れいちゃんの執事

春夏

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2.怜理の秘密

8.櫂しかいないんだ

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「…俺には分からん…」
「半年前まで俺達はすっかり安心してた。櫂には申し訳ないけれど、怜理が無事で良かった、って」
「俺のことはどうでもええねん。れいちゃんは、れいちゃんは!」
「俺と父さんはアルファだ。怜理の香りがオメガのそれに変わったことに当然気がついた。時島病院、あそこは今、名前を変えて進藤グループの傘下になってるんだけど、そこで診てもらったんだ」
「あのとき内部告発をした真摯な医師が、床に頭を擦り付けて泣いていたよ。櫂君は間に合わなかった、怜理君だけでも助けられて良かった、と思っていた、と」

「それまでは使用人も家庭教師もみんなアルファだったの。でもこうなってしまったからには怜理の側にアルファを置くわけにはいかない。けれど怜理は進藤家の息子よ、すべてをベータに任せるわけにはいかないの」
「怜理がアルファの時もオメガの時も変わらずに側にいられる。アルファの能力で怜理を支えることができる。櫂しかいないんだ」

櫂は懇願するような耀の言葉を、ただ呆然と聞いていた。
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