姉の引き立て役の私は

ぴぴみ

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幼少期4

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「アリア、そんなに目を赤くして…!
大丈夫!?」

─なら、なんで王子に言い返してくれなかったの…?
 言えない言葉を抱えて私は微笑みました。

「大丈夫」
「そう?それなら、よかった!王子も見る目がないわよね。あなたの可愛さが分からないなんて…」
「私、かわいい?」
「ええ!もちろんよ」

 ニコニコと微笑むお姉様。そんな彼女に私は聞きました。

「なら─お姉様と私、どっちが可愛い?」

 笑顔のまま何も答えず、私を見る彼女を見て、それが答えなのだと分かりました。

「…どうして、そんなこと聞くの?」
「少し気になって。でも、もう、分かったから」
「分かったって…」

 後ろで何か言っている姉から離れて部屋に引きこもりました。考えるのは、これからどうするかについて。そして、私は決めました。
 本邸を出ようと。今は、一人で生活できるだけの能力も無ければ自由になるお金もありません。しかし、私が仮におかしくなれば、別邸に移すことを考え始めるのではないでしょうか。
 おかしくなるとは言っても、色々と方法があります。関係ない人に危害は加えたくありません。使用人をいびるのではなく、突然奇声を上げたりしてみましょう。ふふふ。きっと面白いわ。
 他に気になることと言えば、あの少年…。また、会えるかしら?
 
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