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竜魔決戦編
拠点潰し
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ヴァイオレットからの出撃命令が出ると選抜された仲間達は一斉に動き出した
関所は山間に大きな壁が築かれており、壁上に五百程度、下に残りの兵士が配置されている
関所はヴァイオレット達の進行を防ぐ為に封鎖されているので兵士以外はいないだろうが、誤って殺してしまわないよう武装していない民間人には決して手を出さないようにと伝えてある
今回ヴァイオレットやルージュ、ニフリートといった主力メンバーは戦闘には参加しないつもりだ
参戦すればすぐにでも関所を突破することはできるが、前述の通り仲間達の実戦経験の練度や士気を上げる目的もあるので緊急時以外は手を出すつもりはない
『全員配置についたな。それじゃあ行動開始だ』
ガオウの合図によりガオウ率いる獣系の亜人種数百が先行して動き出す
現在の時刻は夜、雲によって月明かりもなく真っ暗闇の状態
しかしガオウ達にはそんなものは関係ない
木々の隙間を素早く移動していき関所の正面を避けて側面から回り、敵が少なく警戒が薄い場所から突いていく
『ん?何か今動いたような……』
『動物かなにかじゃないか?』
『いやもっと大きい……うっ……!』
相手は鎧を着ているがある者はそれを貫通する威力で貫き、またある者は爪で針の穴を通す器用さで暗殺者の如く相手の背後に回り込み、巡回をしている数人の兵士を闇夜に紛れて次々と葬っていく
獣系の亜人の中でも特に夜目と鼻が利く者達を選抜している為、日中と遜色ない立ち回りができる
夜の方がこちらが圧倒的有利に戦況を進めることができるということだ
短期間の血の滲むような特訓のお陰もあり容易に目的を阻む障害を突破した
『もっとド派手に暴れたいが今は我慢だ。勘づかれる前にさっさと行くぞ』
ガオウ達は現在関所中央から外れた森の中にいる
ここの関所には左右の山の中腹と中央の壁上に計三つの連絡拠点があり、ガオウ達には連絡手段を無くす為にその拠点を潰す役割を任せた
左右両方から同時に攻めていき、中央に位置する拠点は挟撃する形で落とす目論見だ
連絡拠点に立ちはだかる敵を気づかれないよう倒していき、ガオウ達は拠点の目の前までやって来る
『流石に拠点の警備は厚そうですね』
『あの数を気づかれずにやるのは難しそうですよ』
『俺に任せろ』
気づかれずに倒すのが難しいと分かるとガオウが前に出る
相手はこちらの存在にまだ気がついていない
その隙に両腕を大きく上げ力を込めるとその腕を交差するように目にも止まらない速さで勢いよく振り下ろした
風を切る凄まじい音、その音の後に敵と敵の拠点に亀裂が入ったと思った次の瞬間にはガオウの射線上にいた物全てがサイコロ状に細切れとなってしまった
『ハッハー!どんなもんだ!』
『派手な事は我慢って自分で言ってたのに……』
幸い周囲の敵は殲滅済みで次の地点までは距離があった為気づかれることはなかった
関所は山間に大きな壁が築かれており、壁上に五百程度、下に残りの兵士が配置されている
関所はヴァイオレット達の進行を防ぐ為に封鎖されているので兵士以外はいないだろうが、誤って殺してしまわないよう武装していない民間人には決して手を出さないようにと伝えてある
今回ヴァイオレットやルージュ、ニフリートといった主力メンバーは戦闘には参加しないつもりだ
参戦すればすぐにでも関所を突破することはできるが、前述の通り仲間達の実戦経験の練度や士気を上げる目的もあるので緊急時以外は手を出すつもりはない
『全員配置についたな。それじゃあ行動開始だ』
ガオウの合図によりガオウ率いる獣系の亜人種数百が先行して動き出す
現在の時刻は夜、雲によって月明かりもなく真っ暗闇の状態
しかしガオウ達にはそんなものは関係ない
木々の隙間を素早く移動していき関所の正面を避けて側面から回り、敵が少なく警戒が薄い場所から突いていく
『ん?何か今動いたような……』
『動物かなにかじゃないか?』
『いやもっと大きい……うっ……!』
相手は鎧を着ているがある者はそれを貫通する威力で貫き、またある者は爪で針の穴を通す器用さで暗殺者の如く相手の背後に回り込み、巡回をしている数人の兵士を闇夜に紛れて次々と葬っていく
獣系の亜人の中でも特に夜目と鼻が利く者達を選抜している為、日中と遜色ない立ち回りができる
夜の方がこちらが圧倒的有利に戦況を進めることができるということだ
短期間の血の滲むような特訓のお陰もあり容易に目的を阻む障害を突破した
『もっとド派手に暴れたいが今は我慢だ。勘づかれる前にさっさと行くぞ』
ガオウ達は現在関所中央から外れた森の中にいる
ここの関所には左右の山の中腹と中央の壁上に計三つの連絡拠点があり、ガオウ達には連絡手段を無くす為にその拠点を潰す役割を任せた
左右両方から同時に攻めていき、中央に位置する拠点は挟撃する形で落とす目論見だ
連絡拠点に立ちはだかる敵を気づかれないよう倒していき、ガオウ達は拠点の目の前までやって来る
『流石に拠点の警備は厚そうですね』
『あの数を気づかれずにやるのは難しそうですよ』
『俺に任せろ』
気づかれずに倒すのが難しいと分かるとガオウが前に出る
相手はこちらの存在にまだ気がついていない
その隙に両腕を大きく上げ力を込めるとその腕を交差するように目にも止まらない速さで勢いよく振り下ろした
風を切る凄まじい音、その音の後に敵と敵の拠点に亀裂が入ったと思った次の瞬間にはガオウの射線上にいた物全てがサイコロ状に細切れとなってしまった
『ハッハー!どんなもんだ!』
『派手な事は我慢って自分で言ってたのに……』
幸い周囲の敵は殲滅済みで次の地点までは距離があった為気づかれることはなかった
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