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銀河会議
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その会議には銀河系内のほとんどの知的生物、いわゆる宇宙人の代表が集まっていた。
議題は銀河の辺境惑星地球についてである。その惑星に原始的な知的生物がいるのは確認済みだった。ここに居並ぶ種族は、すべて恒星間を自由に行き来できるだけの科学技術を発達させた種族ばかりであり、自分たちの星の衛星である月を辛うじて往復できた程度の人類など原始人と同じだった。
「かの星の原住民の文明レベルは、まだ未熟であり、その発展を見守るということで以前の会議で概ね合意を得られておりましたが、一部の種族が未だに知的生物である地球人を食べるのは、ゆゆしき事態だと私は思います」
「何を言う。我々はかの地を太古から狩場にしていた、これは我ら種族の伝統的狩猟だ。しかも、我々の狩猟は慎重であり、彼らを滅ぼすような乱獲はしていない。彼らとて、自分たちが狩られているとは気づいてはいない。にもかかわらず、他種族が、我々の伝統的狩猟に介入する権利はない」
「だが、彼らはいずれ我々の仲間になり得る存在ですぞ」
「だから、乱獲していないと言っている。その血肉を無駄にしてはいない。骨や髪などは工芸品に加工して余すことなく使っている。むしろ、彼らの歴史に神として介入したあなた方の功罪は? あなた方がはるか昔、余計な加入をして彼らの古代歴史が滅亡しかけたのをお忘れか!」
そう、有史以前、人類が核戦争などで滅亡しかけたというとんでもない説が存在するが、それを銀河の宇宙人たちは事実として知っていた。人類の進化を促そうとして余計な介入をした結果、人類は争い自ら滅びかけたのだ。それがなければ、もしかしたら、地球人は、議題に上げられる方ではなく、この会議に出席していた方かもしれない。
「とにかく、野蛮な地球人の捕食は、やめるべきです」
「だから、我らの伝統だと言っているし、乱獲はしていないと言っている。むしろ、放置して、増え過ぎたら、彼らは自らの手で母星の環境を破壊しかねない」
「では、あなたたちの捕食は、地球人という種の存続に必要な行為と?」
「少なくとも、余計な知恵をつけさせて、自滅に導くよりはマシだが」
議会は紛糾し、伝統的狩猟を認める代わりに、その捕獲量の制限と、彼らが滅びないように観測を継続することが、議会で決定された。
当然、はるか銀河の中心でそんなことが決められているなど地球人には知る由もなかった。
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