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7.櫂の困惑
32.帰ってこないで
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あの日以来、れいちゃんの俺への接し方が変わった。
食事は向い合わせで、課題はわからへんとこだけを質問される。夜はもちろん1人で寝るし、朝の“いってらっしゃい”もドアを開ける後ろ姿に声をかけるだけ。
…俺はれいちゃんに嫌われたんかもしれん。
それを望んだのは俺やというのに。
あの子にあんな笑い方は似合わん。感情を表に出さんようにうっすら微笑む。周囲に好感を持たせつつ、それでいて決して近づくことを許さない。俺が、れいちゃんの執事の俺が、その顔になるはずやった。その顔でれいちゃんを守るはずやった。あの子にあんな笑い方をさせんですむように、そのために俺が居るはずやった。
明日からは土日の連休や。家に居ってもええんやろか。ほとんど夕食の時にしか顔を合わせないような平日ですら、俺たちの会話は氷の上を歩くようなぎこちなさ。
…俺が居らん方が…。
「櫂、ちょっと話がある」
どこか尖った耀の声に、俺は答えのわからない思考をやめた。
学内に置かれたベンチに2人で座る。
「話ってなんや?」
「…嫌いじゃない、なら帰ってこないで」
「は?」
「好きじゃないなら帰ってこないで」
「………」
「怜理からの伝言。オメガの兆候があるって。櫂は気づかないだろうから、伝えてほしいって。…なぁ櫂。櫂は怜理をどう思ってるの?」
食事は向い合わせで、課題はわからへんとこだけを質問される。夜はもちろん1人で寝るし、朝の“いってらっしゃい”もドアを開ける後ろ姿に声をかけるだけ。
…俺はれいちゃんに嫌われたんかもしれん。
それを望んだのは俺やというのに。
あの子にあんな笑い方は似合わん。感情を表に出さんようにうっすら微笑む。周囲に好感を持たせつつ、それでいて決して近づくことを許さない。俺が、れいちゃんの執事の俺が、その顔になるはずやった。その顔でれいちゃんを守るはずやった。あの子にあんな笑い方をさせんですむように、そのために俺が居るはずやった。
明日からは土日の連休や。家に居ってもええんやろか。ほとんど夕食の時にしか顔を合わせないような平日ですら、俺たちの会話は氷の上を歩くようなぎこちなさ。
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「は?」
「好きじゃないなら帰ってこないで」
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