俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香

文字の大きさ
240 / 299

240話 念願のゴミ整理①

しおりを挟む
 念願のアイテムボックスの整理日が決まった。
 長かった、長かったよ、俺のアイテムボックスがゴミ箱と化してから。

 場所は千歳拠点の側の草原だそうだ。かなり広い場所を確保したので大きな物を出しても大丈夫だそうだ。


「明日の月曜日から1週間を予定しています。カオるんにはご面倒でもこの1週間は千歳につめていただく事になります」


 そうなのか。……1週間も?


「明日は血盟関係者のみの開催になります」

「血盟関係者ってぇと? 元ツキサバか?」

「いえ、私たち以外の血盟でもリアルステータス持ちがいらっしゃるところはご招待いたしました。ハケンの砂漠、筑波の砂漠、埼玉の砂漠、北の砂漠、王家の砂漠、そして私の地球の砂漠。それから養老の砂漠、熟れ過ぎトマト、ドクター達の医療の砂漠でしょうか」

「他の血盟はまだリアステ出てないん? 茨城の洞窟には結構血盟が出来てたよな」

「それと自衛隊は?」

「我々と友好関係にある血盟のみのご招待です。他の血盟でリアステ持ちが居たとして現在報告にあがっていないところは無関係としました」


 タウさん、流石だ、割り切ってるな。
 そうだよな、俺たちに手の内を見せないやつらに俺たちの物資を分けてやる義理はない。


「それと自衛隊の方は火曜日からの参加にしました。自衛隊は恐らく貰える物は貪欲に持っていくでしょう。その前に私達が、まず欲しい物をいただく」


 うんうん、……って、あの?ゴミアイテムだって事、忘れてないよな?
 俺、出したらもう二度としまわないからな!北海道の美しい草原にゴミ山が出来ても知らんからな!


「大丈夫ですよ、カオるん。最後の最後まで残った物は私の精霊に焼いていただきますから」


 あ、なるほど。焼却処分だな。


「皆さんの血盟からリアステ持ちの方が千歳に集まる、つまり各拠点にステータス持ちが居なくなる。留守になった拠点の管理はくれぐれもしっかりお願いします」

「お、おう」

「うちの旭川は自衛隊が管理してくださってるのでそのままでいいかな」

「俺んとこの富良野もだな。今はトマコ下宿中だからな。自衛隊の奴らに留守はしっかり守るように言っとくか」

「僕ら函館は、交代で参加させてもらいます。タウさん、血盟関係者は月曜だけですか?」

「いえ、血盟関係者は7日間通しで参加可能です。というより出来るだけ参加をお願いしたい」

「あ、じゃあ、月曜の午前午後に分けなくて曜日で交代にしようかな」

「うちは自由ー。札幌は来たい日に行く」

「アネさんだけは一応7日間の参加をお願いしたいのですが」

「えー、興味ない日も出ないとダメなのぉ? 私、鉄屑とかプラゴミは要らないんだけど。隼兄でもいいかな。タウさん」

「ええまぁ。では札幌拠点からは隼人さんが全日参加と言う事で」

「あ、隼兄は今トマコだから、カオるん一緒に連れて行ってね」

「お、おう。わかった」


 隼人さんも大変だな。こっちに下宿させられたり、本当なら盟主が全員参加のゴミ拾い(?)なのに代理で参加させられたり。
 まぁ大変と言いながらも楽しそうだからいいのか。アイツも大概イモコンだからな。……いもこん?

 マザコン、ファザコン、ブラコン……妹を可愛がるのって何コンって言うんだっけか?
 妹コンプレックス……イモコンでいいんだよな?

 頭の中で考えがそうまとまった瞬間、首に剣が突きつけられていた。
 目玉だけを動かして剣先から刃を辿っていくと剣を握っていたのはアネだった。


「……誰が、芋、ですって?」

「カオるん! シスコン、シスコンだから!」
「シスコンだぞ、カオるん!!!」
「シスコンですよ!」


 いつの間にかマルクが膝に乗り俺にしがみついていた。そのマルクの頭のすぐ横をアネの剣が俺の喉に向かって伸びていて慌てた。
 心臓がバッコンバッコンなりながら、刃から守るようにマルクの頭を手のひらで覆う。

 レベル90越えのナイトにかなうウィズがいるわけがない。


「す、すすすすすみません。い、いもと、妹だから、芋じゃないからっ!」

「あらそ。芋じゃなくてもシスコンじゃないのよ。隼兄はシスコンじゃなくて単に私の下僕だから」


 そう言いながらアネは剣をアイテムボックスにしまった。


「もーしわけございません!」


 俺の横ではキヨカが俺に土下座していた。
 激しいな、この姉妹……。隼人さん、同情するぞ。


 会議が解散になると俺たちはトマコへと戻った。
 春ちゃんがタウさんから書類を受け取っていた、アイテムボックスの検索条件や、検索の順番、日程などが書かれているらしい。

