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エピローグ 何度でも二人で
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「せ、せ、先輩っ……!
う、美しすぎて目が眩みますっ……!」
「大袈裟よマイラ。
今日は式に参列してくれてありがとう」
「いえ!とんでもないです!
こちらこそ、お呼びいただき感謝です!」
今日はとうとうワルターとわたしの結婚式当日だ。
魔法省の後輩、マイラ=ハリソンが
ウェディングドレスに身を包んだわたしを
絶賛してくれた。
「スミスさんにはもう会った?」
「いえ、まだなんです。新郎側の控え室に
居るらしいんですけど。でも、参列者の席は
必ず彼の隣をゲットします!」
「ふふ、相変わらず逞しいわね。
その意気で頑張って!」
「はい!」
マイラは只今、意中の人のスミスさんに
猛アプローチ中だ。
ワルターの話では戸惑いながらも脈は有りそうだ、
との事だったからこのまま二人を見守っていきたいと思う。
いつか二人の幸せな姿が見れるといいな。
マイラとそんな会話をしている時に、
ステフがわたしの所に来た。
「シリス………綺麗だわ」
「ステフ……」
「さすがは私がデザインしたドレスだわ」
「そうでしょうね!
綺麗なのはドレスだと思った!」
このウェディングドレスはステフが
デザインしたもので、
ステフは実家の事業の一つ
ドレスメーカーのデザイナーとしても活躍
しているのだ。
「あはは!冗談よ。
本当に綺麗よ、どこから見ても幸せな花嫁ね。
色々あったんだもの、うんと幸せになりなさい」
「ありがとう、ステフ……本当にありがとう」
そうやってステフと両手を取り合っていると、
ふいに声をかけられた。
「あら、そういう姿を見ると、子爵家の親類に
名を連ねてもいいと少しだけ思えるわね」
相変わらずわたしの事が嫌いだと隠しもしない
ワルターの兄、フレディ様の奥方のブライス子爵夫人エステル様だ。
「エステル様、今日は参列いただきありがとうございます。お体の方はもう大丈夫なのですか?」
エステル様は出産後体調を崩されていたらしい。
「貴女に心配していただかなくても結構ですわ。
親戚になっても仲良くするつもりはありませんの」
エステル様は平民のわたしを嫌っておられる。
「ちょっと貴女ねぇ……」
そのエステル様のもの言いに
ステフが何か言おうとしたその時、あの美しい声が聞こえた。
「本日はおめでとうございます。
シリス……なんて美しいの……!本当に素敵だわ」
魔法省法務局長にしてマーメイド、
シュザンヌ=ベイリー公爵令嬢が祝福の言葉を述べに来てくださった。
え?マーメイドは職業ではない?
「ありがとうございますシュザンヌ様。
参列いただけるなんて嬉しいです」
「友人の晴れの日ですもの、何を差し置いても
伺うわ」
シュザンヌ様の姿を見て、エステル様は仰天した。
「ベ、ベイリー公爵令嬢っ!?」
まさか我が国の筆頭公爵家の令嬢が
わたしを友人と呼ぶものだからかなり
驚かれた様子だ。
それもそのはず、
シュザンヌ様はその高貴な血筋というだけでなく
淑女の鑑として社交界では憧れの的なのだ。
エステル様の裏返った声に
シュザンヌ様は不思議そうにわたしに尋ねられた。
「シリス、この方は?」
「あ、こちらは…「義弟の妻になる花嫁に親戚付き合いはしないと、わざわざ結婚式の日に言いに来る
お方ですわ」
わたしがエステル様を紹介しようとするのを
遮って、ステフがつらつらと言い放った。
「なっ……!」
それを聞き、エステル様が顔を赤くする。
「まあ……」
シュザンヌ様は口を押さえて小さく感嘆の声を上げられる。
「それでしたら私ともご縁はありませんものね、
お名前を伺う必要はありませんわね」
シュザンヌ様がそう言うと、
ステフが大きく頷いた。
「ええ、そうなのです」
「まっ……!」
そしてすぐに二人はエステル様に背を向けて
わたし達と談笑を始められた。
存在を完全無視されたエステル様は
真っ赤な顔をされてブリブリと怒られながら
部屋から出て行った。
まぁかわいそうとは、思わなくてもいいわよね?
