俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香

文字の大きさ
161 / 299

161話 基本はここから⑦

しおりを挟む
 俺は7人を連れて牛久大仏から外が見える胸の位置にとテレポートした。
 そこからしばし、外の景色を堪能する。


「あれ?魔物植物居なくなりましたね」

「うん、あそこのってエントだよね?」

「エントが居るなら安心だね。でも2本だけなんだ……エントさん」

「一応全員エルフだからエントに襲われないと思うが、一階まで降りて外に出て見るか?」


 俺はカスパーを連れていた。魔物植物が現れてから鼻の効く獣系のサモンはやめていた。ほら、花粉攻撃が怖いからね。
 薄暗い大仏の中の螺旋階段を降りる。スイーっと後ろを着いてくるカスパー、なんか妙にマッチしていて少し怖いな。ニヤっと笑うな。

 一階は仏像が並ぶ部屋だ。洸太もカセ達も初なのでぐるりと回って見学をしている。
 マルクはアイテムボックスから何かを出してお供えしていた。紙で作った花か。

 外は風の精霊のおかげで、うっすら晴れてはいる。どう言うスキルなのかはわからないが、上空の雲がやけに速く移動していた。
 日が出たと思ったら曇るを繰り返す。

 それから洸太やカセ達のリクエストで、俺の魔法を見せる事になった。
 勿論危なくないやつだ。大仏様を背に俺の魔法ショーが始まった。


「まずは生活魔法からだ。これは毎日練習すると使えるようになるから覚えておいて損はない」


 空いてる広場に向けて手を突き出した。


「ウォーター」


 普通の量がジョボっと出た。


「着火!」


 指をパチンと鳴らすと親指の上辺りにライターの炎サイズの火が現れた。


「そよ風~」


 前に出した手の平からふわわわ~と風が出た。



「魔法はイメージによるところが大きいから、イメージしながら詠唱するといいぞ」


 なんか偉そうでちょっと恥ずかしいな。


「ここからはウィズの魔法な。ライト!」


 俺の頭上にバレーボールくらいの大きさの明るい光が浮かぶ。外がやや曇りなので見えるには見えるが、よく晴れた日は外で使っても役に立たない。


「カセさん、ちょっとこっち来て」


 カセが腰を落としていた地面から立ち上がり俺の前に来た。


「ヒール!」


 淡い光がカセの身体をを包んだ。


「おおぅ?」

「今のが回復魔法。まぁ、カセさんは今どこも怪我してないので変わらないがな」

「加瀬、どんな感じだ?」

「なんか、ほわっと暖かい、感じ?」


 それから、シールドやエンチャントアーマーをかけた。
 ヘイストをかけた時は、全員ヘイスト状態で鬼ごっこをしたいと言い出した。言い出したのは大人のクマだ。

 マルクもキヨカも、洸太も彩さんも、カセ達も、皆楽しそうに大声で笑いながら鬼ごっこをした。
 全員がヘイストなので、今ひとつ効果がわからなかったのが残念。


 大仏の前で休憩を取り、皆がようやく落ち着いた。


「そんじゃ最後に攻撃魔法な。危ないから大仏の入り口近くまで下がってくれ」


 そう言うと、俺は大仏前の広場から少し先の参道あたりの上に向けて魔法を放った。


「ライトニング!」


バリバリバリバリっ!

 青い光の雷が地面へ向けて一直線に落ちた。雷魔法だ。

スポンっ!スポンっ!
 


 び、ビックリした。
 参道の少し向こう側に生えていたエントが2本、地面から飛び出してロケットのように空へ舞い上がった。
 いや、10メートルくらいだが。


ズボっ!ズボっ!ズボっ!ズボっ!ズボっ!


 続いて、そこらの地面から、枝葉を閉じて細長くロケットにように尖ったエントが、5本、順繰りに飛び出した。
 2本は着地後に倒れて起き上がったところだ。

 えっ、えっ、やば、エントを攻撃したわけじゃないんだ!
 俺はエントの方へ走りながら謝った。


「スマン、すまない! 攻撃するつもりは無かった。てか、地面の中に居たのは知らなかったし!ウォーター!ウォーター!ヒールヒールヒールヒール!ライトぉ」


 ブンブンと大枝を振って怒っていたようなエントがやっと落ち着いた。とりあえずエントに良さそうな魔法を連発した。
 エントと敵対関係とかになったら大変だ。俺は子供達の手前である事も忘れてひたすら謝った。

 すると大仏の方からやってきたマルク達、マルクはエントに近づいてふむふむと頭を上下していた。


「父さん、大丈夫だってー。ビックリしただけだって」


 そうか、それは良かった
 見ると、エントが枝や実を地面に置いてくれていた。


「ありがとねー。父さん、水や光が美味しかったって。枝と実をくれるって」


 本当に焦った。
 そうだった、俺らの攻撃魔法はゲーム同様に敵対していない相手には何故か効果が出ないのだった。

 ただ、直接当てたわけでなく地面だったので驚いたってわけか。
 本当に焦ったぜ。

 みんなを連れて洞窟へ戻った。
しおりを挟む
感想 212

あなたにおすすめの小説

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚… スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて… 気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。 愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。 生きていればいつかは幼馴染達とまた会える! 愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」 幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。 愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。 はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

現世にダンジョンができたので冒険者になった。

盾乃あに
ファンタジー
忠野健人は帰り道に狼を倒してしまう。『レベルアップ』なにそれ?そして周りはモンスターだらけでなんとか倒して行く。

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった

海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。 ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。 そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。 主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。 ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。 それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。 ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。

独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。 そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。 これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。

ガチャから始まる錬金ライフ

盾乃あに
ファンタジー
河地夜人は日雇い労働者だったが、スキルボールを手に入れた翌日にクビになってしまう。 手に入れたスキルボールは『ガチャ』そこから『鑑定』『錬金術』と手に入れて、今までダンジョンの宝箱しか出なかったポーションなどを冒険者御用達の『プライド』に売り、億万長者になっていく。 他にもS級冒険者と出会い、自らもS級に上り詰める。 どんどん仲間も増え、自らはダンジョンには行かず錬金術で飯を食う。 自身の本当のジョブが召喚士だったので、召喚した相棒のテンとまったり、時には冒険し成長していく。

処理中です...