 キヨカからアネの事を何度も謝られた。ビックリしたが気にしていないと答えた
 アネがあの程度の事で本当に仲間を斬るわけがない、ゲーム内でもナイトはふざけてよくああいう事をよくするのだ。昔パラさんにもよくやられたっけ。パラさん、元気かなぁ。

 マルクがビックリしすぎたのか、あれから俺にビッタリくっついたままだ。
 まるで2歳の頃に戻ったようだ。
 地球に来てから色々とありすぎたから、気持ちが戻るのに時間がかかるかもしれないと思い、したいようにさせておく。

 キヨカが本当にしょげていたので、夕飯の時にゲームの話を聞かせた。ゲームの話をすると何故か自分の失敗話が多くて嫌になるな。
 でも皆が笑っているからいいか。

 その日はベッドではなく床に布団を敷いて寝た。部屋いっぱいに布団を敷き詰めた。
 マルクだけでなく、翔太や洸太、カンさん、ミレさん、春ちゃんも居る。みんなで一緒に寝た。隣は女子部屋だそうだ。キヨカや芽依さん、真琴や他の女子も居るらしい。


「修学旅行みたい」

「しゅーがく旅行ってなに?」

「んとな、小6の時と中2の時に、同じ学年で一緒に旅行に行くんだ」

「あれ?中3じゃないんだ?」

「今は2年で行くんです。3年は高校受験で忙しいとかで」

「うへぇ、今の子は大変だな。俺らん時って中3だったよな?」

「ええ、僕も中3でした」


 翔太らが話していたのに、いつの間にか大人の話になっていた。
 マルクが静かだと思ったらいつの間にか寝ていた。

 俺も寝るか、そう思った瞬間、突然入口のドアが開き、枕が飛んできた。
 枕を持った女子軍団の襲来だった。
 そこから枕投げが開始された。

 両者の間に布団を積み上げ壁を築く。匍匐前進で枕を背中に乗せたカセが入ってきた。


「カオさん、枕をお届けに参りました」


 って、誰だよ、カセらに連絡をしたやつ。


「僕ですよ」


 春ちゃん!いつの間に押入れを本部基地にぃ?そこから念話で指示を出してる?
 うわぁ、あっちには何故かママさん軍団、保育士軍団、食堂軍団が加わっている!

 もの凄い量の枕が飛び交っている。
 楽しいからいいけどさ、枕投げの落とし所ってどこ?勝ち負けは何で決まるん?

ビィィィィっ!

 笛がなり、皆がピタリと止まった。
 えっ、何?審判がおったん??? 誰? 外の自衛官?審判の依頼を受けた?

 そして運動会の玉入れのように、玉(枕)の数数えが始まった。
 枕投げは玉入れの逆で、陣地内の枕が少ない方が勝ちだそうだ。
 知らんかった、そんなルールがあったとは。

 そして俺たちは項垂れている。あちら側の女子は喜んでいた。そうだ、俺たちは負けたのだ。

「あー、すっかり目が覚めたぜ」

「ですねー」


 クマとナラも参加してたのか。


「香、もう4時です。このまま起きましょう。今日から待望のアイテムボックス整理ですよ、今から寝たら遅刻します。子供達はちゃんと寝る事」


 眠くなーいと言いつつ、マルクは頭コックリさせていた。


「だーめ、マルクも翔太も9時まで寝ろよ?」

「ちゃんと起こしに来ますから。祭りは10時からです」


 待って待って?春ちゃん、祭りって言った?


「あー、ゴホン。ボックス整理は10時からです。大人は事前準備がありますので、千歳へ向かいます。今週は牛久ツアーも中止にしてあります。9時起床、朝食をしっかりとって迎えを待ってください」

 
 少し早いが(めちゃくちゃ早いが)大人は千歳に向かった。
しおりを挟む
感想 212

あなたにおすすめの小説

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚… スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて… 気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。 愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。 生きていればいつかは幼馴染達とまた会える! 愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」 幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。 愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。 はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

現世にダンジョンができたので冒険者になった。

盾乃あに
ファンタジー
忠野健人は帰り道に狼を倒してしまう。『レベルアップ』なにそれ?そして周りはモンスターだらけでなんとか倒して行く。

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった

海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。 ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。 そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。 主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。 ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。 それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。 ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。

独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。 そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。 これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。

ガチャから始まる錬金ライフ

盾乃あに
ファンタジー
河地夜人は日雇い労働者だったが、スキルボールを手に入れた翌日にクビになってしまう。 手に入れたスキルボールは『ガチャ』そこから『鑑定』『錬金術』と手に入れて、今までダンジョンの宝箱しか出なかったポーションなどを冒険者御用達の『プライド』に売り、億万長者になっていく。 他にもS級冒険者と出会い、自らもS級に上り詰める。 どんどん仲間も増え、自らはダンジョンには行かず錬金術で飯を食う。 自身の本当のジョブが召喚士だったので、召喚した相棒のテンとまったり、時には冒険し成長していく。

処理中です...