ワルターは次男坊だから家を出た時点で
ブライス家とはあまり関わる事は無いらしい。
ジョージおじさまが生きていらしたら
また違ったのだろうけど、フレディ様の代に移られ、あのエステル様がいるブライス家は
もうかつてのブライス家ではないと、ワルターは言っていた。
もうアーチーも居ないしね。
フレディ様とは手紙のやり取りはしようとは思っているけれど。
「お式の時間となりました」
教会の方が開式時間がきた事を告げる。
わたしが会場の入り口まで行くと、
扉の前でアーチーが立っていた。
「アーチー」
「っシリス様っ……!なんてお美しい……先代の
旦那様もさぞ天国で喜んでおられる事でしょう」
「ありがとう……」
父も、父親代わりにわたしを慈しんでくれた
ジョージおじさまも既にこの世にはいない。
わたしのたっての願いで、
ブライス家の家令だったアーチーに
バージンロードを共に歩いて貰う事となった。
「今日、ボリスは?」
「ボリス坊ちゃんは既に参列席におられます。
不貞腐れながらもお二人の事を祝福されて
いるようです」
「そう。相変わらず畑でしごいでるの?」
「はい、それはもう。
開墾作業ですからな、かなり過酷では
あるとは思いますが泣きながらも頑張って
おられます」
「ふふ、ボリスもムッキムキになりそうね」
そして会場の扉が開かれる。
祭壇の前には……
なんか悔しい気もするけど
結局ずっと、ずーっと好きで想い続けた彼がいた。
ワルター=ブライス
なんか悔しいけど、
やっぱり本当に彼が好きだ。大好きだ。
変なカッコつけでも
ヘタレでも
ストーカーでも
どうしようもなく好きなのだ。
アーチーと一歩一歩をゆっくり歩く。
参列席にはモーガン公爵とスミスさん、
そして上司のデビス氏と同じ部署の仲間たち。
キモールも参列してくれてる。
ん?キモールの隣にいる女性は誰かしら?
ステフにシュザンヌ様にマイラ、
わたしの大切な友人たちもいる。
フレディ様とボリスの姿も見つけた。
みんながわたし達を祝福してくれている。
それが本当に嬉しかった。
ワルターが一心にわたしを見つめている。
一歩一歩、彼に近づいて行く。
ワルターの目にはすでに薄らと涙が浮かんでいた。
ワルター、早すぎ。
やがてわたしはアーチーの手から
ワルターの手へと渡される。
「ワルター様、今度シリス様を泣かせたら
承知しませんぞ」
「もちろん、泣かせない、絶対に」
「この頃はワルターの方がよく泣くわよね」
「そうだね、幸せだ」
そうして二人揃って司祭様の方へと向き直る。
司祭様のお言葉を聞き、二人で誓いの言葉を立て、
そして皆の前で永遠の愛を誓う。
口付けを交わした時は
わたしもさすがに涙が浮かんできた。
本当に、
本当に色々あったけどわたし達の道は
一つに繋がっていた。
途中で躓きもした
遠回りもした
でも結局は二人、手を携えて繋がっていた道を
歩いて行く。
これからもきっと色々とあるだろう。
でもあなたと二人、
二人で一緒に乗り越えてゆきたいと
心からそう思った。
「これからはもう常に一緒なんだから、
ストーカー行為は卒業になるわね」
「え?これからも見守りは続けるよ?」
「ん?いつ?」
「いつでも。仕事中とかこっそり」
「なんで?」
「心配だから」
「…………」
ま、いいけどね。
でもほどほどにしてね。
若干
半目になってるわたしに、
ワルターはもう一度、キスをした。
終わり
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後までお読みいただきありがとうございました。
これにて完結です。
婚約破棄劇場のモブと婚約者のその後、
やり直す事になったらどうなるんだろうと
思い、書き始めたお話でした。
婚約破棄モノの王子よりも
イケメンのモブ。
でも身分が低いがためにヒロインには
選ばれなかったモブ。
そんなモブがいつのまにかストーカーに
なっていたという……。
でもストーキング対象者に愛される
ストーカーもいてもいいかも?と思いながら書いていました。
沢山の感想をいただき、本当にありがとうございました。
認証ナシでお願いしますとの事でしたので
認証はしませんでしたが、
作者のメンタルを心配して下さった方もおられました。
でもその方にはメンタルが強いと
言っていただき嬉しかったです。
物語一つでも様々な捉え方、
考え方があるのだなぁと勉強になりました。
本当に様々なご意見、ありがとうございました。
ストーカーの感想、面白かったです。
踊りの名称は知らなかったので検索して
画像を見て思わず吹き出しました。
その踊りをしているワルターを
想像しちゃいましたよ☆
いつか二人でパドゥドゥ……
結婚式の夜なんか出来そうですよね!(笑)
最後になりますが、
沢山の物語が溢れる中でこの物語を
お読みくださりありがとうございました。
これからも、皆さまに読んでやってもいいかな?
