132 / 252
浮気の証拠写真
しおりを挟む
「あんた、この女、誰よ」
「あ? なんだよ、急に」
突きつけられたスマホの画面を覗き込む。駅前のカフェで、俺があの子と会っているところがばっちり写っていた。
「ああ、この子か」
「なによ、誰、この女は」
「誰が撮ったんだ、こんなの」
あの駅前のカフェは俺たちの生活圏だから、共通の知り合いの誰かが、ふと見かけて咄嗟に撮り、浮気の現場写真だとお節介にも彼女に送ったのだろう。
スマホで簡単に撮れて、気軽に画像を送れるからと言って、余計なことをしてくれたものだ。
「この子は、お前の考えているような子じゃない」
「じゃ、誰よ、あんたにこんなかわいい妹さんいないでしょ」
「・・・俺たちの娘だよ」
「は?」
「タイムマシンで未来から昔の親に会いに来たんだってよ」
「タイムマシン? 本気で言ってるの?」
「未来で、俺たち両親と大ゲンカして、若い頃の俺たちはどんな感じだったのか気になって見に来たんだって」
「あんた、嘘つくなら、もう少しマシな嘘つきなさいよ」
「けど、あの子、俺たちが付き合い始めたきっかけとか色々知ってたし、なんとなく、お前にそっくりだった」
「そんなデタラメ、この私が信じると?」
「信じるさ、少なくとも、これが理由で俺たちが別れるなら、あの子は産まれない。あの子が生まれなかったとなると、あの子が過去に来ないから、この浮気現場という写真自体がなかったことになる。俺の言っていること分かるか?」
「タイムパラドックスってやつだ。たとえば、親の死を阻止するためにタイムマシンを作って、親の命を救ったら、親が助かったことでタイムマシンを作る動機が消失してタイムマシンの存在しない時間軸が生まれる。未来で、あの子に会ってみれば、俺が嘘をついていなかったって分かる」
「でもそれって、あんたと結婚して、あんたとガキを作る未来を選択するってことよね」
「そうなるが、いやか?」
「あんただけ、あの子に先に会って、わたしだけまだ会ってないの、なんかずるいと思うから、結婚してあげるわよ。あれ、プロポーズの話だったっけ?」
「ふん、そういう未来が確定してるんだろ」
「あ? なんだよ、急に」
突きつけられたスマホの画面を覗き込む。駅前のカフェで、俺があの子と会っているところがばっちり写っていた。
「ああ、この子か」
「なによ、誰、この女は」
「誰が撮ったんだ、こんなの」
あの駅前のカフェは俺たちの生活圏だから、共通の知り合いの誰かが、ふと見かけて咄嗟に撮り、浮気の現場写真だとお節介にも彼女に送ったのだろう。
スマホで簡単に撮れて、気軽に画像を送れるからと言って、余計なことをしてくれたものだ。
「この子は、お前の考えているような子じゃない」
「じゃ、誰よ、あんたにこんなかわいい妹さんいないでしょ」
「・・・俺たちの娘だよ」
「は?」
「タイムマシンで未来から昔の親に会いに来たんだってよ」
「タイムマシン? 本気で言ってるの?」
「未来で、俺たち両親と大ゲンカして、若い頃の俺たちはどんな感じだったのか気になって見に来たんだって」
「あんた、嘘つくなら、もう少しマシな嘘つきなさいよ」
「けど、あの子、俺たちが付き合い始めたきっかけとか色々知ってたし、なんとなく、お前にそっくりだった」
「そんなデタラメ、この私が信じると?」
「信じるさ、少なくとも、これが理由で俺たちが別れるなら、あの子は産まれない。あの子が生まれなかったとなると、あの子が過去に来ないから、この浮気現場という写真自体がなかったことになる。俺の言っていること分かるか?」
「タイムパラドックスってやつだ。たとえば、親の死を阻止するためにタイムマシンを作って、親の命を救ったら、親が助かったことでタイムマシンを作る動機が消失してタイムマシンの存在しない時間軸が生まれる。未来で、あの子に会ってみれば、俺が嘘をついていなかったって分かる」
「でもそれって、あんたと結婚して、あんたとガキを作る未来を選択するってことよね」
「そうなるが、いやか?」
「あんただけ、あの子に先に会って、わたしだけまだ会ってないの、なんかずるいと思うから、結婚してあげるわよ。あれ、プロポーズの話だったっけ?」
「ふん、そういう未来が確定してるんだろ」
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
それなりに怖い話。
只野誠
ホラー
これは創作です。
実際に起きた出来事はございません。創作です。事実ではございません。創作です創作です創作です。
本当に、実際に起きた話ではございません。
なので、安心して読むことができます。
オムニバス形式なので、どの章から読んでも問題ありません。
不定期に章を追加していきます。
2026/1/3:『おかのうえからみるけしき』の章を追加。2026/1/10の朝8時頃より公開開始予定。
2026/1/2:『そうしき』の章を追加。2026/1/9の朝4時頃より公開開始予定。
2026/1/1:『いえい』の章を追加。2026/1/8の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/31:『たこあげ』の章を追加。2026/1/7の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/30:『ねんがじょう』の章を追加。2026/1/6の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/29:『ふるいゆうじん』の章を追加。2026/1/5の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/28:『ふゆやすみ』の章を追加。2026/1/4の朝4時頃より公開開始予定。
※こちらの作品は、小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで同時に掲載しています。
百物語 厄災
嵐山ノキ
ホラー
怪談の百物語です。一話一話は長くありませんのでお好きなときにお読みください。渾身の仕掛けも盛り込んでおり、最後まで読むと驚くべき何かが提示されます。
小説家になろう、エブリスタにも投稿しています。
(ほぼ)1分で読める怖い話
涼宮さん
ホラー
ほぼ1分で読める怖い話!
【ホラー・ミステリーでTOP10入りありがとうございます!】
1分で読めないのもあるけどね
主人公はそれぞれ別という設定です
フィクションの話やノンフィクションの話も…。
サクサク読めて楽しい!(矛盾してる)
⚠︎この物語で出てくる場所は実在する場所とは全く関係御座いません
⚠︎他の人の作品と酷似している場合はお知らせください
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
本当にあった不思議なストーリー
AA.A
ホラー
筆者の実体験をまとめた、本当にあった不思議な話しです。筆者は幼い頃から様々な科学では説明のつかない経験をしてきました。当時はこのような事をお話ししても気持ちが悪い、変な子、と信じてもらえなかった事が多かったので、全て自分の中に封印してきた事柄です。この場をおかりして皆様にシェア出来る事を嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる