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魔法学校編
不完全燃焼
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ミュゼルとヴァイオレットの試合は長期に渡り繰り広げられ、いつの間にか試験を終えた生徒達が皆観戦し始めていた
『あいつ、あのミュゼル団長と互角に戦ってるぞ』
『やっぱりあいつ只者じゃなかったんだな』
『でも流石に勝つのは団長だろ』
『いや、あいつも段々動きのキレが増してきてるし分からないぞ』
周りがどちらが勝つかと観戦しながら談義している最中、その当の二人の戦いは加速していった
『五重魔法!』
序盤と変わらぬ勢いで魔法の雨を降らせてくるミュゼル
だがヴァイオレットはミュゼルの複数属性による同時攻撃を受けていく中で分かったことがあった
それは属性が増えれば増える程、次の魔法を発動するまでの時間が空くこと
といってもそれもほんの僅か数秒の差でしかないが、戦闘においてそれは大きな隙に成りうる
ミュゼルもそれを分かってヴァイオレットと一定の距離を保っているのだろう
『最初はビックリしたけど団長さんの攻撃も大分慣れてきたよ』
『ほぉ、言うじゃないか』
ヴァイオレットは幼い頃から数え切れない魔物と戦ってきた
ありとあらゆるタイプの魔物と戦ってきたお陰で成長したのは戦闘技術や魔力のコントロールだけでない
適応能力もまたヴァイオレットの強さの秘訣なのだ
ミュゼルのように単独で複数の魔法を使用してくる者はいなかったが、群れで全方位包囲して一斉に襲い掛かってくるタイプの魔物と戦った経験があるのでそれを思えばマシな方だ
最近は追い込まれる程の戦闘を繰り広げる機会がなかったので感覚がすっかり鈍ってしまっていたが、ようやくその勘が戻ってきていた
『それにしてもさっきから魔法の解析をしてるのに全然その同時発動のカラクリが分からないなぁ。解析できないんじゃ真似できないよ』
『これは妾が独自に編み出した技術じゃからな。お主の固有魔法でも真似はできんぞ』
『そんなことができるの?確かにそれじゃあ私にはとてもじゃないけど真似できそうにないや。流石団長さんだね!』
『な、なんじゃ。褒めても試験の点数には反映しないからの』
ヴァイオレットが模倣できるのはあくまで魔法を使ったものに限定される
真似することが出来ないという点においてはヴァイオレットと相性は悪いのかもしれない
『むおっほん、さて気を取り直して……こちらも出し惜しみをしてる余裕はないようだな。これをここで出すことになろうとはの。いくぞ!七……』
『何かくる……?させないよ!』
ミュゼルから今までとは異なる雰囲気を感じたヴァイオレットはそれをやらせまいと先程見つけた僅かな隙を狙って急接近する
ミュゼルが先に魔法を発動させるかヴァイオレットがそれよりも先に間に合うかどうかという際どいタイミング、そんな二人の戦いは突然終わりを迎えた
『そこまでだ!』
『わっ!ビックリしたぁ』
二人の間に入ってきたのはケーニッヒで、何故か凄い慌てた表情をしていた
『試験とはいえやりすぎだ、両者周りを見てみろ』
『周り?』
戦いに夢中になっていて気がつかなかったが、改めて周囲を確認してみると二人の戦いの影響で周囲が滅茶苦茶になってしまっていた
『試験はこれまでだ。これ以上やられたら生徒に被害が出かねないからな』
『えー!せっかく調子出てきてこれからだったのにー』
『まぁ仕方ないの、この勝負はお預けじゃ。また今度思う存分やり合おうの』
そう言うとミュゼルは戦うのを止めて何処かに行ってしまった
最後結局不発に終わってしまったが、ミュゼルはまだ手札を隠していたように見えた
是非見てみたかったものだがまた次の機会の楽しみにしておこう
『あれ?そういえば私団長さんに固有魔法の事話したっけ……?まぁいっか!』
『あいつ、あのミュゼル団長と互角に戦ってるぞ』
『やっぱりあいつ只者じゃなかったんだな』
『でも流石に勝つのは団長だろ』
『いや、あいつも段々動きのキレが増してきてるし分からないぞ』
周りがどちらが勝つかと観戦しながら談義している最中、その当の二人の戦いは加速していった
『五重魔法!』
序盤と変わらぬ勢いで魔法の雨を降らせてくるミュゼル
だがヴァイオレットはミュゼルの複数属性による同時攻撃を受けていく中で分かったことがあった
それは属性が増えれば増える程、次の魔法を発動するまでの時間が空くこと
といってもそれもほんの僅か数秒の差でしかないが、戦闘においてそれは大きな隙に成りうる
ミュゼルもそれを分かってヴァイオレットと一定の距離を保っているのだろう
『最初はビックリしたけど団長さんの攻撃も大分慣れてきたよ』
『ほぉ、言うじゃないか』
ヴァイオレットは幼い頃から数え切れない魔物と戦ってきた
ありとあらゆるタイプの魔物と戦ってきたお陰で成長したのは戦闘技術や魔力のコントロールだけでない
適応能力もまたヴァイオレットの強さの秘訣なのだ
ミュゼルのように単独で複数の魔法を使用してくる者はいなかったが、群れで全方位包囲して一斉に襲い掛かってくるタイプの魔物と戦った経験があるのでそれを思えばマシな方だ
最近は追い込まれる程の戦闘を繰り広げる機会がなかったので感覚がすっかり鈍ってしまっていたが、ようやくその勘が戻ってきていた
『それにしてもさっきから魔法の解析をしてるのに全然その同時発動のカラクリが分からないなぁ。解析できないんじゃ真似できないよ』
『これは妾が独自に編み出した技術じゃからな。お主の固有魔法でも真似はできんぞ』
『そんなことができるの?確かにそれじゃあ私にはとてもじゃないけど真似できそうにないや。流石団長さんだね!』
『な、なんじゃ。褒めても試験の点数には反映しないからの』
ヴァイオレットが模倣できるのはあくまで魔法を使ったものに限定される
真似することが出来ないという点においてはヴァイオレットと相性は悪いのかもしれない
『むおっほん、さて気を取り直して……こちらも出し惜しみをしてる余裕はないようだな。これをここで出すことになろうとはの。いくぞ!七……』
『何かくる……?させないよ!』
ミュゼルから今までとは異なる雰囲気を感じたヴァイオレットはそれをやらせまいと先程見つけた僅かな隙を狙って急接近する
ミュゼルが先に魔法を発動させるかヴァイオレットがそれよりも先に間に合うかどうかという際どいタイミング、そんな二人の戦いは突然終わりを迎えた
『そこまでだ!』
『わっ!ビックリしたぁ』
二人の間に入ってきたのはケーニッヒで、何故か凄い慌てた表情をしていた
『試験とはいえやりすぎだ、両者周りを見てみろ』
『周り?』
戦いに夢中になっていて気がつかなかったが、改めて周囲を確認してみると二人の戦いの影響で周囲が滅茶苦茶になってしまっていた
『試験はこれまでだ。これ以上やられたら生徒に被害が出かねないからな』
『えー!せっかく調子出てきてこれからだったのにー』
『まぁ仕方ないの、この勝負はお預けじゃ。また今度思う存分やり合おうの』
そう言うとミュゼルは戦うのを止めて何処かに行ってしまった
最後結局不発に終わってしまったが、ミュゼルはまだ手札を隠していたように見えた
是非見てみたかったものだがまた次の機会の楽しみにしておこう
『あれ?そういえば私団長さんに固有魔法の事話したっけ……?まぁいっか!』
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