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1.働く高校生
3.ヤキモチなんかやくわけないやろ
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「おーい、葵ちゃん。こっちも頼むよ」
太田が呼びかけたのはあの若い子。
はーい、と返事をしてゴミ袋を広げる。
事務所ビルの2階はインテリアの、3階はファッションの作業場と倉庫や。
ほとんどがパソコン上の作業で済むグラフィックとは違い、服や模型など外部に見せられないものが多い上階は、清掃も廊下とトイレだけを頼んでいる。
廊下にゴミを出しておけば回収してくれるねん。
グラフィックの作業場、応接室や会議室なんかは1階やから、花なんかも1階だけ。
一応社長室もあんねんけど、俺はたいてい皆と一緒にフロアで仕事をしている。
太田がシュレッダーから出したゴミを袋に受け、しっかり口を結ぶ。
「他にご用はありませんか?」
「あ、あるある。葵クンにもおすそわけ」
客先でもろた菓子を手に、柴田が席を立つ。
「美味しかったからね。おやつに食べて」
「いいんですか?すみません、ありがとうございます」
「じゃまた明日ねー」
菓子を大事そうにポケットにしまって、掃除道具とゴミ袋を抱えて頭をさげた。
シュレッダーにかけてあるとはいえ、そこらのゴミ捨て場にだせるはずもないゴミ達は、横山美化で他社のゴミとまとめられて処理場に運ばれる。
免許が取れる年齢ではない葵は、後ろに荷台のついた三輪自転車にゴミと道具を積み込んで、目が合った俺に会釈した。
俺の目線の先に気づいたフロアの面々が葵に手を振る。
恥ずかしそうに手を振り返して、自転車を漕ぎだした。
「……なんやの。ずいぶん仲良くなっとんねんな」
「ん?葵ちゃん?」
「あの子、男やろ?ちゃん付けなんて」
「いや、だってさぁ。葵ちゃん、ってカンジでしょ」
「いやいや、カタカナで“クン”でしょうよ」
みんなしてなんやねん。
なんかムカつく。
「なんだよ、ヤキモチか?」
だいたいな、社長に対する態度とちゃうやろ。
「奥山、ああいう子が好きなの?」
古い仲間は容赦があらへん。
「…そんなんとちゃうし」
俺だけ、話したことないのんちゃう?
不機嫌な俺を笑う社員には制裁や。
「さっさと仕事せい。ボーナス出さんぞ」
俺はまた笑われてもうた。
なんでやねん、腹立つわ。
太田が呼びかけたのはあの若い子。
はーい、と返事をしてゴミ袋を広げる。
事務所ビルの2階はインテリアの、3階はファッションの作業場と倉庫や。
ほとんどがパソコン上の作業で済むグラフィックとは違い、服や模型など外部に見せられないものが多い上階は、清掃も廊下とトイレだけを頼んでいる。
廊下にゴミを出しておけば回収してくれるねん。
グラフィックの作業場、応接室や会議室なんかは1階やから、花なんかも1階だけ。
一応社長室もあんねんけど、俺はたいてい皆と一緒にフロアで仕事をしている。
太田がシュレッダーから出したゴミを袋に受け、しっかり口を結ぶ。
「他にご用はありませんか?」
「あ、あるある。葵クンにもおすそわけ」
客先でもろた菓子を手に、柴田が席を立つ。
「美味しかったからね。おやつに食べて」
「いいんですか?すみません、ありがとうございます」
「じゃまた明日ねー」
菓子を大事そうにポケットにしまって、掃除道具とゴミ袋を抱えて頭をさげた。
シュレッダーにかけてあるとはいえ、そこらのゴミ捨て場にだせるはずもないゴミ達は、横山美化で他社のゴミとまとめられて処理場に運ばれる。
免許が取れる年齢ではない葵は、後ろに荷台のついた三輪自転車にゴミと道具を積み込んで、目が合った俺に会釈した。
俺の目線の先に気づいたフロアの面々が葵に手を振る。
恥ずかしそうに手を振り返して、自転車を漕ぎだした。
「……なんやの。ずいぶん仲良くなっとんねんな」
「ん?葵ちゃん?」
「あの子、男やろ?ちゃん付けなんて」
「いや、だってさぁ。葵ちゃん、ってカンジでしょ」
「いやいや、カタカナで“クン”でしょうよ」
みんなしてなんやねん。
なんかムカつく。
「なんだよ、ヤキモチか?」
だいたいな、社長に対する態度とちゃうやろ。
「奥山、ああいう子が好きなの?」
古い仲間は容赦があらへん。
「…そんなんとちゃうし」
俺だけ、話したことないのんちゃう?
不機嫌な俺を笑う社員には制裁や。
「さっさと仕事せい。ボーナス出さんぞ」
俺はまた笑われてもうた。
なんでやねん、腹立つわ。
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