邪魔はさせない

春夏

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9.兄

4.スタイル

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「よし、今日こそクリアするぞ!準備はいいか」気合いの入ったチェスターの声にワイルズさんが苦笑する。「チェスター、力が入りすぎだ。いつも通りでいい」そう言われてチェスターが頭をかく。「他の班に先を越されたからさ、ちょっと悔しくて。ゴメン、冷静になんなきゃな」「僕が時間を取れないせいで遅れちゃったんだよね。僕もゴメン」「しかたないですよ、ミク様にはやらなきゃならないことがいろいろあるんですから。城に帰っても遊んでいるわけではないですし」「そうですよ!それにこのバッグも!すごく便利です」「そうさ、俺達は限られた時間で効率よく回れてる。気にすんなよ」「そうですわ。さぁ、時間を有効に使わなくては。行くわよ!」

「ガード!」紙装甲のミクと平民の2人に強化と結界をかけ、ダンジョンに入る。このダンジョンはミクが全力のサンダーを撃ち込んだところだが、ここに手間取ったのは内部の天候のせいだ。他の4つはいつでも穏やかに晴れているのだが、ここは嵐だったり吹雪だったり猛烈に暑かったりで途中で断念していた。運よく今日は曇り、それだけでクリアの確率が高まる。

「コールド!」ミクに凍らされたスネイクの頭をチェスターが落とす。「ミク様、頭は燃やしてください。再生しちゃうから」ローサの魔獣の知識は豊富だ。ブロスは「戦闘では役立たずだから」と採集の依頼をこなすため日頃から植物図鑑を熱心に読んでいる。「スリープ!」少し先に見えるオークに魔法をかける。初級ダンジョンではボスの次に大きいのがオークだが、眠ったオークなどチェスターとサンディの敵ではない。

チェスターとサンディが先行し、俺とミクが後方から魔法を放つ。俺は索敵も併用しながら採集や魔獣の回収をする3人を護る。初級に挑みながらみつけたこのスタイルが俺達の班にはちょうどよかった。
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