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123話 植物の良くない進化①
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しかし、事態はもっと悪い方向へと進んでいたようだった。
自衛隊のハマヤから、植物による攻撃で死者が出ている事を伝えられた。
「松ぼっくりの攻撃で?」
「当たりどころが悪かったのか」
「いや、自衛隊の話だと、蔓持ちの木の蔓による攻撃で死人が出た、という話です」
「鶴餅……の木? よく解らんが木が攻撃してきたのか。」
「ネットにも書き込みが増え始めましたね」
「ええ、木々が蔓や実を飛ばして攻撃しているみたいですね」
「俺たちにとってはどうって事の無い攻撃だが、一般人にとっては厳しいだろ?」
まぁ、あの大きさのボックリだからな。
「結構な衝撃らしいぞ?」
「自衛隊のジェラルミンの盾が凹んだらしいです」
ジェラルミンの盾……どれほどの強度なのだろう。俺の持ってるレザーシールドよりは堅そうだよな?
マルクには皮盾を持たせていたが不安になった。もっと硬い盾にするか、しかしアイアンシールドはかなりの重さだったはずだ。
「あの、タウさん、ハマヤ達に盾の強度の検証をお願いしたい」
「盾の強度……なるほど、皆さん盾は何をお持ちですか?私はエルブンシールドです。プラス10まで強化済みです」
「僕もエルブンシールドです」
「私はねー、盾は無い。だってナイトは両手剣だもん。盾は持てないの」
「俺もダークエルフは両手剣だから盾無しだ」
そうか、アネさんはデッカい剣を両手で持つ、と言う意味の両手剣。
ミレさんは左右の手で其々剣を持つ両手剣だ。どちらも盾は持たない種族だ。
タウさんとカンさんは剣エルフだから片手に剣、もう片手に盾を持つ。エルフ専用のエルブンシールドか。
俺のエルフは弓エルフなので両手で弓を使う、なので盾は持たない。持たないが持っていないわけではない。
そしてウィズは、マジックブックとマナクリスタルと言う2種類の盾を持っている。
マジックの方はプラス10まで強化したが、マナクリの強化は8で止まっている。しかもウィズの『盾』は防御としての役割よりも別の役割としてが大きい。
マジックは魔法の威力が上がる特性を持ち、マナクリは魔力の回復速度がアップするのだ。
つまり『防御』としてはそこまで威力がない本末転倒な盾なのだ。
皆の視線に気がつき慌てて答える。
「マジックブックとマナクリスタルだが盾としてはイマイチだ」
「他に何をお持ちですか?余ったのがあったら教えていただきたい」
「カオるんの事だからまだまだ持ってそうだな」
「レザーシールドと、ラージシールド、スモールシールド、アイアンシールド、オークシールドくらいだ。あっちの世界で出しちまったから残りも少ないな」
「初期の狩場で落ちるドロップばかりかぁ」
「ハマヤ達に頼んで、ジェラルミンの盾との差を調べて欲しいな。そんでもし出来たらジェラルミンの盾を少しこっちに融通してくれないかな」
「ふむ、どうでしょうね。検証はしてくださるかもしれませんが、ジェラルミンの盾を民間人へ用立てるのは無理かもしれませんね」
「ちょっとサンちゃんに聞いてみる」
サンちゃんとは自衛隊のサンバさんの事だ。実はサンちゃんとは結構仲が良い。
