紅碧の日々

春夏

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「茜、眠たいんと違うか」朝から濃密な時を過ごしてふと気づく。一晩働いて腹も膨れ酒も入った茜はトロンとした目を碧に向ける。「眠いけど…せっかく碧の恋人になれたんだからまだこうしてたい」「そら俺は嬉しいけど…俺らはこれからなんぼでもこうしていられる仲になったんやし、寝たらええよ」「…帰れ、って言ってんの?」「アホウ。ベッドに行け、言うとんねん」「…碧のベッドなんて無理だよ……シたくなるもん…」目を伏せる茜の姿に、碧はおさまりかけていた自身が再び熱を持つのを感じた。

「…茜は俺に抱かれてくれるん…」「碧が好きだから」「茜は…慣れとるやろ……俺は男は初めてや。ヤリ方も知らんし、物足りんと思うかも……せや、茜にやったら抱かれても」語尾を奪うように茜が言う。「抱いてほしいよ。碧に抱いてほしい」言い切るその言葉に碧の心は震える。「俺の方こそ、男とするのは面倒だって…やっぱり女の子の方がいいって思われたら」「俺…男にもな迫られたことあんねん。せやけどそん時は勃たへんかった。なのに…」碧が下を向き茜の視線がそれを追う。「茜が欲しい。茜が俺を欲しいと思ってくれるんやったら…俺に男の、茜の抱き方を教えてくれ」

「…碧がそんなこと言ってくれるなんて夢みたいだ。あれ、俺寝てんのかな………」いつの間にか寝息をたてる茜に碧は苦笑を漏らす。煽るだけ煽っておいてこれかい。…まぁええわ、俺たちはまだ始まったばっかや、これからなんぼでも。腕に茜を抱いたまま碧も微睡みに引き込まれていった。
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