と思っていただけるようなお話が
書けるように頑張りたいです。
作者より皆さまに心より感謝を込めて……
本当にありがとうございました。
キムラましゅろう
う、美しすぎて目が眩みますっ……!」
「大袈裟よマイラ。
今日は式に参列してくれてありがとう」
「いえ!とんでもないです!
こちらこそ、お呼びいただき感謝です!」
今日はとうとうワルターとわたしの結婚式当日だ。
魔法省の後輩、マイラ=ハリソンが
ウェディングドレスに身を包んだわたしを
絶賛してくれた。
「スミスさんにはもう会った?」
「いえ、まだなんです。新郎側の控え室に
居るらしいんですけど。でも、参列者の席は
必ず彼の隣をゲットします!」
「ふふ、相変わらず逞しいわね。
その意気で頑張って!」
「はい!」
マイラは只今、意中の人のスミスさんに
猛アプローチ中だ。
ワルターの話では戸惑いながらも脈は有りそうだ、
との事だったからこのまま二人を見守っていきたいと思う。
いつか二人の幸せな姿が見れるといいな。
マイラとそんな会話をしている時に、
ステフがわたしの所に来た。
「シリス………綺麗だわ」
「ステフ……」
「さすがは私がデザインしたドレスだわ」
「そうでしょうね!
綺麗なのはドレスだと思った!」
このウェディングドレスはステフが
デザインしたもので、
ステフは実家の事業の一つ
ドレスメーカーのデザイナーとしても活躍
しているのだ。
「あはは!冗談よ。
本当に綺麗よ、どこから見ても幸せな花嫁ね。
色々あったんだもの、うんと幸せになりなさい」
「ありがとう、ステフ……本当にありがとう」
そうやってステフと両手を取り合っていると、
ふいに声をかけられた。
「あら、そういう姿を見ると、子爵家の親類に
名を連ねてもいいと少しだけ思えるわね」
相変わらずわたしの事が嫌いだと隠しもしない
ワルターの兄、フレディ様の奥方のブライス子爵夫人エステル様だ。
「エステル様、今日は参列いただきありがとうございます。お体の方はもう大丈夫なのですか?」
エステル様は出産後体調を崩されていたらしい。
「貴女に心配していただかなくても結構ですわ。
親戚になっても仲良くするつもりはありませんの」
エステル様は平民のわたしを嫌っておられる。
「ちょっと貴女ねぇ……」
そのエステル様のもの言いに
ステフが何か言おうとしたその時、あの美しい声が聞こえた。
「本日はおめでとうございます。
シリス……なんて美しいの……!本当に素敵だわ」
魔法省法務局長にしてマーメイド、
シュザンヌ=ベイリー公爵令嬢が祝福の言葉を述べに来てくださった。
え?マーメイドは職業ではない?
「ありがとうございますシュザンヌ様。
参列いただけるなんて嬉しいです」
「友人の晴れの日ですもの、何を差し置いても
伺うわ」
シュザンヌ様の姿を見て、エステル様は仰天した。
「ベ、ベイリー公爵令嬢っ!?」
まさか我が国の筆頭公爵家の令嬢が
わたしを友人と呼ぶものだからかなり
驚かれた様子だ。
それもそのはず、
シュザンヌ様はその高貴な血筋というだけでなく
淑女の鑑として社交界では憧れの的なのだ。
エステル様の裏返った声に
シュザンヌ様は不思議そうにわたしに尋ねられた。
「シリス、この方は?」
「あ、こちらは…「義弟の妻になる花嫁に親戚付き合いはしないと、わざわざ結婚式の日に言いに来る
お方ですわ」
わたしがエステル様を紹介しようとするのを
遮って、ステフがつらつらと言い放った。
「なっ……!」
それを聞き、エステル様が顔を赤くする。
「まあ……」
シュザンヌ様は口を押さえて小さく感嘆の声を上げられる。
「それでしたら私ともご縁はありませんものね、
お名前を伺う必要はありませんわね」
シュザンヌ様がそう言うと、
ステフが大きく頷いた。
「ええ、そうなのです」
「まっ……!」
そしてすぐに二人はエステル様に背を向けて
わたし達と談笑を始められた。
存在を完全無視されたエステル様は
真っ赤な顔をされてブリブリと怒られながら
部屋から出て行った。
まぁかわいそうとは、思わなくてもいいわよね?
