来てくれたけど……一応、先に女神様に会って、聞いた方が良いのかしらね?」
「そうだね~?王様なら喜んで会いそうだけど、女神様は分からないね~」
そうよねとひとつ頷き、色々考えながら精霊王のねぐらに着いた。
「王様、こんにちは。お久しぶりですね。事情は分かってくれてるのかしら?」
「久しぶりだな、リオ、坊や。見ていたから事情は分かってるが、説明してくれても良いじゃないか……」
「少し急いだ方が良いのかなって。婆やを連れて来てあげられなくてごめんなさいね?」
「あぁ、我はその気持ちが嬉しかったぞ。だから今回は良しとしようか。女神の事だったな?」
「えぇ。ここで祈っても良いかしら?王様は女神とコンタクトは取っているの?」
「あー、いや……リオが祈ってやってくれないか?」
「え?えぇ、分かったわ。それじゃ、祈るわね?」
私はいつも通り膝をつき、祈りのポーズで女神様に呼び掛ける。会ってお話しを聞きたいんですけど?
「リオ……やっと会いに来てくれたのね……」
目の前にはシュンとした女神様が佇んでいる。
「何故、寂しそうなの?」
「寂しいわよ!リオが全然会いに来てくれないんだもの!精霊界にだって、顔を出して待ってたのにぃ~」
「そんなに私に会いたかったの?ちょっと、私も忙しかったのよ……」
「知ってるわよ、見てたもの。あまりに放置するなら、私も拗ねるわよ?」
「いや、拗ねないで?そうそう、カミルも呼んで大丈夫かしら?女神様が会いたく無いとか思ってたら、コテツさんの家で待ってて貰うけど」
「あぁ、コテツの生まれ変わりの子ね。あの子にもちょっと迷惑掛けちゃったわよね……」
カミルにも迷惑を掛けてる?私を押し付けたからかしら?よく分からないけど、連れて来て良さそうね。
「ソラ、シルビーに伝言しておいてくれる?」
「もう伝えたよ~。直ぐ来るって~」
ソラが言い終わると同時に、ポンっ!とカミルとシルビーが現れた。精霊王がここまで転移する事を許したみたいね?本来は直接精霊王の寝ぐらには飛べないらしいからね。
「リオ、お待たせ。女神様、精霊王様、お久しゅうございます」
カミルがペコリと頭を下げた。
「カミルよ、我にはそんなに畏まらなくて良いからな」
「ありがとうございます」
「カミル、ごめんなさいね?本来貴方はこの世界を救う『鍵』としてリオを導く役割だったのよ。それが私の誤算でね?思ってたよりリオが行動的で、大人しくして無いと言うか?勢い良く片付けて行くから……カミルを振り回す事になってるのよね」
「えぇ――!それって私の所為なの?」
「そんな事無いんだけどね?私のシナリオより的確に進んでいるし、進捗具合も全然早いし……ただその分、カミルが走り回っていて大変ねーって思って見ていただけよ?」
爺やも言ってたけど、カミルはそんなに走り回ってるの?私のサポートなんて補佐官や側近に……まだ居ないんだったわね。こう言う時に困るのね。
「えぇ……カミル、ごめんね?」
「ふふっ、良いんだよリオ。僕はリオが気兼ねなく、思い切り好きに動ける様にサポートするのが生き甲斐になりつつあるからね」
「王太子なのにな……」
「王様、それは言っちゃ駄目だよ~」
「カミルにはリオが全てだから、立場は関係無いんだよ~」
「ふふっ、シルビーは良く分かってるね。そう。僕にはリオが全てだから、もっと我が儘を言ってくれても良いんだよ?まだまだ甘えて欲しいなぁ」
甘えてるつもりが無かったから、余計に申し訳ないわね……ただ単に、振り回してただけって事だもんね。
「そ、それは置いといて、女神様の調子が悪いとかじゃ無いのね?帝国と隣接した町の魔物は『予言』してくれなかったでしょう?」
「あー、それは……2匹の精霊が優秀だからよ。今回の事は2匹とも気づいていたし、情報も既に揃えてたからね?神って存在は、助ける必要が無い時には手を出さないわよ?」
「そうなのね。それなら良かったわ。女神様に何かあったのかと心配していたのよ?」
「まぁ!嬉しいわー!私、初めて人間に心配されたわよね?ねぇ、精霊王!」
「あははは!そうだな、女神。良かったな」
「でも、王様はリオにプレッシャー送ってたよね~?」
「うっ、バレていたのか?」
「あぁ、あれはやっぱりプレッシャーだったのね?もう。普通にソラに会いに来てって伝えてくれたら良いじゃない。その方法は脅迫みたいで良くないわよ?」
「わ、分かった……その、我もリオや坊やに早く会いたくてな?脅迫は良くないから、今度からは坊やに言伝を頼もうな」
精霊王は少しシュンとして、申し訳無さそうにしている。本当に反省してくれるから、強く怒れないのよね。精霊王も元は普通の精霊だからか、素直なのでしょうね。
「ふふっ、そうしてくれたら嬉しいわ。ここに来るのは懐かしい感じがして好きだし、カミルと2人でのんびり出来るからね。私のお披露目が終わったら、次は婆やも連れて来るわね」
「おぉ!待っておるぞ?我々からそちらに行くのは難しいからな……」
精霊は寂しがり屋なのかしらね?大きな九尾の狐がシュンとしている姿は可愛くて仕方ない。来るしか無いわよね。
「えぇ、分かっているわ。その時には女神様も呼べば良いかしらね?皆んなでのんびりお話しでもしましょう?」
「えぇ!呼んでちょうだい。絶対よ?よろしくね!」
他に何か聞くべき事はあったかしら?カミルに視線を向けると、困った顔をしていた。恐らく、2人に聞いたら口をつぐむ魔法で話せなくなる内容ばかりだもんね。
「あー、そうね……デュークと婆やを浄化したんだけど、2人は大丈夫かしら?」
「あぁ、話せない内容を避けてくれてるのね。ありがたいわ。私もまだ消滅したく無いからね?ふふっ」
「笑い事じゃ無いと思うけど……」
「リオが想像してるより遥かに長く生きてるからね。永遠に生きるって辛い事もあるのよ。でも、リオ達と出会えて楽しみが増えたから頑張れるわ。そうそう、あの2人は大丈夫よ。心配なら後1回、浄化を30秒ぐらいしておけば、操られ難くなるわよ」
「えっ!本当に?今日は戻って、2人を浄化するわね。私の大事な人達なの。ありがとう!あ、帝国のテオ達も浄化しといた方が良いかしら?」
「前回、リオが範囲を浄化した時に、随分祓われたから、帝国は問題無いと思うわよ?大事な仲間だけはお守りで浄化してあげたら?」
「そうね、そうするわ。女神様、ありがとう。絶対に次回呼ぶから、今日はこれで帰るわね」
「仕方ないな。もうすぐお披露目もあるしな。我らはその場には行けないが、ちゃんと見ておるから頑張るのだぞ?」
「ふふっ、頑張るのは準備してくれる人達よ。私は座ってるだけだから大丈夫」
「普通はそれが大変なんだけどね~」
「まぁ、リオだからね~」
「クックッ、そうだな。リオなら大丈夫だな。晴れ舞台を楽しみにしておるぞ」
カミル達と王宮に帰り、婆やとデュークに浄化スキルを使用した。爺やには女神様との会話を全て話し、浄化する許可もちゃんと取ったわ。これで仲間を疑う必要が無くなって良かった。どんな理由があろうとも、仲間を傷つけたくは無いもんね。
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