早速サンちゃんにステータス画面のフレンドからメールを送った。すると直ぐに返事が返ってきた。
『いいよー。失くした事にするから俺のジェラルミンやるぞ』
すると、ハマヤからもフレンドメールが届いた。
『カオっさん、俺とフジのジェラルミンも渡す。俺とフジはナイトだから盾を持ってないんだわ。サンバはエルブンを持ってる』
メールがまどろっこしくなり、俺はハマヤに念話を送った。
『低レベルの狩場からドロップした盾ならあるんだが、それ渡すから試して欲しいってタウさんが』
『ああ、ジェラルミンがベッコリいってたからな。そっちが持ってるのって何盾?』
『皮とスモールとラージとアイアンとオーク』
『ちょっw 低レベルどころか序盤も序盤の狩場のドロップかぁ。ある意味懐かしい。現物見てみたいっすよ』
フジが加わりグループ念話になったので、こちらもタウらをクリックした。
『植物の蔓攻撃がどの程度のものか、ジェラルミンの強度がわからないのでこちらも警戒をどのレベルにすべきか悩んでいます』
『そうですか、ちょうど俺らも救助の命令がかかっているので盾の強度を確認してきます。出動は自分ら3人なので都合もいい』
ハマヤ達はタウさんには礼儀正しい口調だよな。いいんだけどさ。
『では、今、そちらにフジがお伺いします。洞窟入口でよろしいですか?』
『ええ、お願いします』
という訳で、やって来たフジと盾の交換を行った。
「へぇぇぇ、序盤のドロップ品とは言え、結構しっかりしているんだな。ラージなんて結構な重さだぞ?」
「自衛隊で使われているジェラルミンは強度の割に軽くて羨ましいです」
うん、俺はラージシールドを持って動ける自信はない。そう思うと防御力は無くともマジックブックとかマナクリスタルはかなり軽かったんだな。非力なウィズに持てるんだからな。
「けど、この軽さのジェラルミンでも子供には重すぎますね。いや、重いと言うよりも大きすぎるか」
「うむ、子供にはレザーシールドが大きさも重さも丁度いいな。スモールシールドでさえ結構な重さだからな」
カンさんが翔太を呼び出してレザーシールドを持たせていた。
「暫くは子供の外出は禁止ですね」
タウさんのひと言に翔太は衝撃を受けていた。
いや、そもそも火山灰から個人的な外出は禁止していたし、物資収集や救援は必ずチームで動いていたからな。
フジとの物々交換が終わり、フジはシェルターへと帰った。
手元に残った3つのジェラルミンシールドは、俺とアネは辞退したのでタウさん、カンさん、ミレさんが持つ事になった。
はっ!その盾を持つ者はあの呼吸、迷彩呼吸を………。
自衛隊のハマヤから、植物による攻撃で死者が出ている事を伝えられた。
「松ぼっくりの攻撃で?」
「当たりどころが悪かったのか」
「いや、自衛隊の話だと、蔓持ちの木の蔓による攻撃で死人が出た、という話です」
「鶴餅……の木? よく解らんが木が攻撃してきたのか。」
「ネットにも書き込みが増え始めましたね」
「ええ、木々が蔓や実を飛ばして攻撃しているみたいですね」
「俺たちにとってはどうって事の無い攻撃だが、一般人にとっては厳しいだろ?」
まぁ、あの大きさのボックリだからな。
「結構な衝撃らしいぞ?」
「自衛隊のジェラルミンの盾が凹んだらしいです」
ジェラルミンの盾……どれほどの強度なのだろう。俺の持ってるレザーシールドよりは堅そうだよな?