ワルターは次男坊だから家を出た時点で
ブライス家とはあまり関わる事は無いらしい。
ジョージおじさまが生きていらしたら
また違ったのだろうけど、フレディ様の代に移られ、あのエステル様がいるブライス家は
もうかつてのブライス家ではないと、ワルターは言っていた。
もうアーチーも居ないしね。
フレディ様とは手紙のやり取りはしようとは思っているけれど。
「お式の時間となりました」
教会の方が開式時間がきた事を告げる。
わたしが会場の入り口まで行くと、
扉の前でアーチーが立っていた。
「アーチー」
「っシリス様っ……!なんてお美しい……先代の
旦那様もさぞ天国で喜んでおられる事でしょう」
「ありがとう……」
父も、父親代わりにわたしを慈しんでくれた
ジョージおじさまも既にこの世にはいない。
わたしのたっての願いで、
ブライス家の家令だったアーチーに
バージンロードを共に歩いて貰う事となった。
「今日、ボリスは?」
「ボリス坊ちゃんは既に参列席におられます。
不貞腐れながらもお二人の事を祝福されて
いるようです」
「そう。相変わらず畑でしごいでるの?」
「はい、それはもう。
開墾作業ですからな、かなり過酷では
あるとは思いますが泣きながらも頑張って
おられます」
「ふふ、ボリスもムッキムキになりそうね」
そして会場の扉が開かれる。
祭壇の前には……
なんか悔しい気もするけど
結局ずっと、ずーっと好きで想い続けた彼がいた。
ワルター=ブライス
なんか悔しいけど、
やっぱり本当に彼が好きだ。大好きだ。
変なカッコつけでも
ヘタレでも
ストーカーでも
どうしようもなく好きなのだ。
アーチーと一歩一歩をゆっくり歩く。
参列席にはモーガン公爵とスミスさん、
そして上司のデビス氏と同じ部署の仲間たち。
キモールも参列してくれてる。
ん?キモールの隣にいる女性は誰かしら?
ステフにシュザンヌ様にマイラ、
わたしの大切な友人たちもいる。
フレディ様とボリスの姿も見つけた。
みんながわたし達を祝福してくれている。
それが本当に嬉しかった。
ワルターが一心にわたしを見つめている。
一歩一歩、彼に近づいて行く。
ワルターの目にはすでに薄らと涙が浮かんでいた。
ワルター、早すぎ。
やがてわたしはアーチーの手から
ワルターの手へと渡される。
「ワルター様、今度シリス様を泣かせたら
承知しませんぞ」
「もちろん、泣かせない、絶対に」
「この頃はワルターの方がよく泣くわよね」
「そうだね、幸せだ」
そうして二人揃って司祭様の方へと向き直る。
司祭様のお言葉を聞き、二人で誓いの言葉を立て、
そして皆の前で永遠の愛を誓う。
口付けを交わした時は
わたしもさすがに涙が浮かんできた。
本当に、
本当に色々あったけどわたし達の道は
一つに繋がっていた。
途中で躓きもした
遠回りもした
でも結局は二人、手を携えて繋がっていた道を
歩いて行く。
これからもきっと色々とあるだろう。
でもあなたと二人、
二人で一緒に乗り越えてゆきたいと
心からそう思った。
「これからはもう常に一緒なんだから、
ストーカー行為は卒業になるわね」
「え?これからも見守りは続けるよ?」
「ん?いつ?」
「いつでも。仕事中とかこっそり」
「なんで?」
「心配だから」
「…………」
ま、いいけどね。
でもほどほどにしてね。
若干
半目になってるわたしに、
ワルターはもう一度、キスをした。
終わり
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最後までお読みいただきありがとうございました。
これにて完結です。
婚約破棄劇場のモブと婚約者のその後、
やり直す事になったらどうなるんだろうと
思い、書き始めたお話でした。
婚約破棄モノの王子よりも
イケメンのモブ。
でも身分が低いがためにヒロインには
選ばれなかったモブ。
そんなモブがいつのまにかストーカーに
なっていたという……。
でもストーキング対象者に愛される
ストーカーもいてもいいかも?と思いながら書いていました。
沢山の感想をいただき、本当にありがとうございました。
認証ナシでお願いしますとの事でしたので
認証はしませんでしたが、
作者のメンタルを心配して下さった方もおられました。
でもその方にはメンタルが強いと
言っていただき嬉しかったです。
物語一つでも様々な捉え方、
考え方があるのだなぁと勉強になりました。
本当に様々なご意見、ありがとうございました。
ストーカーの感想、面白かったです。
踊りの名称は知らなかったので検索して
画像を見て思わず吹き出しました。
その踊りをしているワルターを
想像しちゃいましたよ☆
いつか二人でパドゥドゥ……
結婚式の夜なんか出来そうですよね!(笑)
最後になりますが、
沢山の物語が溢れる中でこの物語を
お読みくださりありがとうございました。
これからも、皆さまに読んでやってもいいかな?
と思っていただけるようなお話が
書けるように頑張りたいです。
作者より皆さまに心より感謝を込めて……
本当にありがとうございました。
キムラましゅろう
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