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13.後日談
1.兄上達のお仕事
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「サートス、今日もよろしく頼む」「お任せください」
第三王子チェイルとその側近サートスに与えられた役職は、ダンジョン“サンニシ”の管理である。「本音を言えばミクールとナルジスに任せたいところではあるがな。あの2人をひとところに縛ってしまうのは申し訳なくてのう…」王のその一言に異存のなかった2人は、そのお役目をありがたく受けることになったのだ。
仕事を始めてみれば、サンニシの管理は結構忙しい。まず、学園生がダンジョン階の攻略にやってくる。彼らが訪れるのは放課後が多いが、では昼間は余裕があるのかといえばそんなことはない。新しい素材を求めて足繁くやってくる魔道具師。この世界にはない建築や動力を調べる研究者。少しでも手が空けば、弟達がつくっている辞書の手伝い。
最も気を配らなければならないのは“向き合う場所”での見守りだ。チェイルもサートスも、王族や高位貴族…ディクトル侯爵もエドムンド辺境伯も、そこで己と向き合った。「見知らぬ世界の情報ももちろん大事だが…それがなくともこの場所だけでサンニシには大きな意味がある。しっかり役目を果たせ」第一王子の凛々しさが増したようだった。
学園生も卒業前に己と向き合うことを義務づけられた。手を震わせ涙を流して蹲る者、錯乱して叫び出す者。彼らを諭し励まして立ち上がらせることも、兄達の重要な仕事なのだ。「まるで自分を律しているようだよ」「そうですね…辛いときもありますが、得難い場所です。この仕事を誇りに思いますよ」
「あの…サートス殿」「ダニエル様、いかがなさいましたか」ナルジスに決闘を挑んだ公爵家の長男は、立派にスクリーンを切り裂いた。「…ナルジスに失礼なことをしてしまった。自分の甘い考えが恥ずかしい。サンディ嬢のことも…詫びる。申し訳なかった」「…フフフ、ナルジスはともかく、サンディはお譲りできません。ですが、立派に試練を乗り越えたダニエル様にも、きっと良き出会いが訪れましょう」「そうかな…そうだな。ハハハ…」笑い合う2人を眺めながら、チェイルは思う。アルジェンはきっともっと素晴らしい国になる。私もその手助けをしているのだ、と。
第三王子チェイルとその側近サートスに与えられた役職は、ダンジョン“サンニシ”の管理である。「本音を言えばミクールとナルジスに任せたいところではあるがな。あの2人をひとところに縛ってしまうのは申し訳なくてのう…」王のその一言に異存のなかった2人は、そのお役目をありがたく受けることになったのだ。
仕事を始めてみれば、サンニシの管理は結構忙しい。まず、学園生がダンジョン階の攻略にやってくる。彼らが訪れるのは放課後が多いが、では昼間は余裕があるのかといえばそんなことはない。新しい素材を求めて足繁くやってくる魔道具師。この世界にはない建築や動力を調べる研究者。少しでも手が空けば、弟達がつくっている辞書の手伝い。
最も気を配らなければならないのは“向き合う場所”での見守りだ。チェイルもサートスも、王族や高位貴族…ディクトル侯爵もエドムンド辺境伯も、そこで己と向き合った。「見知らぬ世界の情報ももちろん大事だが…それがなくともこの場所だけでサンニシには大きな意味がある。しっかり役目を果たせ」第一王子の凛々しさが増したようだった。
学園生も卒業前に己と向き合うことを義務づけられた。手を震わせ涙を流して蹲る者、錯乱して叫び出す者。彼らを諭し励まして立ち上がらせることも、兄達の重要な仕事なのだ。「まるで自分を律しているようだよ」「そうですね…辛いときもありますが、得難い場所です。この仕事を誇りに思いますよ」
「あの…サートス殿」「ダニエル様、いかがなさいましたか」ナルジスに決闘を挑んだ公爵家の長男は、立派にスクリーンを切り裂いた。「…ナルジスに失礼なことをしてしまった。自分の甘い考えが恥ずかしい。サンディ嬢のことも…詫びる。申し訳なかった」「…フフフ、ナルジスはともかく、サンディはお譲りできません。ですが、立派に試練を乗り越えたダニエル様にも、きっと良き出会いが訪れましょう」「そうかな…そうだな。ハハハ…」笑い合う2人を眺めながら、チェイルは思う。アルジェンはきっともっと素晴らしい国になる。私もその手助けをしているのだ、と。
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