れいちゃんの執事

春夏

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8.櫂と怜理

36.匂い

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「……カイ君……」
「ん。ただいま。遅なってすまんかった」
「僕、兄さんに伝言…」
「せやな。ちゃんとそれ聞いて帰ってきたんよ」
「…ホントに?嘘じゃない?本当に…?」
「嘘なわけあるかい。れいちゃんは知っとったやろ。俺がホンマはれいちゃんが好きやってこと」
「……知ってた……僕、知ってたよ」

怜理の腕が伸びて櫂の頭を引き寄せる。
怜理が愛しそうに櫂の髪を撫でる。
「カイ君が大好き」
「俺もおんなじや。れいちゃんが大好き」
櫂が怜理に唇を寄せた。

アルファでなくとも、オメガでなくともセックスはできる。あたりまえのことだ。だが今の怜理はオメガで、櫂はいつだってアルファだった。他人にわかるような形にすることができないだけで、櫂はやっぱりアルファなのだ。

「カイ君、カイ君、もっと、もっとぉ!」
「…っ、そんなこと言うたらあかん、止まらんことなるよ」
「っアッ、や、やぁぁっ!気持ちい、気持ちいいよぉ!」
「んっ、あかん、出すで!」
「んあぁッ!僕も、僕もまた、アァあんっ…!」

1人きりで櫂のことだけを考えて耐えていた怜理のオメガの体が、櫂の腕の中で歓びに染まった。

「カイ君は今もやっぱりいい匂いがする…」

怜理が嬉しそうに櫂の胸に顔を埋めて、照れたような苦笑を洩らした櫂があの日のように怜理に覆い被さる。

「もう俺の体じゃれいちゃんを隠しきれへん。せやけどれいちゃんをずっと守ったる。俺はれいちゃんの執事で…れいちゃんの恋人や」

怜理の嬉し涙を吸い取った櫂の唇がその先を求めて、怜理が甘い声をあげた。




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お読みくださりありがとうございました。
繁忙期で思うように書けず……。
上手く時間を作って書いていければ、と思っています。
次の話もお付き合いいただけたら嬉しいです。
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