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ユーリに「目が節穴」と言われたデュラン王子。
が、何故か、美しいスミレ色の瞳をきらきらさせながら、私を見つめてきた。
「節穴の目を持つ僕には、アディーが必要だ。だって、僕がずっと気づけなかったイーリンの悩みにすぐに気づいて、救ってくれたんだから。これからも一緒にいて欲しい」
そう言って、とろけるように微笑んできたデュラン王子。
デュラン王子……。
「節穴の目」をすんなり受け入れているけれど、それ、悪口ですよ?
と、思った瞬間、後ろのユーリが、更に強い力で私を捕獲してきた。
「うっ……。こら、ユーリ、放しなさい! 身動きできないわ!」
私が抗議したのに、ユーリはまるっと無視。
それどころか、私の耳に息をふきこむように、低い声を流し込んできた。
「アデル。あんな奴の声は聞かないで。俺の言葉だけ聞いて」
「ひゃっ!」
ぞわっとして、飛び上がりそうになった。
が、ユーリの腕にがっちり抑え込まれていて、私の体はびくともしない。
お隣の紳士が、「なに、このおもしろそうな修羅場……」そうつぶやいて、クスッと笑ったのが聞こえた。
いえ、修羅場ではありませんよ?
魔王同士の小競り合いです。
私は小道具として、巻き込まれているだけです!
そんな私を見て、デュラン王子がユーリをにらんだ。
「相変わらず、独占欲がひどいね? お父様が嫌がるはずだ」
また、お父様って……。
デュラン王子の言うお父様がなんなのか想像はつくけれど、それだと、あまりにも変な話よね……。
私は恐る恐る確認してみた。
「あの、デュラン王子。さっきから、お父様って言ってるけど、……それはだれのこと?」
「もちろん、虹竜のことだよ。だって、アディーは虹竜に認められた虹の子だから」
「え!? 虹竜!? 虹竜って、現実にいるのか!? 嘘だろう!?」
と、叫んだのは紳士。
すっかり、目の色が変わっている。
そんな紳士の疑問に、デュラン王子がうなずいて肯定して見せると、また、すぐに私に視線を戻した。
「アディー。僕は、虹竜から『虹の子の番になりたいのなら、水の悪魔から守れ』って、言われたんだ。だから、僕も本気をだすよ」
「へ……?」
思わず、変な声がでた。
ものすごく変な方向に話がむかってるわ……。
「そうそう、このカフェに、他の皆より僕だけ先に着いたのはね、お父様の背中に乗せてきてもらったからなんだ」
と、デュラン王子。
「そうだったの。他の皆は馬車でくるのかしら……じゃなくて、ええええ!? デュラン王子、虹竜の背中に乗ってきたの!?」
驚きすぎて、大声をだしてしまった私。
「すごい!」
隣で紳士も興奮した声をあげた。
その時だ。
「さっきから、何、おかしなこと言ってるの? ついに気でも狂った? ドラゴン風情との妄想話に、アデルを巻き込むな」
怒りのこもった冷たい声に、背筋が凍りつきそう。
もちろん、背後にいる魔王ユーリだ。
「アディーを思う気持ちは正気も正気なんだけど。それに、アディーを娘と思っている虹竜に、僕は認められてるからね。あ、そうそう。虹竜からの伝言を伝えるよ。『性悪の水の悪魔は、娘の番として絶対に認めない』だって。自分の心配でもしたら?」
と、目の前の魔王デュラン王子が迎え撃つ。
またもや、魔王 対 魔王。
そして、何故か間に挟まれている私。
「なんだかサンドイッチの具になった気分だわ……」
と、つぶやいた瞬間、お隣に立つ紳士が、ぷっと噴きだした。
「確かに。押しつぶされている具だ!」
そう言って、笑い出した紳士。
ちょっと、笑ってないで、助けて欲しいのだけれど?