マルクには皮盾を持たせていたが不安になった。もっと硬い盾にするか、しかしアイアンシールドはかなりの重さだったはずだ。
「あの、タウさん、ハマヤ達に盾の強度の検証をお願いしたい」
「盾の強度……なるほど、皆さん盾は何をお持ちですか?私はエルブンシールドです。プラス10まで強化済みです」
「僕もエルブンシールドです」
「私はねー、盾は無い。だってナイトは両手剣だもん。盾は持てないの」
「俺もダークエルフは両手剣だから盾無しだ」
そうか、アネさんはデッカい剣を両手で持つ、と言う意味の両手剣。
ミレさんは左右の手で其々剣を持つ両手剣だ。どちらも盾は持たない種族だ。
タウさんとカンさんは剣エルフだから片手に剣、もう片手に盾を持つ。エルフ専用のエルブンシールドか。
俺のエルフは弓エルフなので両手で弓を使う、なので盾は持たない。持たないが持っていないわけではない。
そしてウィズは、マジックブックとマナクリスタルと言う2種類の盾を持っている。
マジックの方はプラス10まで強化したが、マナクリの強化は8で止まっている。しかもウィズの『盾』は防御としての役割よりも別の役割としてが大きい。
マジックは魔法の威力が上がる特性を持ち、マナクリは魔力の回復速度がアップするのだ。
つまり『防御』としてはそこまで威力がない本末転倒な盾なのだ。
皆の視線に気がつき慌てて答える。
「マジックブックとマナクリスタルだが盾としてはイマイチだ」
「他に何をお持ちですか?余ったのがあったら教えていただきたい」
「カオるんの事だからまだまだ持ってそうだな」
「レザーシールドと、ラージシールド、スモールシールド、アイアンシールド、オークシールドくらいだ。あっちの世界で出しちまったから残りも少ないな」
「初期の狩場で落ちるドロップばかりかぁ」
「ハマヤ達に頼んで、ジェラルミンの盾との差を調べて欲しいな。そんでもし出来たらジェラルミンの盾を少しこっちに融通してくれないかな」
「ふむ、どうでしょうね。検証はしてくださるかもしれませんが、ジェラルミンの盾を民間人へ用立てるのは無理かもしれませんね」
「ちょっとサンちゃんに聞いてみる」
サンちゃんとは自衛隊のサンバさんの事だ。実はサンちゃんとは結構仲が良い。
早速サンちゃんにステータス画面のフレンドからメールを送った。すると直ぐに返事が返ってきた。
『いいよー。失くした事にするから俺のジェラルミンやるぞ』
すると、ハマヤからもフレンドメールが届いた。
『カオっさん、俺とフジのジェラルミンも渡す。俺とフジはナイトだから盾を持ってないんだわ。サンバはエルブンを持ってる』
メールがまどろっこしくなり、俺はハマヤに念話を送った。
『低レベルの狩場からドロップした盾ならあるんだが、それ渡すから試して欲しいってタウさんが』
『ああ、ジェラルミンがベッコリいってたからな。そっちが持ってるのって何盾?』
『皮とスモールとラージとアイアンとオーク』
『ちょっw 低レベルどころか序盤も序盤の狩場のドロップかぁ。ある意味懐かしい。現物見てみたいっすよ』
フジが加わりグループ念話になったので、こちらもタウらをクリックした。
『植物の蔓攻撃がどの程度のものか、ジェラルミンの強度がわからないのでこちらも警戒をどのレベルにすべきか悩んでいます』
『そうですか、ちょうど俺らも救助の命令がかかっているので盾の強度を確認してきます。出動は自分ら3人なので都合もいい』
ハマヤ達はタウさんには礼儀正しい口調だよな。いいんだけどさ。
『では、今、そちらにフジがお伺いします。洞窟入口でよろしいですか?』
『ええ、お願いします』
という訳で、やって来たフジと盾の交換を行った。
「へぇぇぇ、序盤のドロップ品とは言え、結構しっかりしているんだな。ラージなんて結構な重さだぞ?」
「自衛隊で使われているジェラルミンは強度の割に軽くて羨ましいです」
うん、俺はラージシールドを持って動ける自信はない。そう思うと防御力は無くともマジックブックとかマナクリスタルはかなり軽かったんだな。非力なウィズに持てるんだからな。
「けど、この軽さのジェラルミンでも子供には重すぎますね。いや、重いと言うよりも大きすぎるか」
「うむ、子供にはレザーシールドが大きさも重さも丁度いいな。スモールシールドでさえ結構な重さだからな」
カンさんが翔太を呼び出してレザーシールドを持たせていた。
「暫くは子供の外出は禁止ですね」
タウさんのひと言に翔太は衝撃を受けていた。
いや、そもそも火山灰から個人的な外出は禁止していたし、物資収集や救援は必ずチームで動いていたからな。
フジとの物々交換が終わり、フジはシェルターへと帰った。
手元に残った3つのジェラルミンシールドは、俺とアネは辞退したのでタウさん、カンさん、ミレさんが持つ事になった。
はっ!その盾を持つ者はあの呼吸、迷彩呼吸を………。
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