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終幕
マスコット
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エリザの王位継承の儀式と宣誓が終わったその後、予定通りにパレードが行われてヴァイオレット達もそれに参加した
行きの馬車とは違い屋根のないオープンな形になっており、乗っている者達の顔がよく見える仕様になっている
会場から出る時になるとヴァイオレットはほんの少しだけ緊張していた
『言いたい事は言ったけど石とか投げられちゃったりしたらどうしよう』
『心配しすぎよ。エリザの晴れ舞台でしかもたくさんの警備があるのにそんな事をする人なんていないわよ。堂々としていればいいの』
『それもそうだね』
主役であるエリザが先頭をゆっくりと走行し、その後に続いてヴァイオレット、ライオネル達が追従する形でパレードを行う
周りに向かって笑顔を振りまくエリザ。国民達の反応は上々
対してヴァイオレットの方はというと、心配していたような酷い扱いを受けることはなかったが皆どのような反応をすればいいか戸惑っている様子だった
いきなり歓迎されるなんてそんな都合のいい風になるとは思っていなかったので、これから信用を得ていくしかない
一先ずここは愛想を振りまいて少しでも良い印象を残そうと手を振り続けるヴァイオレット、するとそこへ群衆を掻き分けて一人の少年が突然パレード中にも関わらずヴァイオレットが乗っている馬車に近寄って来た
『止まって!』
『は、はい!』
万が一にも事故が起こらないよう御者に停まるように指示して馬車を降りるヴァイオレット
民衆の視線は馬車に近寄ってきた少年とヴァイオレットに集中した
『お姉ちゃん!』
『ん?君ってもしかしてあの時の……』
ヴァイオレットは少年の顔を見て思い出した。自分が以前助けた迷子の男の子であることを
少年はヴァイオレットが自分の事を覚えていていると分かると嬉しそうにした
『僕の事覚えてくれてたんだ』
『大きくなったね。でもいきなり出てきたら危ないよ』
『ごめんね。でもお姉ちゃんがあそこで話してるの見てビックリしちゃって思わず声かけちゃった。本当に竜のお姫様だったんだね』
『そうだよー。あ、そうだルージュ、ニフリート』
馬車で待機していたルージュ達を呼んで少年の元まで来させるとヴァイオレットは少年に差し出した
『よかったら触ってみる?』
『いいの!?』
『おい、我はペットではないぞ』
『まぁまぁいいじゃん。減るものじゃないし』
『まぁボクは別にいいけど』
滅多に触ることの出来ない竜を目の前に少年は緊張しながらもルージュに手を伸ばしそっと触れた
『わぁ……僕今竜を撫でてるんだ』
『今は体をちっちゃくしてもらってるけど大きくなったら背中に乗れたりもできるよ』
『いいなぁー!』
ヴァイオレットの話を聞いて羨ましがる少年
すると今度はその様子を見ていた周りの人達も近寄ってきた
『あ、あの……もしよければなんだが俺も触ってみていいか?前から興味があって』
『わ、私も……』
『いいよーじゃあ順番に並んでー』
『お、おい主よ。こんな事になるとは聞いていないぞ』
『ごめん、ちょっとだけ我慢して』
一人が名乗り出てくると自分も自分もと次第に増えていき、気づけば行列が出来ていた
結果ルージュ達がマスコットとなってくれたお陰で一部の人達に少しだけ好印象を与えることができた
行きの馬車とは違い屋根のないオープンな形になっており、乗っている者達の顔がよく見える仕様になっている
会場から出る時になるとヴァイオレットはほんの少しだけ緊張していた
『言いたい事は言ったけど石とか投げられちゃったりしたらどうしよう』
『心配しすぎよ。エリザの晴れ舞台でしかもたくさんの警備があるのにそんな事をする人なんていないわよ。堂々としていればいいの』
『それもそうだね』
主役であるエリザが先頭をゆっくりと走行し、その後に続いてヴァイオレット、ライオネル達が追従する形でパレードを行う
周りに向かって笑顔を振りまくエリザ。国民達の反応は上々
対してヴァイオレットの方はというと、心配していたような酷い扱いを受けることはなかったが皆どのような反応をすればいいか戸惑っている様子だった
いきなり歓迎されるなんてそんな都合のいい風になるとは思っていなかったので、これから信用を得ていくしかない
一先ずここは愛想を振りまいて少しでも良い印象を残そうと手を振り続けるヴァイオレット、するとそこへ群衆を掻き分けて一人の少年が突然パレード中にも関わらずヴァイオレットが乗っている馬車に近寄って来た
『止まって!』
『は、はい!』
万が一にも事故が起こらないよう御者に停まるように指示して馬車を降りるヴァイオレット
民衆の視線は馬車に近寄ってきた少年とヴァイオレットに集中した
『お姉ちゃん!』
『ん?君ってもしかしてあの時の……』
ヴァイオレットは少年の顔を見て思い出した。自分が以前助けた迷子の男の子であることを
少年はヴァイオレットが自分の事を覚えていていると分かると嬉しそうにした
『僕の事覚えてくれてたんだ』
『大きくなったね。でもいきなり出てきたら危ないよ』
『ごめんね。でもお姉ちゃんがあそこで話してるの見てビックリしちゃって思わず声かけちゃった。本当に竜のお姫様だったんだね』
『そうだよー。あ、そうだルージュ、ニフリート』
馬車で待機していたルージュ達を呼んで少年の元まで来させるとヴァイオレットは少年に差し出した
『よかったら触ってみる?』
『いいの!?』
『おい、我はペットではないぞ』
『まぁまぁいいじゃん。減るものじゃないし』
『まぁボクは別にいいけど』
滅多に触ることの出来ない竜を目の前に少年は緊張しながらもルージュに手を伸ばしそっと触れた
『わぁ……僕今竜を撫でてるんだ』
『今は体をちっちゃくしてもらってるけど大きくなったら背中に乗れたりもできるよ』
『いいなぁー!』
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すると今度はその様子を見ていた周りの人達も近寄ってきた
『あ、あの……もしよければなんだが俺も触ってみていいか?前から興味があって』
『わ、私も……』
『いいよーじゃあ順番に並んでー』
『お、おい主よ。こんな事になるとは聞いていないぞ』
『ごめん、ちょっとだけ我慢して』
一人が名乗り出てくると自分も自分もと次第に増えていき、気づけば行列が出来ていた
結果ルージュ達がマスコットとなってくれたお陰で一部の人達に少しだけ好印象を与えることができた
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