邪魔はさせない

春夏

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9.兄

2.クラウス

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「父上お呼びですか?」夕食後、サンディの兄クラウスは辺境伯の部屋に呼び出された。「来たか。まぁ座れ」母も座ってお茶を飲んでいる。「サンディに婚約の打診がきたのだ」「え!…もしかしてサートスですか?」「なんだ、知っていたのか?」「聞いたわけじゃありません。なんとなく気づいていたというか」

「そのとおり、サートスだ。あのお転婆にはもったいないくらいだ」「サンディもずっとサートスが好きでしたものね」母の言葉に「俺は全然気づかなかったがな」父が苦笑いを返す。「ようやくサンディに想いを伝えたそうよ。サンディもそれを受け入れたのですって。きちんと家を通して話がきたわ」「いいじゃないですか!父上はご不満でも?」「不満などあるものか。ただ、サートスはチェイル様の側近に就くことが内定しているらしい。領地で1人、寂しい思いをするのではないかと、な」「伯母上も侯爵もおられますし…それにサンディは退屈なんかしませんよ。ダンジョンで発散するでしょう。サートスなら許してくれますよ」「…そうね。サートスならありのままのサンディを愛してくれますわ」「…そうだな。よし、決まりだ。正式発表はサンディの卒業後になるが、いろいろと準備をしなくては。忙しくなるぞ」

サートスにならサンディを託してもいい。従兄弟としてかわいがってきたが、義弟として今まで以上にかわいがってやるさ。クラウスはさっそく祝いの品を考え始めた。
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