もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ

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中編─父親─

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アリアを厳しく育ててきた。
どこに出しても恥ずかしくないように。

ただ、厳しく育てすぎたのか可愛いげのない子に育ってしまった。正直何を考えているのか分からない…。

いつも無表情で、笑顔の一つすら浮かべん。

タルトは違う。いつもにこにこと可愛らしい娘だ。どちらも自分の子と言えども差別してしまうのは仕方がないだろう?

可愛さには優劣がある。血がつながっていようともそれは変わらん。自分に似ている子が可愛いのは当然で、親子といえども相性というものがある。

それは当然のことだろう?

***

あの日やってきたアリアを訝しく思った。毒々しい赤い瞳は見えないものの、口には微笑みらしきものが浮かんでいる。

珍しく機嫌がいいのかと問うとアリアは言った。


『私はいつも笑いたいと思っておりましたわ…あなた方がそれを許さなかっただけで…』


ぞっとするような声だった。親に向かってその態度は何だと怒鳴り付ける。


『もしかして覚えていらっしゃらない?
─まあもういいお年ですものね…。』


アリアは怯まない。


『私が笑えば、そのみっともない顔はなんだ、もう少し上品に微笑めないのか、と言ってきたのはどなただったかしら?』


今、目の前にいる女は本当に自分の娘だろうか?
私は自信が無くなってきた。

冷え冷えとするような殺気を感じる。気分を害せば殺されるのではないかと一瞬でも思ってしまった自分に何を馬鹿なことを…とかぶりを振る。


何か不満でもあるのかと言うと


『不満だらけですわ…むしろ不満が無いと思われるほど頭の中が空っぽですの?』


さすがに看過できそうにない。口を開きかけるとアリアが言った。


『私知っておりますのよ…この家のについて…』


そんな事実はない!私は無様にも動揺を顔に出してしまった。アリアが知っているはずがない…落ち着け…。そう自分に言い聞かせる。

しかしその先を続けたアリアに愕然とする。

どこでそれを…?口に出した声は震えていた。


『私、誰かに言ってしまいそう…。例えばローン公爵に…とか』


どうすれば黙っていてくれるのか考える。
この娘を殺してしまおうかとも考えたが


『─私を殺しでもしたら自然と公爵のお耳に入るように、証拠と共に手配をしておりますわ…』



…私は手始めに自身が金を出している商会を譲った。

金の卵だったが仕様がない。他にどうすれば良かったというのか?

私は娘の底知れぬ闇に気がつかなかった。
─悪魔を生み出してしまったのかもしれない…。
そう思い青褪めた。


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