もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ

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中編─侍女─

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私は恐ろしいことに気がついた。あれから一日経っているらしい。

夢遊病?寝ていても気づかれないって…。
思うことは多々あれど、考えるのも面倒くさくなって気にしないことにした。

怯えられているなんて何かの間違いだ。

私は自分で言うのもなんだけど、気が弱くて人をいらいらさせてばかりの人間。
悪意に弱くて謝り癖がある以外普通の女なんだから。

昨日何があったのかアリアは考えないことにした。





****


私はこの伯爵家で侍女をしております。
メイと申します。アリアお嬢様のお世話などをしているのですが、いつもびくびくとこちらを窺う目で見てきて妹のタルト様からも馬鹿にされている彼女を正直尊敬することはできませんでした。

いえ、正直に言います。むしろ見下していたのです。

ですから昨日あったことが夢だったのではないかと今でも信じられない心地です。

朝いつも通りに身体を起こされたお嬢様は、赤い瞳をお見せになってはいませんでした。要は目を瞑られていたわけです。

眠いのかと呆れながらお世話を始めました。お嬢様の漆黒の髪は量が多く、艶やかです。それにまた、いらいらして、少し乱暴にとかしてしまうのですが文句を言われたことはありません。

それなのに…。


『あなた一体どういうつもりなの?』


初めは自分に言われているのだとは思いもしませんでした。それほど意外だったということもあります。
まずはとぼけてみました。何のことでしょうかと…。

そうしましたらお嬢様の雰囲気が突如一変しました。振り向き、白くて女性らしい手で私の首を触りました。


『言っても分からない女にはお仕置きしなくちゃね』


その声の冷たさに、力を入れ始めた手に私は腰を抜かしました。お嬢様はうっそりと微笑んでおられます。
あまりの展開に口を開くことすらできません。


『くすくす。あら逃げてしまうの?─それで自分が何をしてきたか分かっている…?』


私は謝りました。早く逃げたくて仕方がなかったから。それでも許してはくれません。


『だから、対して謝っているの?─これ以上怒らせないでね…』


私は吃りながらも言いました。
お嬢様の髪を乱暴に扱いました、お茶も良いものをご用意しませんでした、顔を洗う水も適温のものではありませんでした。

申し訳ございません…!

お嬢様の顔を見ることはできませんでした。


『んー次やったら鞭打ちね…。』


そう言ったお嬢様は愉しそうでした。私は逃げた方が良いのでしょうか?




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