「魔物の討伐で拾われた少年――アイト・グレイモント」

(イェイソン・マヌエル・ジーン)

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第5章 藍都の初めての旅

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第2巻 




あの日から二年が経った。

アイト・グレイモントは七歳になり、腰まで届く黒髪と、宮殿の書物や夜の物語では満たされない好奇心に輝く金色の瞳を持っていた。

毎晩、アイトはゼキンとカリシアと共に剣術の稽古を行ったが、同時に魔法の修練も隠さず行った。マナを操り、自身の自然属性である風とさらに深く結びつく訓練だった。かつては小さな渦しか起こせなかったが、今では訓練用の木々を切り裂く強風を起こし、警備を目くらましする砂嵐を巻き起こし、飛んでくる矢を何本も弾き返すことができた。力があまりにも強大なため、ゼキンは宮殿を守るため訓練場に魔法の障壁を張る必要があった。

家族全員が知っていた。アイトは天才であり、高位貴族をも超える才能を持っていると。

毎晩、伝説の魔法使いたちの物語を聞いていたが、もうそれだけでは満足できなくなっていた。

ある晴れた朝、アイトは七歳の子供とは思えぬ決意を胸に、女王と王の前に立った。

「父上、母上」と彼はしっかりと告げた。「私は宮殿を出たい。旅に出て、この世界を見たいのです」

女王は少し顔色を変えた。

「旅に出るの?アイト、あなたはまだ七歳… この城壁の外の世界は危険よ」

王は腕を組み、眉をひそめた。

「早すぎる、息子よ。街を一度見ただけで、長い旅に出るなんて…獣や盗賊、不安定な土地、子供には危険すぎる。剣術や魔法がどんなに優れていても」

アイトは引かなかった。

「わかっています。でも、出なければ何も学べません。物語には、若くして英雄となった者たちがいます。僕も彼らのようになりたいのです」

女王は王を心配そうに見た。

「旦那様…彼の好奇心は正しいけれど、一人で? 何かあったらどうするの?」

ドアのそばで聞いていたカリシアは、輝く瞳で駆け込んできた。

「私も行く! 弟を一人で旅に行かせたりしない!」

王は首を横に振った。

「ダメだ、カリシア。君も行かない。年上だからといって、これは遊びではない。アイトがどうしてもというなら、自分で身を守る術を学ばせなければならない」

カリシアはむくれ、腕を組んだ。

「不公平よ! 私はお姉ちゃんだもの、守らなきゃ!」

王は思案するようにため息をついた。

「待て…ゼキンよ。以前、遠くの土地を見て回りたいと言っていなかったか?リリアと共に王国の外を見て回る、と。この機会に、アイトの護衛兼師匠として同行してはどうだ?旅に出しつつ、君の願いも果たせる」

リリアの手を握ったまま部屋にいたゼキンは、笑顔で頷いた。

「陛下、それは光栄です。リリアとも話してあります。私は若きアイトをしっかりと見守り、剣術も魔法も道中で教えます」

アイトと同じくらいの年のリリアは、恥ずかしそうに微笑んで言った。

「私も…アイトと一緒に行きたい」

女王は躊躇したが、理にかなっていると考えた。

「ゼキンが行くのなら…いいわ。でも、ひそかに。アイトの正体を誰にも知られてはならない」

カリシアは声を上げて抗議した。

「私も行かないの? 不公平! 弟と一緒に行きたい!」

女王は抱きしめた。

「愛しい子よ、父の言う通りよ。今回はアイトだけ…ゼキンとリリアと一緒に行くの」

アイトはカリシアに申し訳なさそうに微笑んだ。

「ごめんね、お姉ちゃん。でも、強くなって戻ると約束する」

カリシアは涙を浮かべながら見つめた。怒りと心配が混じっていた。

「バカ…無事に帰ってこないと、絶対に許さないからね」

こうして、王家の渋々の許可と、最後まで抗議をやめなかった姉と共に、アイト・グレイモントの宮殿の外への初めての旅が始まった。

今回の旅には、ゼキンと小さなリリアが同行し、予期せぬ出来事の幕開けとなる。

彼を待つのは、物語にも描かれなかった驚異と危険に満ちた世界だった。

数日後、夜明けとともに一行は出発した。アイトは身元を隠すために簡素なマントをまとい、補強された木の剣と少量の食料を入れた袋を持っていた。ゼキンは先頭を歩き警戒し、リリアはアイトの隣を歩き、好奇心を隠せなかった。

最初の日々は穏やかだった。森の小道や、食料を買うために立ち寄った小さな村々。アイトは地元の魔法や獣、古代の遺跡について質問を止めなかった。

ある日の午後、川辺でキャンプをしていたとき、アイトは風の魔法を練習した。力強い風が川の水を巻き上げ、太陽の光を受けてきらめく渦を作り出した。

リリアの目が大きく開いた。

「すごい…アイト、あなた強い!」

アイトは恥ずかしそうに微笑んだ。

「ありがとう、リリア。君も学べるよ」

ゼキンは遠くから見守り、誇りに思いつつも警戒を怠らなかった。

「この子…力の伸びが早すぎる」

しかし、平穏は長く続かなかった。五日目の夜、森が咆哮で揺れた。

巨大な角を持つ狼が木々の間から現れ、赤い瞳で彼らを見据えた――経験豊富な騎士でも避ける凶暴な獣だった。

ゼキンは剣を抜いた。

「アイト、リリア、下がれ。私が相手をする」

しかし、アイトは一歩前に出た。風のマナが彼の周りで渦を巻く。

「師匠…僕にもやらせてください」

獣が突進してきた。

こうして、旅の最初の本当の危険が始まった――。
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