「ねえ、アデル。一刻も早く帰ろう。この国、危ないから」
ユーリが、そう言った次の瞬間、
「きゃああ!」
と、悲鳴があがった。
が、何故か、美しいスミレ色の瞳をきらきらさせながら、私を見つめてきた。
「節穴の目を持つ僕には、アディーが必要だ。だって、僕がずっと気づけなかったイーリンの悩みにすぐに気づいて、救ってくれたんだから。これからも一緒にいて欲しい」
そう言って、とろけるように微笑んできたデュラン王子。
デュラン王子……。
「節穴の目」をすんなり受け入れているけれど、それ、悪口ですよ?
と、思った瞬間、後ろのユーリが、更に強い力で私を捕獲してきた。
「うっ……。こら、ユーリ、放しなさい! 身動きできないわ!」
私が抗議したのに、ユーリはまるっと無視。
それどころか、私の耳に息をふきこむように、低い声を流し込んできた。
「アデル。あんな奴の声は聞かないで。俺の言葉だけ聞いて」
「ひゃっ!」
ぞわっとして、飛び上がりそうになった。
が、ユーリの腕にがっちり抑え込まれていて、私の体はびくともしない。
お隣の紳士が、「なに、このおもしろそうな修羅場……」そうつぶやいて、クスッと笑ったのが聞こえた。
いえ、修羅場ではありませんよ?
魔王同士の小競り合いです。
私は小道具として、巻き込まれているだけです!
そんな私を見て、デュラン王子がユーリをにらんだ。
「相変わらず、独占欲がひどいね? お父様が嫌がるはずだ」
また、お父様って……。
デュラン王子の言うお父様がなんなのか想像はつくけれど、それだと、あまりにも変な話よね……。
私は恐る恐る確認してみた。
「あの、デュラン王子。さっきから、お父様って言ってるけど、……それはだれのこと?」
「もちろん、虹竜のことだよ。だって、アディーは虹竜に認められた虹の子だから」
「え!? 虹竜!? 虹竜って、現実にいるのか!? 嘘だろう!?」
と、叫んだのは紳士。
すっかり、目の色が変わっている。
そんな紳士の疑問に、デュラン王子がうなずいて肯定して見せると、また、すぐに私に視線を戻した。
「アディー。僕は、虹竜から『虹の子の番になりたいのなら、水の悪魔から守れ』って、言われたんだ。だから、僕も本気をだすよ」
「へ……?」
思わず、変な声がでた。
ものすごく変な方向に話がむかってるわ……。
「そうそう、このカフェに、他の皆より僕だけ先に着いたのはね、お父様の背中に乗せてきてもらったからなんだ」
と、デュラン王子。
「そうだったの。他の皆は馬車でくるのかしら……じゃなくて、ええええ!? デュラン王子、虹竜の背中に乗ってきたの!?」
驚きすぎて、大声をだしてしまった私。
「すごい!」
隣で紳士も興奮した声をあげた。
その時だ。
「さっきから、何、おかしなこと言ってるの? ついに気でも狂った? ドラゴン風情との妄想話に、アデルを巻き込むな」
怒りのこもった冷たい声に、背筋が凍りつきそう。
もちろん、背後にいる魔王ユーリだ。
「アディーを思う気持ちは正気も正気なんだけど。それに、アディーを娘と思っている虹竜に、僕は認められてるからね。あ、そうそう。虹竜からの伝言を伝えるよ。『性悪の水の悪魔は、娘の番として絶対に認めない』だって。自分の心配でもしたら?」
と、目の前の魔王デュラン王子が迎え撃つ。
またもや、魔王 対 魔王。
そして、何故か間に挟まれている私。
「なんだかサンドイッチの具になった気分だわ……」
と、つぶやいた瞬間、お隣に立つ紳士が、ぷっと噴きだした。
「確かに。押しつぶされている具だ!」
そう言って、笑い出した紳士。
ちょっと、笑ってないで、助けて欲しいのだけれど?
「ねえ、アデル。一刻も早く帰ろう。この国、危ないから」
ユーリが、そう言った次の瞬間、
「きゃああ!」
と、悲鳴があがった。
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