邪魔はさせない

春夏

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13.後日談

3.ミクとナル

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ナルと僕は学園の授業とダンジョン攻略に加えて、辞書を作り始めた。「難しい言葉は俺達もわからないかもしれないし、まずは子ども向けの絵本から訳してみないか」それは簡単に出来上がって「ミク様!今度はこれ!この本をお願いします!」「ナルジス、俺にはこれを頼む」班の皆が気に入った挿し絵の絵本を選んで持ってくる。今はまだ図書館への立ち入りは、あの日の攻略メンバーと王族、サートスさんだけに制限されている。それぞれが選んだ絵本が3冊出来上がって、僕達は小学生用の国語辞典の翻訳を始めた。

サンニシの制限が解除され、辞書が出来上がる頃には2年次の冬になっていた。残すダンジョンはあとひとつ、ここを攻略して後期の座学試験に合格すれば、僕達は冒険者になれるんだ。僕もナルもやらなきゃならないことがありすぎて目が回りそうだけれど、夢が叶うことへの喜びがそれを上回っている。

学園を卒業した俺達は、王都近くのダンジョンに挑戦したり、サンニシの図書館で翻訳をしたり。これをチェイル様がクエスト扱いにしてくれたので、いい収入源になっている。金はいくらあったっていいもんな。俺達が言葉としては知っていても説明ができないようなことでも、前後の文脈や経験から理解してしまうんだから、ホント、学者ってすげぇや。

「領地までどれくらい?」王都での結婚式を終え正式に夫夫となった俺達は、馬車で侯爵領に向かっている。そこには既に義姉となったサンディが待っている。向こうでもまた披露宴をあげるのだ。もちろん領地のダンジョンにも挑戦する予定だし、辺境伯領にも挨拶に行くことになっている。そんな諸々が済んだら、俺達は自由な冒険者になるのだ。

「早く着きたいんだろ?馬車の中とか道中の宿じゃ、思いっきりイチャイチャできないもんな」「!ナルのバカ!エッチ!」「エッチだよ。ミクが可愛いせいだぞ。…ミク、俺と一緒にいてくれてありがとう」赤い顔のまま目を細めたミクの返事は、甘い甘いキスだった。




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お読みいただきありがとうございました。
次の話もどうぞよろしくお願いします。
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